甲子園で試合後に握手をしないのは失礼なのか?
おはようございます、Jayです。
横浜高校(神奈川)が明豊高校(大分)との試合終了後に握手をしなかった事に賛否両論の声が上がっています。
ニュースで初めてこれを知ったのですが、最初の印象は“それは失礼だな。5-13と大敗したから嫌になったなのかな?”でした。
でも実際に映像を確認すると印象とは違っていました。
映像では確かに明豊の選手達が近づいて握手を求めてようと歩き出したと同時ぐらいに横浜の選手達はベンチに向かって戻り始めたのですが、しかしその直前にはちゃんとお辞儀をしていたのです。(ちなみに少なくとも横浜高校の一人は明豊の選手と握手していました)
アメリカでは試合後に握手を必ずしますが、それは相手を称えたり労う意味が込められています。
日本のお辞儀にはこれの意味が込められているのではないでしょうか。
ですのでお辞儀をして握手をするという事は(もちろん観ている側は清々しい気持ちになりますし大変素晴らしい行いだと思いますが)考えようによっては2重にしている事に感じられなくもないです。
勝手な憶測ですが、この慣習(お辞儀⇒握手)を作った原因はアメリカにあるんじゃないかと思います。(であればごめんなさい)
と言うのも、アメリカで空手を習っていた私は試合後や組手後にはお辞儀をしてから握手をしていました。
おそらく私含めて周りのアメリカ人達はお辞儀の意味をあまりよく理解していなかったと思います。
ですのでアメリカでも馴染みある握手で相手への労いや感謝を込めて終わらせる事とした。
この慣習がいつの間にか日本に広まった。
その証拠として世界的に広まっている空手や柔道は試合後に握手をするけど、空手や柔道と比べるといまいちまだ浸透していない剣道はお辞儀のみ。
Again, 私の勝手な guesstimate (予想)です。
話を甲子園に戻しますが、テレビで「高野連の規則に明確な規定がない」と言っている人がいました。
慣習なのでルールブックに載せてまで強制力を持たせる必要があるかは疑問ですが、「高野連としては試合後に握手する事を推奨する/しない」などの意思表示は必要ではないでしょうか。
ただしもし“試合後握手する必要なし”となった場合に注意点があります。
それは海外で他国と試合する時に握手するのを忘れないでください。
アメリカの場合ですが、日本のようなお辞儀の習慣はないので試合後はお辞儀せずに握手のみをします。
ですのでもしそこでお辞儀をしたとしても握手をしないとなればそれは大変無礼となります。
“でも日本の慣習なんだからいいのでは?”
はい、ですので“海外で”と書きました。
しかしもし日本で試合を行う場合でも、握手をしないと決めた場合は事前にそれを相手側に伝える必要があるでしょう。
最後に一つ、高野連の規則を探す上で兵庫県の高野連が“高校野球のマナーとルールを学ぼう(第3回)”を書いていたのですが、そこにアメリカ人や英語圏の人には驚愕する事があったのでご紹介します。
“高校野球連盟旗には‘F’の文字があるけどなぜか”
「『F』はフェデレーション(連盟)を表していますが、さらにフェアプレイ(公明正大)、ファイト(勇気)、フレンドシップ(友情)というマナーの根源ともいえる三大精神の象徴です」
なるほど、“Fair Play”(フェアプレイ)、“Fight”(喧嘩)、“Friendship”(友情)のマナーの三大精神なのか。
いやいやいや、“fight”は「喧嘩・戦い」というのがあって「勇気」は含まれません。
応援する時の「ファイト!」を英語で言ってしまうと「喧嘩しろ!」になるのでご注意下さい。
“F”から始まる「勇気」を言いたいなら“Fearless”(恐れを知らない)や“Fortitude”(不屈の精神)はいかがでしょうか。
そして極めつけは東日本大震災の話になり、「『がんばろう!日本』もまた、支え合って困難に立ち向かう「F」精神以外の何ものでもありません」。
“F”精神と言ってしまうと放送禁止用語の“F”ワード精神と思ってしまいます。(-_-;)
慣習や言語は国によって違いますが、英語を使うと周りからそれがどう見られるかご注意ください。
関連記事:
“握手は右手で”
Have a wonderful morning