子宮をマッサージしても人工授精の確率が改善するというデータはありません①

おはようございます。University College London (UCL)の理学療法士の倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。

突然ですが、怒っています。真剣に怒っています。。。

今まで価値が見出されていなかったり、不当に安く買い叩かれていたものに目を付けて、高く買ってもらえる相手に売る。

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これは、『マーケティング』として良いのだと思います。例えばライザップのような、ごくシンプルに言えば、『筋トレと食事の指導』は今まで、数か月で数十万も払う人はいませんでした。しかし、ブランディングや様々な付加価値（に見えるもの）をプラスすることで新しい市場を作って、利益を出すのは、良いと思います。

ただ、人の健康を扱う医療において、マーケティングとの距離感は難しいです。また、嘘や話を盛ってしまうのはダメです。

そういった嘘にお客さんが騙されないために、最近の動きとして、治療やそれに類する行為には『科学的根拠』を求める動きが出てきました。

ただ、『科学的根拠』をキチンと読み解くことに一定のスキルが必要なので、それらしいことがweb siteなどに書かれていると、なかなか専門外の方は判断ができないと思います。

それを逆手に取って、最近は自分に都合の良い、質の低い論文を科学的根拠のように書いているページが多くあります。

今回、勉強も兼ねて『子宮　マッサージ』で検索して、良くないサイトに見つけました。そういった経緯もあり、冒頭のように怒っています。。

整体院などを開業する動きが活発になっています。私達の様な理学療法士も含めて開業されている方がいます。

それらの施設で、『内臓マッサージ』、『子宮マッサージ』、『産後の骨盤矯正』、『妊活整体』、『妊活ヨガ』、『子供の姿勢矯正』というような、医学のトレーニングを受けた私達からするとにわかには信じられない効果を謳っている医療者や整体師などがいます。

胡散臭い健康情報であっても、お金をたくさん持っている健康な方が使うのは、もしかしたら許容されるのかも知れません。ライフスタイルをファッショナブルに見せるなどの付加価値もあるでしょうから、薬にも毒にもならないサプリメントを常用するなどは、自己責任のもと、行っても良いかも知れません。水素水の様に、マーケティングの力で一過性にブームを作って、普通の水を高く売るのも、もしかしたら正当化されるのかも知れません。

ただ、子供を持つ親御さん、妊婦さん、妊娠したいご夫婦、命に関わる病気の方というような、藁にもすがりたい方に効果がないか、証明されていないサービスを高値で売るのは、どうしてもマーケティングとは思えません。

そのような方々は必死ですから、正常な判断が出来ない場合があります。

そういう方々をカモにするのは、許せません。私をカモにした『ギャンブル詐欺』グループの罪深さとは比になりません( ﾟДﾟ)

私はこういった業界と利害関係がありませんので、特定の治療やサービスに誘導したい立場ではありません。こういう立場の人間が書いてみるのは意味があるかなと思って書いてみることにしました。

先ほどの繰り返しになりますが、『内臓マッサージ』、『子宮マッサージ』、『産後の骨盤矯正』、『妊活整体』、『妊活ヨガ』、『子供の姿勢矯正』というような、医学のトレーニングを受けた私達からするとにわかには信じられない効果を謳っている医療者や整体院などがあります。

整体師、整体院を医療職から分けて書いたのは、整体師と名乗るには特別な資格は必要なく、これを読んでいる方もその気になれば明日から名乗ることができるからです。

例えば、医療に関する勉強を一度たりともしたことの無い普通のサラリーマンの方が、今日から『サラリーマン兼整体師』と名乗ることも可能です。名乗る意味があるかはわかりませんが。。。

そういう意味では日本におけるカイロプラクターやオステオパス、ホメオパスなども同様に医療の外にいる方々です。

本題に入れませんでしたが、長くなりましたので次回に続きます。

導入部分を長く書いてすみません。少し前提になる背景を詳しく書きたかったので書きました。

次回からは、内臓マッサージ、特に子宮マッサージに関して書きます。

今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございます。

　理学療法士　倉形裕史 

次回へのリンク

 自分と似たような考えを持った医療職の方が下記のキーワードで検索した際に、繋がりやすくなることを目的に下記のキーワードを書くことにしました。やや見苦しいですがご容赦下さい。 EBM、Evidence based medicine、EBPT、Evidence based physical therapy、根拠に基づくリハビリテーション、rehabilitation、リハビリテーション、理学療法、physical therapy、physiotherapy、統計、statistics、研究デザイン、study design、留学、study abroad、ロンドン、London、ユニヴァーシティー カレッジ ロンドン、University College Londn、UCL、ロンドン大学、University of London、 腰痛、lowback pain 

　理学療法士　倉形裕史

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