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- SORAIRO -

令和のはじまりに願うこと

2019.05.02 03:00

こんにちは。

こころの健康支援室 そらいろのmirineです。


あっという間にゴールデンウィークも折り返し地点。

今年は御代替わりで例年よりもずっと長い連休ですが、それでも始まってしまうとあっという間に過ぎていくものですね。

ついに昨日、平成から令和に元号も変わりました。

どんな人にとっても、もっともっと自由で暮らしやすい世の中になることを願うばかりです。


新しく皇后となられた雅子さまは、長くご病気で療養されていましたが、それによって「適応障害」という言葉が広く知られるようになりました。

まだまだ心因的な症状が「気の持ちよう」であったり精神的な弱さから表れるのだと考えられていた時代です。

雅子さまのご病気が「適応障害」であったことは、スキャンダラスに取り上げられることも多かったと思いますが、一方で、その後ますます増えていったうつ等の精神疾患に対する一般の人たちの受け止め方を少なからず変えられたのではないかと思っています。


今では、さまざまな精神疾患や発達障害の病名が広く知られるようになりました。

  適応障害

  うつ

  心的外傷後ストレス障害

  パニック障害

  パーソナリティ障害

  ADHD

  自閉症  etc, etc…


人は、一人ひとり違った個性・特性を持ち、社会が十分に寛容である時、一人ひとりの個性や特性は押しつぶされることなく、生かすことのできる場を用意することができます。

しかし、社会や集団がまだ未熟で、十分に寛容でない時、たまたまその社会が求める「王道」に適応できる個性を持っていた、もしくは能力を有していた人以外は、社会に適応しようとすると多かれ少なかれ困難を感じるようになってしまいます。

一見「王道」に適応して生きているように見えても、心の内には日々「生きづらさ」「息がしづらいかんじ」「生きるのがしんどい」という感覚を持ちながら、王道から大きく外れてしまわないように必死に生きている人たちがたくさんいます。

なぜなら、王道から外れて生きるということは、現実的に大きなリスクを取るということでもあるからです。


もし、自分の個性・特性をのびのびと活かしながら生きることができているとすれば、それは実に幸運なことです。

「王道」に適応できない人たちを自己責任で切り捨てるのでなく、どんな人もその人が持つ個性を活かして生きることができるように、多様な道すじを用意できるのが成熟した社会と言えるのではないでしょうか。


現実的な困難を感じている人がたくさんいます。

精神的な困難を感じている人がたくさんいます。

天皇が変わっても、元号が変わっても、それらが一夜にしてなくなるわけではありません。


「違い」を貴重なリソースとして活かすことができるように、一日一日社会が成熟していくことを願っています。


あらあらかしこ