3/30 飯干峠 風力発電とFIT制度 2019.04.01 06:50 3月30日は急遽予定変更で五ヶ瀬から飯干峠を越えて美郷に入りました。飯干峠の頂上には風力発電の風車がありますが、あいにく無風状態のためお休み状態でした。 平成23年3月の福島原発事故以来、再生エネルギーが見直されています。その中でも「風力発電」への期待も高まっています。風をエネルギーに換えるため、化石燃料を使わず、二酸化酸素を発生しないため「究極のクリーンエネルギー」のイメージがあります。 平成15年度には、風力発電は741基で総発電68万キロワット(KW)したが、平成29年度には2253基で、352万キロワット(KW)の導入容量に増えています。 発電電力エネルギー別構成比率からすると2016年度の日本の総エネルギー量が10億4450万MWh(メガワット)で、その中で再生エネルギーは7260万MWhです。全体の約7%になります。再生エネルギーのメインは太陽光発電が9割を占めていますので、風力発電は再生エネルギーの中で1割もありません。因みに原子力発電所1基で平均1000MW(メガワット)、全国の風力発電全部あわせて352万キロワット(KW)です。 風力発電もFIT制度(固定価格買取制度)を採用しています。再生可能エネルギー(太陽光発電、風力発電、水力発電、地熱発電、バイオマス発電など)は発電設備は建設や維持へのコストが高く、既存の発電方法と比較すると発電効率もよくないため、なかなか普及が進みませんでした。「固定価格買取制度」を導入して、再生可能エネルギーで発電した電気を一定期間中は同じ価格で買い取ることを国が保証し、さらなる普及・促進を目指しています。 「固定価格買取制度」は、再生可能エネルギーで発電した電気をすべて電力会社(小売り電気事業者)が買い取る制度です。電力会社が電気を買い取る際にかかる費用の一部を、電気を使用している各家庭から再生可能エネルギー発電促進賦課金として電気代に上乗せされています。 この買取価格は、あらかじめ定められた期間中変わりません(固定価格)。2018年現在では、家庭用太陽光発電(10kW未満)は10年間、地熱発電は15年間、事業用太陽光発電(10kW以上)・風力・水力・バイオマス発電は20年間、高い価格のまま買い取ることが決められています。 風力発電の再生エネルギー固定価格買い取り制度に伴い、平成26年1キロワット当たり、22円から36円と引き上げられています。その負担は当然ながら、電力を使っている国民が賦課金として、割り当てられています。 民主党政権が改めた買取制度、初年度の国民負担は約1300億円、一般家庭の賦課金も月額66円とわずかでしたが、買い取り量の増加に伴い、2016度の国民負担は約1兆8000億円、一般家庭の賦課金は月額675円に拡大しています。そして2017度の国民負担は約2兆1400億円、家庭の賦課金も月額792円に増えました。 家計の負担は年間で9500円でこれは一般家庭の電気代全体の約1割になります。消費税が10月から上がり、加えて所得が増えていない状態の中、電気代がさらに上昇すれば、さらに家計は苦しくなります。しかし課程の賦課金はこれからも毎年増えていきます。 西南戦争のとき、西郷隆盛の一行も飯干峠を越えたのですね。史跡がありました。 絶景の飯干峠、でも気になったのが・・・・。五ヶ瀬町の峠の麓から諸塚村の峠の麓まで対向車と一台もすれ違いませんでした。普段は通行しない道路でしょうか?