神奈川の大塾長と山へ行った日
野山にまじりて花を撮りつつ、よろづのことに使いけり。
思わずそんな文言が脳内に浮かび出た。
2019年3月30日。
恐れ多くも、僕は塾の大先輩であり、山の大先輩でもある『宮崎教室』塾長宮崎先生と、山へ登ったのだった。
(ここで情熱大陸かプロフェッショナルの音楽をかけて先へお進みください)
宮崎先生の車で向かったのは陣馬山である。
ゆるやかで、さほど道のりも長くなく、初心者には最適な山であった。
しかし、やっぱり初心者にはそれなりに大変で、汗もかき、ヒーヒー言った。
だけど、すこぶる楽しかったのは言うまでもない。
自然の中に入ると、なんだかそれだけで気持ちいいんだな。
まだ冷たい空気も心地よい。
そして、博識な宮崎先生が山の中で見たもの、感じたことについて色々とお話してくださるからこれがもう本当に面白い。
例えば、植物のこと。
この「きぶし(木五倍子)」が可愛らしい。小さいぶどうみたいなやつね。
宮崎塾長が撮影する写真も素晴らしい。後者のものがそれだ。僕も真似してiPhoneで取ってみたが段違いだった。
「あ、◯◯だ」と言いながら足を止め、カメラを構えながら、僕に学びをくれる。
宮崎塾長は、山の中でも先生であった。
カメラを構える塾長先生。
構えながら色々教えてくれる塾長先生。
登る塾長先生。
下る塾長先生。
小川と塾長先生。
春の予感と塾長先生。
教えていただいたのは、草木のことだけではない。世の中のことや林業、漁業のことについても色々教えていただいた。読者の皆様は、木が一本どれ位で売れるかご存知だろうか。
そういった素敵な解説もあり、僕のような山素人は、見るもの触れるものすべてが新鮮で、常にワクワクしていた。山楽しい。
各地にある注意呼びかけの看板も面白かった。
急な注意。ギャップに気持ちを感じる。
ちょっとうまい。か?
そして、遂にその瞬間が訪れる。
登頂成功。
お天気も心配だったのだが、降られることはなく、むしろ頂上では晴れ間も見えた。自然さん達、ありがとう。
雄大な景色と達成感で胸がいっぱいになったら、次に空いてくるのは胃袋である。
私塾協会の長も務める塾界の御大、日々日々生徒たちの先を見据えて指導にあたる宮崎塾長は、そんな僕の状況も予測し、素晴らしい贈り物を持ってきてくださっていた。
山グルメである。
美味しい。気持ちいい。あったかい。
ああ、幸せ。
もうこのままずっとここにいてもいいと思ったが、冷静に考えてみれば命が危険だ。下山しよう。
それにしても、山ってこんなに人がいるんだなというぐらい沢山の人と出会った。みんな良い方で、挨拶が気持ちいい。
思ったよりも女性の方の率が高くてビックリした。ピクニック気分で来られるこういう山だからかと思ったが、そういうわけでもないらしい。そうか、これが山ガールか。
帰りも始終ワクワクしながら、色々教えていただきながら、下山。
山の話やもちろん塾の話まで、本当に話は尽きなかった。
というわけで、一回帰って再集合。藤沢の街に繰り出した。
山菜のてんぷらを楽しむ会。
よく動き、よく学び、よく食べた。ハッピーな一日であった。
宮崎先生、ありがとうございました。
まだ寒さの残る3月の終わり。だけど、山の中には確かに春があった。
芽吹こうとするその生命の中に、塾を始めたばかりの自分自身の姿が重なった。
僕も負けないぐらい素敵な花を咲かせようと思う。
本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。
山は、好い。