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株式会社シェアサポート(Share Support)

「属人化」と「専門性」の違い

2026.10.11 03:11

介護現場には、「この人に聞けば何でも分かる」という職員がいます。

利用者さまのことをよく知っている。

難しいケースにも対応できる。

他の職員が困っていると、すぐに答えを出してくれる。

とても頼りになる存在です。

ところが、その人が休むと……

「……どうしましょう?」

突然、現場が静かになる。

これは「専門性」でしょうか?

それとも「属人化」でしょうか?

実は、この二つは似ているようで、かなり違います。

属人化とは、「その人しかできない」状態です。

その人がいなければ仕事が進まない。

その人だけが知っている。

その人の頭の中に、重要な情報がしまわれている。

いわば、「歩くマニュアル」です。

しかも、本人が休暇を取るとマニュアルも一緒に休暇を取ってしまいます。

一方、専門性とは、その人が持っている知識や経験が、より深く、広く、質の高い対応につながっている状態です。

基礎的なことは、多くの職員が知っている。

そのうえで、その人にはより深い知識や経験があり、さまざまな状況に対応できる。

ここまでは「属人化」と似ています。

決定的に違うのは、その専門性を組織の財産として展開できるかどうかです。

例えば、ベテラン職員の経験を聞き取り、判断のポイントを整理する。

事例として共有する。

業務標準書や研修に反映する。

新人でも基本的な対応ができるようにする。

そうすれば、その人の経験は、その人だけのものではなくなります。

専門性が、組織全体の力になるのです。

「○○さんがいるから大丈夫」ではなく、

「○○さんがいなくても、○○さんの知識を活かして対応できる」

これが、専門性を組織の財産に変えるということです。

もちろん、すべてを標準化すればいいわけではありません。

専門職としての経験や判断力まで、チェックリスト一枚に押し込める必要はありません。

大切なのは、個人の経験を奪うことではなく、個人の経験を組織に残すことです。

生産性向上というと、「人を減らす」「仕事を早くする」と考えがちです。

でも、本当に大切なのは、

「一人の力を、みんなの力に変えること」

なのかもしれません。

「○○さんがいないと困る人」から、

「○○さんがいたから、みんなができるようになった人」へ。

属人化を専門性へ。

そして専門性を、組織の財産へ。

これも、立派な生産性向上です。

※noteにも掲載しています。

https://note.com/mirai_smile_labo/n/n8eedca805b4f