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やわい屋

ローカルスタンダード 。 ~勝つのではなく折れない暮らし~

2019.04.03 08:15

二人展の初日。4月20日にイベントを開催いたします!

・4月20日 14時~17時 定員20名 会費2000円(ワンドリンク付き)

壁に貼られた100のキーワードを呼び水に、聴くだけでなく、参加していただく形式のイベントになります。
哲学者と硝子職人と民芸店店主。ばらばらなようで同じ方向へと歩んでいる三人とお話をしませんか?


田舎で暮らす良さってなんだろう?

自然が豊かなこと?人間関係が濃密なこと?

様々な良いところが浮かんでは消えていく。

そして、最後にはいつもこの話になる…

『じゃあ○○と比べて、この土地の魅力ってなんだろう?』

僕はいつもそこで首をかしげる。

魅力は比べることで浮かび上がるものなのか?

もし他の誰かと比べて褒めたら、ぼくは微妙な気持ちになる。

誰々に比べて優れている…豊かだ…

そんな優劣をつけることで浮かび上がるものなんて、また比べられて忘れ去られるだけだ。

今目の前に見えている山々を、ぼくは富士山と比べたりしない。

今居間でくつろいでいる妻を、ぼくは女優さんと比べたりしない。

この町へ越してくる人が増えるということは、どこかの町で人口が減ったということだ。

自分たちだけが良ければいいのだろうか?

やはり何か違う気がする。想像力が欠けている気がしてならない。

観光地として賑わう飛騨高山は、これまでの先人が作り上げてきたものを「商品」とすることで、世界中からたくさんの観光客を呼ぶことに成功した。

では、ぼくらは、現代を生きるぼくらは、何を作り上げているのだろうか?

ぼくらはこれからの観光資源を生み出すために暮らしているのだろうか?

きっと、そんなことはない。

資源というのは石油のように、長い長い時間をかけて産み出されるものだ。

数年で人工的に作れるものではけしてないし、数億年かかって作られたものですら、人間は数百年で使い切ろうとしている。

数年で作られたものは、やはり数年で使い尽くされる。

「サスティナブル」という言葉をよく耳にする。「永続可能」という意味だ。

それは永久に朽ちないものを作ることではなく、朽ちてもなお残り続ける関わりを作ることだとぼくは思う。

結局すべてはちいさな営みへと帰ってくる。

大規模生産、大規模消費の時代は終わり、個人個人がなんらかの生産者となる時代が来ようとしている。

万人に届ける為のものづくりから、個人が個人のニーズに応えるものづくりへの転換。

それは、別に新しいことでも特別なことでもなにもない。

百年前はそれが普通だった。

ぼくらの普通なんてたかだか50年の歴史しかない。

勝つためではなく折れないために、ぼくらはどんな暮らしを選べばいいのだろう?

壁に貼られた100のキーワードを呼び水に、明治大学準教授で哲学者の鞍田崇さんと、飛騨高山の硝子職人 安土草多さんのお二人招いて、聴くだけなく、共に考える会を開催します。

4月20日 14時~17時 定員20名 会費2000円(ワンドリンク付き)

PS.終了後に高山の街に呑みに出ます。参加希望の方はおしらせください。誰もこなくても僕らは街にくりだします。もちろん呑み会だけの参加も大歓迎です。お気軽にご連絡ください。