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ジローの感謝。

エッセイ「桜」

2019.04.08 08:24

地元の駅にあった毎年恒例に咲いている、1本の桜の木があった。

毎年春になると、地元駅の桜を見ては、桜の木の下で、手を合わせていた。

地元の人も毎年見ていた桜の木は.......

儚くも剪定されてしまった。

今年は妻と一緒に地元駅の桜を見ようと地元の桜が咲く頃に、

地元の道を歩いていた。

神社の桜並木も剪定されてしまった。

妻と一緒に地元を手を繋いで歩いていた。

父の事も「お父さん」と呼ぶようになった妻と、

手を繋いで僅かながらに咲いていた桜の木を見ていた。

神社に少し残った桜の木を見に行った。

見事に咲いていた桜の木の下で自転車を止めて、

散りゆく桜の葉を見ていた。

帰宅すると妻が待っていた。

手を繋いで歩いていた妻の手の温もりはいつまでも暖かい。

剪定されてしまった桜の木を惜しみつつも、

妻との散歩にまた桜の木を見に行きたいと、

タバコを吹かしながら、溜息をついた。

日常は早く過ぎて行き、「ありがとう」と妻へ感謝をする気持ちを、

当たり前の日常の中で噛み締めた。

桜が散り、季節は夏になるだろう。

春の終わりに桜の散る見事な葉が零れ落ちる姿は美しく、

また妻と一緒に地元の道を歩いてみたいと、

まだまだ青二才ながらに手を老いても繋ぎたいと、

作業部屋から外を眺めていた。

雲は白く、空は青い。

また来年の春も妻と一緒に桜の葉を見ていたい。

ありがとうを込めて。