Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

【書籍入荷】ディープステート 世界を操るのは誰か

2026.10.13 06:41

ディープステート 世界を操るのは誰か

馬渕 睦夫 (著)

本書は、元駐ウクライナ大使という実務外交の最前線に立ってきた馬渕睦夫氏が、「世界は誰かによって陰から動かされているのではないか」という問いに正面から向き合った一冊です。ワック社より2021年6月に刊行され、全214ページと手頃なボリュームながら、内容は近現代史の大きな流れを一気に読み直すような密度を持っています。


本書の核となる概念が「ディープステート(DS)」です。著者はこれを、国際金融資本を背景に持ち、国家の枠を超えて世界の政治・経済・メディアを陰から動かしてきた勢力として定義し、その実態を歴史的証拠とともに論じていきます。ロシア革命への資金提供、中国共産党政権の誕生を後押ししたとされる動き、朝鮮戦争からベトナム・湾岸・イラク戦争に至る一連の紛争の構造、そしてアメリカ大統領選挙における「不正」疑惑まで、主流メディアがほとんど触れてこなかった視点で近現代史を再構成しています。著者が最も強調するのは、「誰が戦争を望み、誰がそれによって利を得てきたか」を問い続けることの重要性です。


読者からは「学校で習った歴史観がひっくり返される」「不思議だったことが腑に落ちた」という高い評価が多く寄せられている一方で、「感情論的な要素が目立つ」「根拠の提示が不十分な箇所がある」「特定の政治的立場への傾倒が強い」との批判的な声もあります。著者の主張はあくまで一つの歴史解釈であり、学術的に広く合意された見解とは異なる部分も含まれます。他の資料と照らし合わせながら批判的に読む姿勢が、この書をより深く活かすことにつながります。


本書は国際情勢や地政学に関心を持ち、ニュースの背景にある構造を自分なりに考えたい社会人の方におすすめ。また、近現代史を独自の視点から学び直したい方、日本の安全保障や経済主権に問題意識を持つ方にも刺激的な一冊となるでしょう。歴史の「表の流れ」ではなく「裏の動機」に目を向けたいと感じている、知的好奇心旺盛な読者に特におすすめです。


(by Rufus)