タピオカミルクティをキャッサバ粉から手作りでつくるタピオカ研究所
こんにちは。コーディネーターの長砂です。
以前、「タピオカ研究所」プロジェクトについてもご紹介しましたが、今回は2018年度の活動を振り返ろうと思います。
タピオカ研究所は、外国人居住率が滋賀県トップの湖南市で、世界中で食べられているキャッサバという芋(タピオカの原料になる)の可能性を見出し、日本人と多国籍な外国人コミュニティをつなごうというプロジェクトです。
Next Commons Lab 湖南のプロジェクトとしてメンバーを募集しています(2019年3月27日現在)
プロジェクトの現地パートナーとして、コワーキングスペース「今プラス」代表の中野さんにご協力をいただいております。中野さんは湖南市出身で、外国人の多いこの街で、もっと外交人が暮らしやすく、日本人と一緒になって楽しく暮らせるために自分ができることはないかと考えていらっしゃいました。
そこで、「食」という切り口でワクワクする取り組みができないかと調べた結果、日本人にはタピオカとして馴染みがあるキャッサバに着目しました。ブラジルに行ったことある友人や、アフリカで生活したことある友人たちに話を聞くと、世界中にタピオカを使った食べ物があることがわかりました。
また、キャッサバを使ったブラジルのクレープ屋さんがNYに出店したという情報を見つけたり、日本でもクレープやポンデ●ングにキャッサバ粉が使われているということがわかり、「キャッサバ(=タピオカ)」でやってみようとなりました。
春 Primavera
まず、私たちが最初に取り組んだのは、ミルクティーの底に沈んでいる「タピオカ」をつくることです。京都、大阪、東京、台湾のタピオカミルクティーを飲みまくるところからはじめました。
タピオカの大きさや、温度もいろいろあることがわかりました。
夏 Verão
しかし、いざ作ろうとすると、ボール状の乾燥しているもの(タピオカパールと呼ぶ)はネットで販売しているのですが、粉からつくるための日本語のレシピが見つかりませんでした。台湾をはじめ海外のYoutubeを中野さんが見まくって、キャッサバ粉からつくる方法がわかってきました。
湖南市にはブラジルなどの食材を販売している食品店があるので、そこでキャッサバ粉を手に入れました。
しかし、キャッサバにもいろいろな種類があるようで、日本で手に入るキャッサバ粉では、動画通りのレシピではうまくいきませんでした。
大きさや、水分量、お湯の温度を変化させたり。
ボール状にしたものをどのように保存できるかを試して、カビが生えてしまったり。
試行錯誤を繰り返し、中野さんによってようやくレシピが完成しました。
私たちはこの日本では珍しい手作りのタピオカで、湖南市で一番大きなお祭りである夏祭りに出店。
なんと・・・262杯を販売することができました!
秋 Outono
燃え尽き症候群の長い休息期間。
冬 Inverno
長い休みから目覚めて、冬のお祭りに出店。
夏祭りに比べて来場者数が読めなかったのでビビって30杯ぐらいしか作らず、結果は始まって1時間半ほどで完売。もっと作っておけばよかった・・・。
振り返って気づいたのですが、何百杯と作ってきたはずのタピオカミルクティの写真が一枚もない・・・。
「キャッサバで外国人と日本人コミュニティをつなぐ」というビジョンを掲げていたことが功を奏し、湖南市の国際化フォーラムにもパネラーとして参加させていただきました。
国際化フォーラムの中で分科会があり、タピオカ研究所(NCL湖南)の部屋に来ていただいた外国人のかたから、キャッサバをつかった朝食を教えていただくこともでき、参加されていた地元のかたも興味をもっていました。
また、驚くことに、ブラジル人のかたがすでに湖南市でキャッサバの栽培に成功していることもわかりました。
そして・・・年が明け、キャッサバの苗を一本譲っていただくことができました。
2019年のタピオカ研究所の目標は、①プロジェクトメンバーを募集することと、②キャッサバを育てて芋からタピオカをつくること、③作ったタピオカミルクティの写真を撮ること。
どんな展開になるのか、乞うご期待!