Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

lander labo

あなたはなぜその国へ? #10 〜パリ編〜

2019.03.30 13:30

海外移住をした女性たちへインタビュー。今回はフランス、パリで食ライターとして活動する川村明子さん。豊かな食文化が根ざす国フランスの魅力を、雑誌、著書、テレビ番組など様々な形で届ける彼女に、渡仏21年のこれまでの経緯や、パリでフリーランスとして生きていく心構えなどを伺いました。

◆Profile◆

川村明子(@mlleakikio)/食ライター/40代

移住国:フランス/21年


Q1:その国に移ろうと決めたきっかけは?

「大学3年の冬、初めてパリを旅行で訪れたときに、空港から市内のホテルへ向かう途中、コンコルド広場を通ったところで「あ、私ここに住む」と、ストンと思いました。帰国後、就職活動はせずに留学の準備を始め、大学の卒業式の1週間後に渡仏しました。」


Q2:移住後、どんな仕事をどのようにしている?

「フリーランスで、食に纏わる記事の執筆やドキュメンタリー番組の制作をしています。日本企業からの依頼で、フランスのシェフとの橋渡しをすることもあります。昨年末に4冊目となる自著『日曜日はプーレ・ロティ』が出ました。」


Q3:ライターのジャンルも様々だが、『食(フード)』に特化した理由は?

「渡仏後、まず語学学校に通ってから、料理学校に入学しました。パティスリー・料理と学んで卒業後、レストランで研修をしていたこともあってか、はじめはジャンルを問わず依頼のあった仕事が、いつからか食だけになっていました。」

Q4:移住前の自分にアドバイスできるなら、どんな言葉をかける?

「特に無いです。逆に、「もう一度、渡仏前のあの頃と同じことを自分ができるか」と考えることは、定期的にあります。そして毎度、あれをもう一度はできないなぁと思います。それくらい、まっすぐに迷いなく前へ前へと進んでいました。」


Q5:移住の決め手となった一番の動機は?

「どうしてもフランス語が話したかったことです。」


Q6:移住前と後、最もギャップを感じたことは?

「ギャップを感じたことはありませんでした。逆に、ギャップを感じるだろうと思っていたのに、実際にはそうでなかったことがあります。それは、学校で学んだフランス語と現地でのフランス語。フランス人が日常的に使っているフランス語は、学校で習っているものと全然違うのだろうなぁと想像していたら、そんなことはなかったです。言いまわしや熟語は口語ならではのものがたくさんありますが、目上の方と話す場合など丁寧な話し方になるときには、もう本当に教科書通りの言葉遣いになるので、『勉強しておいて損はなかったんだな』と嬉しくなりました。」


Q7:その国に住んでて『正直これはキツイ...』と感じることは?

「難しいことはいくつもありますし、自分自身の問題でうまくいかないことがあってキツイ、と感じることはあっても、この国に住んでいることでキツイ、と感じることはないように思います。」


Q8:日本にもあったらいいのに、と思うその国の魅力的なサービスは?

「習慣やシステムで良いなぁと思うものはあっても、サービスでは思いつかないです…。」


Q9:フリーランスであり続ける事で苦労した点は?

「休みをうまく取ることができず、週末がないままにまた新たな1週間に突入することを繰り返しているため、疲れから回復しないままで体がもたなくなってきていると、最近感じているところです。」

Q10:もしも自由に違う国・都市へ移ることができるとしたら、どこを選ぶ?

「旅行するたびに「ここに住みたいかなぁ?」と想像してみますが、いまのところ、住みたいと思ったところは、パリの他にないです。」


Q11:その国で働くのに必要な心構えと、身につけたいスキルは?

「働くのに、というだけでなく、暮らすのに、と言えるかと思いますが、まずは言葉。あとは、役所ごとでも担当者によって言うことが全然違うので、それが当たり前だと思うことでしょうか。」


Q12:その国で、日本人の強みを活かしたおすすめの職業はある?

「日本人の強みってなんでしょう? その人独自の強みを活かせば良いと思います、何をするにしても。」


Q13:あなたは10年後どこで何をしていると思う?

「どこにいるでしょうね〜 書くことは続けていて、畑を耕しているかもですね。」


Q14:海外に移住したい、海外で働きたい人に向けて一言声をかけるとしたら?

「いいじゃん!行きなよ!」


Q15:あなたのモットー(座右の銘のようなもの)は?

「いつでもおいしく食べられるよう心身ともに健康でいること。」



《編集後記》

初めてパリに訪れた時に「ここに住む」という直感があったというだけあって、味覚だけでなく様々なことに対して敏感で、五感が働く方なのかなぁと思いました。それは川村さんの記事にも表れていて、食を通してフランスの文化、魅力に触れられる内容で、パリに行く予定がなくても多くの方に読んで頂きたいです!(ELIE from Paris)


lander laboはクリエイティブカンパニーLanderが運営しています。

lander laboに関する各種お問い合わせはLanderのHPのCONTACTフォームからご連絡ください。