ジャンプ17号感想
えー、今週もやっていきます。エコーのジャンプ感想。
若干名古屋コミティアでヘタってますが、語らずにはいられない
この情熱をお許しください
BORUTO
まぁまず言いたいのは名前変えたのに
ナルト活躍しすぎかよ
という批判ではなく……
そう見えてコレが大事だという意見。
というのもNARUTOは親の死後から始まり、
孤独なナルトが仲間や兄弟、親という存在への憧れを補填する描写が初期に多い作品でした。
対して今回は火影として多忙だがナルトのいる世界に息子ボルトがいる。
親の背中を見せる
それはナルトの切願でもあるにではないかという事。
対比としてみた時に多くの感慨が湧く作品。
私はこの視点でBORUTOを見ています。
で、今回はナルトの大活躍
なんというか……
多分伝わるナルト感溢れる突破法での戦いだったなぁというのが初見で、
それはもう御家芸のようなものだし、久々に見れたこの展開には感慨もあるんですが
ちょっと考えすぎかもしれませんが……
今、BORUTOは7巻、コレってNARUTO7巻だと中忍試験で
蛇に呑まれたナルトが吐き出させるにはたらふく食わせて破裂させる
そんな手段を選んだシーンと時期が近くないですか?
で、今回も腹一杯までチャクラ吸収をさせて壊す戦術……
こういう見比べでの美学……この著者様、やると思う。
私はナルト後半の足早な展開と、戦力インフレには少し心が離れたんですが、
ナルトとサスケの最後の戦いと血の握手……この表現には心底感心、
この作者様の思考と非王道でもぶっこむ性質を尊敬しているので、
もしかして今回のBORUTOでは
- 父の背を追うタイプのNARUTOを描いている節
- NARUTOの軌跡になぞらえた美的表現を埋めている節
この二点がいやに気になっています。
で、表現といえばこの作品
アクタージュ
実は私のツイッターで毎週しているジャンプ今週号のMVPで二冠中。。。
いや、今回もやってくれました。
まず大きく見て「映画編」「劇団編」が終わった今、
一番必要な情報共有が1ページで成されました。
で、ヒロインって有名になってるの?
映画編は端役。劇団はそもそもテレビほど知名度にはならない。
あぁ、確かにです。
読者の脳ではヒロインの活躍を見ていてズレていたヒロインのこの世界での世間評価に
この1ページで整地をかけた訳です。
しかも同時にそれが明らかな伏線、人物の語りで
信頼の置けない狐男への警戒を示す為のコマという印象を強くする。
整地しつつもキナ臭い今後の展開の楔をメインにしたコマに仕上げる事で
次の展開までの助走もバッチリ……なんていうコスパの良い表現だった事でしょう。。、
で、プチ話題のアレ
もうネタ化してきたw
まぁこのヒロインなら言うわ。実に無理なくぶっこまれたネタ。
しかも映画、劇団以上に冴えない文化祭、しかもその苦戦を軽快にさせる効果がすごい。
こういう平凡に過ぎるシーンを愛らしく、
愉快にかける人というのは本当に素晴らしいと思うのです
あ、これ以降2作品でも大事にしたい視点です。
と、いうのも次は
最後の西遊記
この方もまだ短いとはいえ解説パートを上手く仕上げるのが上手い。
と、言うかこんな設定だらけの内容はそれを面白く書く才能が飛び抜けてないと書けない。。。
で、遂に方向性が見えてきましたね
妖怪を見せる敵、その戦いは必然地域を巻き込む。あぁ、納得
- その意味でも西遊記かぁというタイトルの納得
- 真相を知ったものを味方に……この前の如意棒のくだりで出た三蔵の旅は伏線だったということ
それは結果的に主人公が別れた友人と再開のきっかけにもなる……孤独もない。
ただ懸念は今までの濃い設定密度で装飾過多になった主人公、妹、父に対してこれからの仲間がただの友人学生からとなると差が激し過ぎるところ……ここをどう埋めるかが気にかかります。
しかし、こうして妹に他の仲間ができて、表情が明るくなり、
楽しげな会話も増え、ていく展開は見たい。
その上で誰かを人質にされてのあの展開なのかな?
気になる限りです。
約束のネバーランド
まず言いたいのは
理論武装のノーマンをぶっ壊せるのはエマだけ。
ありがとうございます。ありがとうございます。ありがとうございます。
そして常に単調にならない努力、
日常でさえ快適な読み口にする努力を上の2作品で絶賛してきましたが、
これは目から鱗でした
ネバーランドはこの三週ほどほぼ悪化ろ思い悩むシーン多めの重苦しい展開でした。
嫌だけど現実的で既に進行中のノーマンに計画、
その部下はエマの味方ではないかもしれない要素
そもそも解決法が見えない現状
気になる反面、非常に重かったですが……
「やってみなきゃわかんないからやってみよー特攻隊長エマがやるぜ」
え?エマさんそんなどこかのイノキさんみたいな根性論で……
活路見つけちゃったよ!?
凄まじい爽快感でした。
ノーマンの思考に引かれ思わず八方塞がりの解決策を理屈で読者に考えさせる。
でも、完璧な正論です。
特に実績と相手の将来兼ねた信頼性を懸念される。
これは理論突破不可能。
未来のIFは証明不可能だし、信頼性も補填はかなり難しい。
あぁなるほど、正論と戦わせるべきは根性論!
この構図は盲点でしたが、良き発想です。
しかも根性論故の思い切り、疾走感の良さは格別。
このしばらくの暗雲を完膚なきまで吹き飛ばし、その爽快感は今まで溜めた暗雲があってこそ。
なるほど、ありがとうございます。
あえて陰鬱な展開を誤魔化さずに続け
一気に快感に変える
そうか、こういう魅せ方もあるのだなと
今回はなかなか色々勉強させて頂いた回でした。