伊豆天城山脈南部地図読み山行
【日程】
2018/10/11-10/12
【メンバー】
村上靜志 日高由佳
【レポート】
聞き慣れない伊豆の天城山脈は天城峠をはさんで北側には天城山があり登山道も整備され沢山の人が登っていますが、南側は長九郎山まで道がありません。ただ途中の猿山は静岡百名山で登る人がいるようで赤テープが天城峠の西にある滑沢峠の先の尾根から付いています。
一日目。日高さんと修善寺駅で待ち合わせて天城峠を越えて川津まで行くバスに乗ります。バス乗り場で聞くと台風で天城トンネルから天城峠に登る道が壊れ峠には登れないとのこと。そこでトンネルの手前で下りて二本杉峠(旧天城峠)に登ることにしました。今回のコースの記録を見ると天城峠を早朝出発して1日で長九郎山まで行くようですが東京朝発では無理なので途中でツエルト泊して2日で歩く事にしました。
バスを降りて歩き出したのが11時ころでしたから今日は何処まで行けるか、ですが猿山の先にある諸坪峠くらいまで行ければと思っていました。二本杉峠から伊豆山稜歩道を西に進むと南に天城尾根が続きますが登り口にある山道は昔作られた作業道で途中から崩れているそうですが間違えそうです。
コースは初めから尾根を忠実に登ります。踏み跡も無く猿山までの赤テープが案内でところどころ急な登り下りがありますが藪漕ぎが無いのでその分はいくらか楽ですが今年の台風で吹き飛ばされた木の枝が散乱して進路をふさぎます。
昼過ぎ猿山999mに到着。お昼を食べて諸坪峠に向かいますが、ここからはテープは無くなりコンパスだよりに。今時GPSを使えば苦労無く進めますが敢えてコンパスと感で進みます。猿山あたりはブナも茂るなかなか雰囲気のあるところですが下ると低山の薮山に変わってなかなか進むのが難航。諸坪峠に続く尾根の手前にあるコルに下るつもりでしたが少し左にそれてコルから川津方面に下る作業道に出てしまいました。そこから諸坪峠までは作業道を歩きます。
実は以前このコースを日帰りで試みたことがあるのですがコルから稜線どうしで歩いて時間がかかり時間切れで川津方面に下ったことがあります。今回は斜面にある作業道を歩き時間的には楽に諸坪峠に到着しました。ここには西と東を結ぶ車道がまたいでいて休んでいると突然道の点検でしょうか、役所の車が登って通りすぎていきました。ちなみにこの道はゲートがあって一般車は入れません。未だ陽が高いのでもう少し先まで進むことに。車道をしばらく歩いて尾根に上がる所を探しますがなかなか見あたりません。水場があったのでここでツエルトを張る事も考えましたがタフな日高さんの意見で尾根まで上がり白川峠まで行こうと言う事になり進みます。行き過ぎて引き返し見当を付けて小さな沢を登るとそこが白川峠でした。その先の小さな雑木林のピークに平らなところが有りそこにツエルトを張る事にしました。当初、途中で水は汲めないと思っていましたから水は担いでいたのですが沢には水が流れておりタップリ水の確保ができました。ツエルトに入り食事の支度をするころ雨が降って来ましたが予報では好天では無かったので行動中に天候が良かったのは幸いでした。
二日目。今日はこのコースの本番のような薮尾根が長九郎山の手前の十郎左エ門953mまで続きます。予報では天候は崩れるはずでしたが1日ずれたようで夜中に雨もやみ雲は多少あるものの良い天候になりました。ガスの中では小さな支尾根が沢山有る薮山はかなり進むのが難しくなりますが視界があるのは本当にラッキーです。踏み跡はありませんから地図とコンパスを見ながら進みますが時々支尾根に入って引き返すことも。ま、そこが地図読み山行の面白い所です。
細かく蛇行しながらも十郎左エ門の登り口に到着。しかし尖ったこの山はかなりの急登でコースを探します。上部の岩と岩の間の溝が登れそうで最後は木と岩につかまりながら山頂に。到着すると伊豆の山々が広がりました。
ここから長九郎山までは踏み跡があり地図読みが終わりました。長九郎山山頂995mは雑木林の中ですが高い見物台が作ってあり良い眺めでした。下山は八瀬峠を通過して大沢温泉に下るコースが有りますが以前壊れて通過不能と聞いていましたので池代と言う集落に下り大沢温泉まで歩く事にしました。途中まではワサビ畑を身ながらの気持ちの良い道でしたが池代が近づいてから先が長く大沢温泉を過ぎて下田に行くバス停のある道の駅までタップリ歩かされました。後で分かりましたが八瀬峠の道は復旧したそうです。
午後3時少し前に道の駅の「かじかの湯」に到着。バスは4時少し前でしたからユックリお湯に浸かることができました。夕刻前下田に到着。駅の中にある居酒屋で伊豆のおきまり金目鯛で打ち上げをして帰路に着きました。
一度試みて時間切れで失敗したコースですが今回歩く事ができました。付き合ってくれた日高さんに感謝です。
村上記