バス停をデザインしました。
「奈留島」
わたしの投稿を追ってくれている方なら、1度は聞いたことがある名前かもしれませんね。
長崎県五島列島の真ん中にある、広さ24㎢、人口2000人ほどの小さな島。
塀も柵もない、人もほとんどいない、無防備な大自然をひとりじめできてしまう、"何もない" 豊かさを持った場所。
一昨年、その存在を知ってから初めての滞在で完全に魅了され、もう5回も足を運んでいる大好きな島なのです。
奈留島は、ハートと縁の深い島です。
世界遺産にも登録されている教会、江上天主堂のそばには、木の幹に自然にできたハート模様が存在します。
現在は少しだけ欠けているようですが、以前は木の枝の形までハート型になっていました!
(過去作品より)
もうひとつ。
奈留島には、双子水晶と呼ばれる、2つの水晶が合わさったハート形の水晶があります。
全国的にも2ヶ所でしか取れないというそれが奈留島で見つかったというのも、単なる偶然とは思えません。
この度、そんな奈留島全域を走るバスのバス停がリニューアルされることになり、縁あってわたしもデザインに携わらせていただきました。
「ハートに縁のある島だから、ハート形にしたらどうかと思うんだよ」
工房の棟梁さん発案のもと、たくさんたくさん、しっくりくる形のものが見つかるまで、ハートを描きました。
納得いく形に辿り着いたら、まずは小さなサンプルを作って角度などバランスを整えます。
それから、文字や書体、その配置やサイズを決めて、また同じようにサンプル作り。
そうやって微調整を繰り返しながら数ヶ月の時を経て、2019年4月21日、平成の終わりに、ついにそれが設置される日がやってきました。
最初に設置されたのは、特に観光客の多い、奈留港のターミナルと、江上天主堂のふもと。
2箇所にあるバス停です。
かわいい…!
めちゃくちゃ可愛くないですか(;ω;)
こんなバス停見たことない!
まだ、わたし自身は写真でしか確認できていないのですが、すぐにでもカメラを提げて島に飛んで行きたい気持ちです…!
可愛い女の子に並んでもらって撮りたい……!←
この夏、同じ五島列島の1つ、福江島にて初の個展をさせていただく予定なので、そのタイミングで奈留にも遊びに行けたらなぁと思っています。
何もない、ハートのある島。
ここに新しく誕生した木のバス停が、島民さんにとっても外から遊びに見える人にとっても、心温まる物語の生まれる場所となりますように。
まさか自分の人生に、バス停のデザインをさせてもらう機会がやってくるとは思いもしなかったです。
三兄弟工房の皆さま、素敵な機会をありがとうございました。
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