ジャパン・トレックを終えて。
ジャパン・トレックとは、
有志の日本人学生で、希望の学生を募って
お休み期間中に日本に連れて行くツアーのことだ。
ハーバードのMBA等 他の大学院や、
他の学校でもお馴染みなので、ご存知の方も多いかもしれない。
ケネディ・スクールでは
イスラエル、韓国、パレスチナ、チリ、中国、シリコンバレー、、、などなど
他の学生達も同時期や違う時期にトレックを開催しているが、
過去引率してきた先輩達のお陰もあって、ジャパン・トレックは非常に人気で、
毎年定員を超えて申し込みがある。
今年は、企画に携われる日本人学生が少なかったこともあり、
日本に行けるのが3人で一時開催も危ぶまれたが、
パブリック・ヘルス・スクールから飛び込んでくれた
最強のエンタメ担当(だけじゃない)Aちゃんが加わって、
幹事も最終的に4名となり、
無事、先週、授業の合間の春休みに
35名ほどの学生と一緒に過ごす一週間が実現。
桜の満開まであと1週間だったのだけが残念だったが!!
9月から準備を重ねて実現した分、
参加者の笑顔を見て、とても嬉しかった。
開催にあたって、種々ご支援を頂いた方々に、まずは感謝申し上げたい。
また、毎週の夕方の企画MTGや事前セッションの度に、
毎回ワーワー騒ぐ娘を連れて行って、
迷惑を掛けながらも、助けてくれた幹事の仲間達には本当に感謝。。。
個人的には、事前の準備段階で、
淡々・黙々と穴を埋めながら責任を引き受け引っ張るタイプのリーダー、
ワーキング・アワーも進め方も官僚感満点(授業が大変な中感謝しかない)の会計担当、
など、
同じ日本人ながら、あまり自分が所属していた会社では
仕事をしたことがない違うタイプの「働き方」の違いを見たり、
学生とのコミュニケーション窓口として無茶振りを受け止めたり、
自分の想いを込めた企画を入れてもらったり、
時間的に大変ながら、準備そのものも面白く勉強になった。
あと、娘と一緒に帰国したものの、
一緒に観光地や広島・京都に行くわけにもいかず、
一週間面倒を快くみてくれた実家の両親と夫にも感謝。
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トレックから戻ってから、
春学期後半は授業も聴講含め2コマ増えて、
更に中間試験やレポートが待っていたので、
娘の時差ボケも重なって地獄のスタートだったのだが、
このまま忙しい、忙しい、と言いながら忙殺されていると、
本当に卒業まで更新できなくなりそうなので、
ちょっとずつでも更新すべく、
簡単な内容ながら、振り返りの時間を取ってみる。
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1. トレックで16カ国の学生達と共に日本を見て、
小さなことだけど、改めて面白いなーと思った点。
(1) 「ゴミ箱はどこにあるの」
道で歩いている時、聞かれたことNo.1が実はこれ。
「道には殆ど無いんだよ、
なぜなら、1995年に地下鉄サリン事件っていうテロがあってね・・・・」
と何度もリピート。
確かに、国によるけど、
アメリカ的にはゴミ箱は道の随所にあるよね。
(2) 先進国メンバーの寿司、ラーメンの習得レベルが高い。
NYやLAなどアメリカの大都市や欧州の大都市には、
日本人でも唸る美味しい寿司屋や、
日本の有名なラーメン屋が結構進出している。
(ちなみに、こちらボストンにも山頭火や二郎インスパイア系ラーメン屋がある。)
だから、もはや訪日外国人も
「外国から来たら、日本の物はなんでも美味しい」
というレベルではなく、
特にこの2ジャンルについては、
それなりの舌ができていて、
結構高いクオリティを期待してるという発見。
(とりあえず、一蘭は裏切らず。)
(3) 自販機には感動するが、ケネディ的には環境問題・・・?
学生達の間では、
自販機の特に温かいミルクティーが流行っていた。。
ということで、我々が日本人的スケジュールで
あまりお茶休憩などという枠を取っていなかったこともあり、
所々でみんな自動販売機に吸い寄せられて
飲み物を買って楽しんでいたのだが、
一方で、節約と環境のために
マイボトルを持ち歩くのが普通になっている
アメリカ人的には
「水を汲むところがない!」
という問題にあたっているシーンもよく見かけた。
持続性という意味では、
確かに毎回ボトルや缶を買うより、
水を汲めた方がエコだ。
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訪日客増加とオリンピックに向けた日本の観光の変革、
という意味では、
フォーカスされたWifi/Cash less/英語対応も含め、
ここ5年くらいでかなり大きく改善したな、
とは思ったものの、
まだ(1)宿泊のあり方(2)ベジタリアンや豚肉などの食事対応
などについても改善の余地は大きい気がした。
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2. みんなの行動や発言で考えさせられた瞬間。
(1)”Herding Cats”
待ち合わせの時間5分後に
「今向かっている」と連絡が入り、
優雅にコーヒーを片手に、悪びれもなく登場、、、、。
というシーンが多々あり。
こんなに分単位でスケジュールを組んで、
カチカチしているのは一部の
北欧州人と日本人くらいか、、、と思い知らされる。
そして、あらゆる要求について、
まずはネゴをしてみる、
とか、
Don’t Take No as an Answer
という頑固さもお国柄。。
トレック中に、
デンマーク人と几帳面なアメリカ人に、
「Herding Cats」という言い回しを教えてもらった。
大勢を束ねるのは猫を一箇所に集めるように難しい、、、とな。
まさに。。。
(2) 学校に入る意義。
海外の大学進学を目指す、
日本の優秀な高校生達とのディスカッションの
機会があったのだが、
それ自体は優秀な学生さん達に
日本の明るい未来を感じて素晴らしかったのだが、
◯◯大学に入りました、目指しています!
という会話がなされる側で、
「◯◯大学に入る、
ということが目的になっているのは
おかしいよ。
何を勉強したいのか、
将来何をしたいのか、
を語るべきだ」
と素朴に言ってくれた同級生がいた。
おっしゃる通―――り!!!
(3) ボトムアップはまだまだ。
女性の社会進出について、
課題や提案を話し合っている時、
「日本では、
女性達がボトム・アップで
声を上げることはないのか?」
と某南米の国の女生徒が聞いた。
保育園落ちた死ね、
みたいな発信で社会が動くケースはあるが、
日本ではなかなか、個人が纏まって
ボトムアップで発信することは少ない。
ケネディ・スクール留学中に感じていたことの一つであるが、
改めて日本で指摘されて、
まだまだ行われていないところだな、と思った。
***
それにしても、
桜や景色の美しさ、
お寺の澄んだ空気や、
カラフルな着物や小物、
禅の静寂、
そして被爆者の方からのお話。
琴線に触れることは、
万国共通だと改めて感じた。
そして、実際に聞いたり、
体験したりすることが大切だと感じた。
これを通じて少しでも日本好きが増えてくれることを願う。
(18ヶ月になった娘との2人北米フライトは、とにかく地獄だった。。。
いや、その後の時差ボケ対応はさらに地獄・・・
だが、その甲斐はあった!)
〆