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【社長通信】己に克つ

2019.04.18 05:02

わが家の裏・高くなった道端に1本の桜の木がある。
この地に越してきた頃に植えられたもので30年経て大木となった。
今年は3月末に満開となった桜が花冷えの低気温が幸いし、1週間余り目を楽しませてくれた。

その土手下に10坪ほどの畑がある。

これも30年前雑種地を開墾して我が家の家庭菜園として野菜を作っている。その畑の菜の花の黄色い花、そこにピンクの桜吹雪、緑の葉とのコントラストが見事である。

近くの山からはウグイスの声が聞こえてくる。  



さて、新年度に入り4月1日には平成の次なる年号・令和が発表された。世間では新しい時代が始まるかの如く喧伝されているが、わが社にとっては平成の続きで特に感慨はない。創立21年目、更なる企業価値の向上に取り組むべく気を引き締める。 

そんな中、年度替わりの苦い記憶がよみがえる。

年度末の3月で工事が一段落し、新年度の仕事が動き出すまでの間業務量は激減。年度末まで未完の工事や若干の継続の仕事。

それに単発の仕事があるだけで稼働率は30%ほど、ほとんど開店休業の状態が3か月も続く。

季節は春なのに、心は冷え冷えとして生きた心地がしない。公共工事に依存する警備業者の宿命である。 

この問題の解決なくして事業の存続はなし、と覚悟を決めての取り組みが功を奏した。

つまり、人間として生きるために必要な事柄の再確認。

働くことの意義や喜び、生き甲斐など一人一人が自分のこととして考え、意識改革に取り組んだ。
技術的には社内検定制度にてそれぞれが個々のレベルアップに努めてきた。
その結果が資格取得者の増員として表われた。

認定路線をはじめあらゆる現場に対応できる警備態勢が整ってきたのである。 


因みに、過去10年の4月の稼働延べ人数を見てみると、平成22、23年は600人前後、24年以降800人台を上回り、30年には950人台と他の月と変わらない稼働状況を示す。

今では警備の受注も単年度の契約から複数年にまたがる契約まで、年間を通して平準化してきた。 

年間を通して仕事が確実にあること、これは事業が存続する上での絶対条件である。

多少の波はあっても、安定した受注が見込める今の状況はみなさん「一味同心」の努力のたまもの。日常の警備業務への真摯な取り組みがそのまま営業活動であり、それが次の仕事につながるという好循環が生まれつつあります。この流れをさらに強固なものにすべく、各人がそれぞれの能力に磨きをかけ質の良い警備を提供し続けることです。 


最後に冒頭の桜の下、草ソリで遊ぶ子ども達から教えられたことを紹介する。
土手の斜面からソリでいかに遠くまで滑り降りるかという遊びですが、小1から小5まで年齢はまちまち、当然体の大きい子が有利です。
小さい子はまともに滑れず転げ落ちる。それでも一生懸命挑戦する。それを見て上の子が言う。

これは他人との競争ではなく自分との闘いなんだ。
さっきよりもっと遠くへ、自己のベストを目指せ
との言葉。 

これこそ万人に共通する言葉ではないか、しっかりと心に刻む。自分に勝つ、つまり自分との闘い、克己心である。

代表取締役 加藤慶昭(4月15日記す)