3月13日(水) 『転ばぬ先の筋トレ』
何を持って老化と言うのか、私は専門家ではないので、よく分からないが、加齢による筋肉量の減少は、30代で始まり、下肢に関しては、40代以降、年に1%づつ減ると言われている。誰もしも40代に入ると、老化が始まってきたなと、実感するものだ。何もしなければ、老化は進み、杖を突いて歩けるうちはいいが、車いすに乗っての移動と言う事にもなりかねない。人生百歳時代を迎え、百歳になった時には、自分の脚で歩けない恐れは高い。散歩すれば大丈夫かと言うと、役には立つが、散歩だけでは筋肉量の低下は防げず、積極的に筋トレをして、脚の筋肉量を維持増進する必要がある。
私事で恐縮だが、45歳を過ぎて、松山に転勤したが、道後温泉に住んでいて、会社まで行くにも、繁華街の大街道に行くにも市電を利用出来て、長時間歩く事を3年間しなかった。マンションの部屋も9階で、エレベーターを使い、9階まで階段を上り下りする事は一切しなかった。
ある日、スポーツクラブに行き、入り口までの階段を上っていて、躓いた。何で躓いたのか? それまで階段で躓いた経験がなかったので驚いた。結構急な階段で、一段一段が若干高めに出来ていた階段だったので、階段が高すぎるからいけないのだと、躓きを、階段の段差が高すぎるせいにした。次にスポーツクラブに行った時に、なんと同じ階段で躓いたのだ。この時、先日この階段で躓いた事を思い出し、気を付けようと頭に描いていたのに躓いたのだ。何故なんだ? ショックを受けたので、帰京した際、懇意にしている医者に、何故躓いたのか、原因を聞くと、即座に『老化だよ』、と言われ、更に大きなショックを受けた。階段を上がる時に、脳は、目で階段の段差を確認し、更に脳は、脚の筋肉に、段差を越えられるように脚を上げる事を指示するのだが、脚の筋肉の衰えで、脳の命令通りに脚が上がらず、躓いてしまったのだ。これは間違いのない老化である。
老化に対抗するには、適度な筋トレしかない、と医師からのアドバイスもあり、この後、ジムに行っては、脚の筋肉を鍛えるため、スクワットを繰り返しトレーニングする事にした。月に、2,3度しか行けなかったが、バーを肩に担いで、腰をかがめ、立ちあがるスクワットをするうち、40キロが10回挙げられるようになり、徐々に重量を上げて、80キロまで10回挙げられるようになった。少し脚の筋肉が太くなった感じがしたが、それより嬉しかったのは、それ以後、階段で躓かなくなった事だ。筋トレをする事で、老化を防げた実感を持てた。勿論年齢が上がると、筋量の低下は避けられないだろうが、筋トレする事で、低下のカーブは確実になだらかになる。筋トレで老化を遅らせる事が出来ると実感した次第だ。