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鈴木桂一郎アナウンス事務所

11月5日(月) 『茶道とボディビル』

2018.11.05 08:14

私の趣味は茶道で、もう二十年近くお稽古している。茶道は、一年を二つに割って、炉と風炉の季節に分ける。11月に入り、茶道は炉のシーズンに入った。炉の季節は11月から4月の寒い時期に行われ、畳に炉を切り、釜をかけて茶道を稽古する。炭火が近く、暖を取りながら茶を点てる。5月から10月の暑い時期には、畳の上に風炉を置き、炭火を客から遠ざけて、暑さを感じさせないように心配りをして茶を点てる決まりになっている

ボディビルも、一年をオンとオフの二つの期間をはっきりと分けてトレーニングする。オンは減量期間であり、オフは増量期間である。オンの期間には減量して、脂肪を落とし、体重を絞って、筋肉のカットをくっきりと出し、限界まで絞って大会に出場する。大会を終えたオフの時期には、高カロリー、高タンパクの食事を、ガンガン食べて身体をでかくする。このように、多くのボディビルダーは、一年をオンとオフの二つのシーズンに分けて、トレーニングをする事が多い。

茶道も、ボディビルも、一年に二つの期間がある点が共通するので、面白いと思う。

私が出場する東京オープンボディビル大会は、5月初めに開催されるので、11月から5月の大会までは、ダイエットをして痩せる時期にしている。炭水化物ダイエットや脂質ダイエットで体重を落とす。トレーニングの種目も、筋繊維のカットをよくするための種目を選んで行う。大会後から10月までは、食べたいものをドンドン食べて、高カロリー高たんぱくの食事を意識して体重を増やす。トレーニングも、高重量で、筋量を増やすトレーニング種目を中心に行う。同じように筋トレしているように見えて、オンとオフでは、種目を変え、食事内容も変えているのである。

炉と風炉では、お点前が変わる。道具を置く位置や所作、手順が変わり、稽古もこれに従って変わる事になる。炉と風炉の季節があるお蔭で、教わる法も、教える方も、半年ごとに、新たな気持ちで、茶道に取り組む事ができる。ボディビルも、痩せる時期と太らせる時期の2シーズンが一年に存在し、筋トレ方法や、食事での栄養摂取の考え方も変わってくる。一年同じ事を繰り返さない点で、茶道とボディビルの類似性を感じる。

一年を二つに分ける事で、茶道のスキルは上がり、筋肉もでかくなる。ボディビルと茶道、少しの関係性があるなと思った次第だ。だから茶道と筋トレは長続きするのかもしれない。