世界は「言い分」でできている
先日は、伊那からお客様が御来店くださりEQ検査及びデブリーフィングを担当させて頂きました。
EQ(感情知能)の分野では協会によって「カウンセリング」とも「フィードバック」とも呼ばず、デブリーフィングという言葉を用います。
デブリーフィングの「デ」は「再び・何度も」という意味があり、ブリーフィングはキャビンアテンダントと機長が行う「問題はありませんか? ➡ はい、大丈夫です」という会話・やり取りのことを指します。
一方的なEQデータの解説ではなく、またお節介なアドバイスでもなく、クライアントの悩み事や相談に対し、まだ本人も気づいていない感情や思考を引き出し、頭の中を整理するためのファシリテーションを行います。
お互いが ある程度の開示をしながらコミュニケーションを深めていくことで、より有意義な時間となるため、気心知れたフィットネススタジオでの面談は全国的にも珍しく、また1回の面談で多くのキャッチボールを交わすことができるという利点があります。
人の悩みの多くは 対人関係 です。
次いで 将来不安 もありますが、多くは他者との人間関係が私たちを悩ませています。
若者にとっては 自己実現 や 成就 の問題も挙げられます。
つまり、やりたいことが見つからない、やりたいことが実らない、という悩みですね。
また自身で御商売をされている方にとっては行く末に対する不安・恐怖・試練との闘いもまた メンタルトレーニング と メンタルヘルス が必要かと思います。
アスリートにとっては「かつての自分」という自己最高記録に達しない ジレンマ や練習の成果が本番で発揮できないという フラストレーション に向き合うため心の教育が必要です。
そして組織の中で自分に何ができるのかという 長所(武器)の発掘 であったり、また共に働く人が どのように素晴らしいのかを感じ取る作業 も現代特有の心遣いでしょう。
これら全て世界中の人々が向き合ってきた心の課題に対し、各年代で色んな心理学者や哲学者たちが理論を唱えてきました。
しかし、そのどれも「提唱者の言い分」でしかないと思っています。
90%の人が賛同する言い分もあれば、30パーセントの人からしか共感を得ない言い分もあります。
自分が元気になるために自分に見合った言い分を探すことは決して間違えではありませんが、誰かを支援する際に言い分を御紹介する作業では途方に暮れてしまいます。
だから「叡智は自らの中に」
つまり、答えは自分のみが知り、自分の中にしかないということを弁える必要があるのです。
世の中には3つの正解があると言われています。
①私にとっての正解(言い分) ②あなたにとっての正解(言い分) ③社会の言い分 です。
世界は「言い分」でできています。
「人を大切にしましょう」という言い分ですら、親切にしないほうが反骨精神や競争が起きて返って革新的なモノが生み出されるかもしれないという99%の方たちから批判を受けるような言い分が誰かにとっては正義かもしれません。
その1%の人にとっての言い分を良いか悪いかを統率や平和のために整備・判断するのが国家であり法律です。
極論で皆様を驚かせてしまってはいけませんが、過言するとそういうこと、、なのです。
倫理規定や倫理規範とは、そもそも誰かが「これを良しとしましょう」という皆が快適に生活するための共通認識であり、個々人が心の中で描く正義とはかけ離れる可能性が大いにあり得るわけです。
それをハートフルな心で皆の価値観を歩み寄らせ、お互いが不快にならないように探り合い、照らし合わせることでチームや組織の良さを実感していくのです。
では自分にとっての正義を持つことが正しいのでしょうか?
逆にその場の流れに身を任せていくほうが良いのでしょうか?
プライドは無いほうが楽なのでしょうか?
向上心は疲れるからやめておいたほうが良いのでしょうか?
知りすぎると怖いからイッソノコト知らないほうが幸せでしょうか?
EQ理論は そんな自己啓発本に書かれるような「こうすると良い」という通り一辺倒の解をお手本とはしていません。
それは時と場合によります。
では、時と場合によって臨機応変に自分のココロ模様を適切に変化させることが皆さんにはできるでしょうか?
悲しい出来事が起きても「今は悲しいなんて言っている場合ではなく頑張らなければならない」という時、悲しみを乗り越えるエネルギーを作り出すことはできますか?
また翌日、誰かの悲しみに深く共感し、どっぷり悲しさに浸って目の前の人と痛みを分かち合うことはできますか?
そんな器用なこと無理だよ・・・
ということでさえ、皆さんの感情知能(EQ)は心の能力を発揮し皆さんをサポートしてくれています。
皆さんが良いと思える人生を描くためにはどんな支援が必要でしょうか。
また、自分にとっての幸せが何かわからない人にとってもファーストステップとなるような支援を弊社では準備しています。
私たちは事実や実際に起こる事柄以上に心(感情)によってハッピーとアンハッピーが分かれ、その感じ方や考え方には大きな個人差があります。
そんな特徴を知るための自己理解(EQテスト)から新たな新年度を迎えてみてはいかがでしょうか。
あくまで私たちの言い分ですが。