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九条 顕彰・台本置き場

星屑☆トラベラー

2019.04.23 17:09



※必ず規約を読んでから台本をご使用ください。分からないことがございましたら、TwitterのDMまでご連絡お願い致します。


こちらは声劇台本となっております。コピーなどでの無断転載、自作発言、二次創作はおやめ下さい。

ネットでの生放送(ツイキャス等)のご使用に関しては自由です。

※YouTube等での音声投稿や有償での発表(舞台での使用等)に関しては作者の方に相談してください。

使用報告なしで構いませんが、なにか一言あるととても励みになります。飛んで喜びます。

物語の内容にそっていれば、セリフアレンジ・アドリブは自由です。

大幅なセリフ改変はおやめ下さい。






演者 2人


比率 不問:2人


上演時間 約30分



あらすじ

自分の不注意で、大親友の星夜(せいや)を失った涼介(りょうすけ)。出来るなら、過去に時間を戻して彼を助けたい…その願いが「カミサマ」に届き、涼介は過去に戻り、星夜を助け出そうとするのだが…



登場人物

星夜(せいや)13〜15歳

涼介の大親友。夜に2人で星を見に行こうとした時、涼介が崖から落ちそうになったのを庇い、身代わりとなり転落死。明るい性格でクラスの人気者。引きこもり気味の涼介を何とか外に連れ出そうとしていた

※星夜はカミサマ兼任でお願いします



涼介(りょうすけ)13〜15歳

星夜の大親友。崖から落ちそうになったのを星夜に助けられ、助かる。自分の不注意で星夜を死なせてしまった事に怒りと悲しみを覚える。暗い性格で家に引きこもり気味だったのを、星夜が変えてくれた




役表

星夜(兼ね役カミサマ):

涼介:





セリフ





涼介(M):どんなに時を乗り越えても、1度失ったものは戻ってこない…もしも、時間を戻せたら…過去は変えちゃいけない…そんなこと、一体誰が決めたんだろうか…出来るなら、もう一度…






───数週間前…






星夜:なぁ、涼介、この夏休みさ、天体観測に行かないか?


涼介:…天体観測…?


星夜:そそ!夏休みの自由研究とか、まだ決まってないじゃん?だからさ、2人で3日間だけ天体観測して、星の動きとか、星座とか調べたりしようぜ


涼介:僕は夏休みは家でゲームしてたい…てか、そもそも学校あんまり行ってないし…意味ないんじゃ


星夜:お前が意味なくても、俺には意味があんの!なぁ、いいだろ?大親友の一生のお願いだと思ってさ!


涼介:一生のお願いって…そんなのに一生のお願い使わなくても…


星夜:な!頼むよ涼介!この通り!


涼介:…星夜の頼みなら…


星夜:!!やったあ!!ありがとう!!じゃ、日にち決めようぜ!!




涼介(M):僕たちは、幼なじみで大親友と言う間柄なんだけど、僕が不登校気味で、いつも星夜に迷惑かけてばかり…そんなある日、僕と星夜は夏休みの自由課題で天体観測をする事にした、星なんて興味なかったけど、星夜の頼みならと思って半ば軽く引き受けた…けど…まさか…あんな事になるなんて…あの時の僕は、思ってもなかった…







──夏休み、近くの山を登る2人







星夜:おぉーい、涼介、大丈夫かぁ?


涼介:はぁ…はぁ…だ、大丈夫…


星夜:まだ登って30分もたってないぞ?お前体力無さすぎ


涼介:星夜が元気すぎるんだよ…今何時だと思ってんの…


星夜:ん?夜の11時だけど?


涼介:…なんでこの時間なの…もう少し早くても良かったんじゃない?


星夜:いや、真夜中の方が暗いし、星も見えやすいかなって思ってさ!


涼介:あぁ、帰って寝たい…


星夜:そう言うなって!ほら、てっぺんまでもう少しだぞ!がんばろうぜ!







──ずんずん1人で登っていく星夜








涼介:!ちょっと、まって、星夜…休憩させて…






───その時、涼介、暗くて見えなかったのか、ふらついて崖から足を滑らせてしまう






涼介:うあ!!た、助けっ…


星夜:!!涼介ぇ!!





──声に気づいた星夜、涼介の腕を引っ張り引き戻すが、入れ替わるように今度は星夜が足を滑らせて落ちてしまう






星夜:…っ!!しまった…うわあああ!!


涼介:!!…え、うそ…だ…星夜…星夜あああ!!




涼介(M):あの日、星夜は僕を庇って崖から落ち…二度と帰ってこなかった…星夜の葬式の日、あいつの顔は不思議と、穏やかな顔をしてた…あとから残ったのは、とてつもない後悔と、なぜ僕が助かってしまったのか、と言う疑問だけ…星夜はクラスの人気者で、友達も多くて、成績も優秀で…それに比べて僕なんて、落ちこぼれで、根暗で、体も弱くて…そのせいで仲間はずれにされる事も多くて、学校を休みがちだった…星夜はそんな僕をずっと励ましてくれて、一緒に学校行こうって言ってくれて…星夜のおかげで少しずつ学校にも行けるようになって……けど、星夜にありがとうも言えないまま、こんなことになるなんて…



涼介:なんで…僕じゃなくて、星夜が死んじゃったの…僕があの時、しっかり周りを見てれば、こんな事にならなかったのに……もし…もし時間を元に戻せるなら…星夜を、助けたい…


カミサマ:じゃ、戻してあげようか?


涼介:え!?






──涼介が顔を上げると、真っ白の着物を着た知らない女の子が目の前に立っていた



 



涼介:!?き、君は誰!?どうやって僕の部屋に…


カミサマ:おっと、自己紹介がまだだったね!私はカミサマ!!君の願いを叶えるためにやってきたのだァ!!







──し〜んとする






涼介:…あ、もしもし、警察ですか?今なんか変な人が家にいて…


カミサマ:わああ!こら!やめて!!ソレ寄越しなさい!(涼介のスマホを奪い電話を切る)…ふぅ…君、私を信用してないみたいだね?


涼介:当たり前でしょ!?こんな、RPGゲームみたいな展開、疑わない人なんていない!!


カミサマ:確かに、ごもっともだ…けど、信じて欲しい、私は正真正銘、カミサマだよ!君の願いを叶えるために、ここにいるんだ


涼介:…ホントにカミサマなら、証明してみせてよ


カミサマ:証明…?うーん、どうすればいいかな?


涼介:そうだな…例えば…そこのゲームソフト、もう壊れてて遊べないんだ、どこにも売ってないやつだし、気に入ってたんだけどさ…あれ、直してみせてよ


カミサマ:なるほど、そんな事か!それならお安いご用さ!






──カミサマ、ちょいっと指を動かす、するとゲームソフトがみるみるうちに新品になって行く






涼介:…!?


カミサマ:どうだ見たか!これがカミサマの力だ!!


涼介:すごい…冗談で言ったつもりだったのに…まさかホントに直るなんて…ねぇ、他のゲームもお願いしてもいい?


カミサマ:あぁ!なんなりと言ってくれたまえ!ってこらぁ!カミサマの力をそんな事に使うんじゃなぁい!!


涼介:えぇ…さっきは良くて今はダメなの?


カミサマ:あれは君が証明しろと言うからだろ!…それに、ゲームよりももっと大事なことに使うべきじゃないのか?君が1番望む事に…


涼介:…それって…


カミサマ:君はさっき、時間を戻せたら…そう言ったね?


涼介:…僕の一番大事な友達が…僕のせいで死んじゃったんだ…ねぇ、カミサマなら、星夜を生き返らせてよ、できるでしょ?


カミサマ:…残念だけど、いくらカミサマでも、生と死の境界を超えることはご法度…1度離れた肉体と魂は、永遠に戻すことは出来ないんだよ


涼介:そんな…じゃあ、どうすれば…


カミサマ:でも、時間を戻すことはできる


涼介:…それって


カミサマ:君を過去に飛ばして、その星夜って子を助ければいいんじゃないかな?


涼介:そんな事…出来るの…?


カミサマ:私はカミサマだよ?こんなの御茶の子さいさいさ!


涼介:…僕に、助けられるかな…星夜の事…


カミサマ:それはやってみなきゃ分からないだろ?君は自分の力を信じて無さすぎる、1度くらい、自分の力にかけてみてもいいんじゃないか?


涼介:…わかった…やってみる…カミサマ、僕を、あの日にもどして…!!


カミサマ:あい!承知!!君に神の御加護を!!






──カミサマ、指をちょいっとすると、涼介の視界が歪み、真っ暗になって行く…数分後、聞き覚えのある声…






星夜:…ぃ…おい……おい、涼介!


涼介:!!


星夜:なぁにボーッとしてんだよ?またゲームの事考えたのか?


涼介:…せ、星夜…?ホントに、星夜なのか?


星夜:?当たり前だろ?お前の知ってる星夜が他にいるかよ?


涼介:…本当に、戻ったんだ…(ぼそっと)


星夜:?どうした涼介? 


涼介:!!な、なんでもないよ


星夜:それよりさ、早く行こうぜ、天体観測!


涼介:あっ…その、星夜…今日は体調が悪くて…別の日にしない?


星夜:え、そうなのか?大丈夫か?


涼介:うん…何だか急に頭痛くなっちゃって…


星夜:そうか…今日は快晴だし、星もよく見えると思ったんだけどなぁ…仕方ない!じゃ、明日仕切り直そうぜ!


涼介:…うん


涼介(M):ごめんね、星夜…







──次の日の夜…






星夜:おぉーい、涼介、大丈夫かぁ?


涼介:はぁ…はぁ…だ、大丈夫…





涼介(M):星夜がせっかく楽しみにしてるんだし、行かないとまずいよな…それに日にちもずらしたから大丈夫でしょ





星夜:はぁ、まだ登って30分もたってないぞ?お前体力無さすぎ


涼介:せ、星夜が元気すぎるんだよ…今何時だと思ってんの…


星夜:ん?夜の11時だけど?


涼介:…なんでこの時間なの…もう少し早くても良かったんじゃない?


星夜:いや、真夜中の方が暗いし、星も見えやすいかなって思ってさ!


涼介:あぁ、帰って寝たい…


星夜:そう言うなって!ほら、てっぺんまでもう少しだぞ!がんばろうぜ!






──ずんずん1人で登っていく星夜






涼介:!ちょっと、まって、星夜…休憩させて…





───その時、涼介、暗くて見えなかったのか、ふらついて崖から足を滑らせてしまう






涼介(M):え…待ってよ…




涼介:うあ!た、助けっ…


星夜:!!涼介ぇ!!





涼介(M):これって…







──声に気づいた星夜、涼介の腕を引っ張り引き戻すが、入れ替わるように今度は星夜が足を滑らせて落ちてしまう






星夜:…っ!!しまった…うわあああ!!


涼介:!!…え、うそ…だ…星夜…星夜あああ!!







──涼介、気がつくと自分の部屋に戻っている






涼介:…夢?


カミサマ:残念、現実だよ


涼介:!!…カミサマ…ねぇ、なんで…僕何かヘマした…?なんでまた、同じような展開になるの…ねぇ、カミサマ!!


カミサマ:…過去を変えるには、それ相応のリスクがいる…例え日にちを変えようとも、時間をずらそうとも、歪んでしまった時空軸を元に戻そうとして、同じことが起こるんだ…


涼介:そんな…それじゃ、星夜の事助けられないじゃないか!!


カミサマ:確かに、君の友達を助ける事は難しいだろう…でも、助からないとは言ってないよ?


涼介:…じゃあ、希望はあるんだね?星夜を助ける事が、出来るんだね!?


カミサマ:あぁ、でも、それには対価が必要になる…それでも君は、彼を助けに行くかい?


涼介:…行くよ…僕のせいで星夜が死んじゃったんだ…例え僕の命と交換でも、僕は、星夜を助け出す…!!


カミサマ:…よし!君のその願い、引き受けた!!その代わり、必ず、助けるんだよ?


涼介:分かってる…カミサマ、もう1回、時間を戻して!


カミサマ:おっけー!君に神の御加護を!!







───カミサマ、涼介をまた過去に飛ばす、涼介、視界が歪む…







星夜:…ぃ…おい……おい、涼介!


涼介:!



涼介(M):また、戻った…



星夜:涼介?大丈夫か?


涼介:あ…えっと…


星夜:早く行こうぜ、天体観測!


涼介:ご、ごめん…僕ちょっと…具合悪くて…違う日にしない?


星夜:?そうなのか?それじゃ仕方ないな、じゃ、明日な!





涼介:…星夜のことは、絶対助けるから





涼介(M):次の日も、また次の日も、僕は仮病や家の用事あるからとか言って、星夜との天体観測を先延ばしにしていた…でも、そんな嘘にも、とうとう限界が来てしまった…





星夜:なぁ涼介!もうすぐ夏休み終わっちまうぜ!?お前何考えてんだよ!これじゃ、自由課題終わんねぇぞ!お前、具合悪いとか言って、ホントは家でゲームでもしてんじゃねえのか?


涼介:ち、ちがうよ…ゲームなんてしてない……でも…言えない…


星夜:…そっか…本当は、俺と一緒に天体観測とか、行きたくなかったんだな…そうじゃなきゃ、そんな嘘なんかつかねぇよな


涼介:…!だから違うってば!!


星夜:どう違うんだよ!!毎日毎日ドタキャンされる俺の気持ち、考えたことあんのか!?


涼介:…ごめん…


星夜:…もういい、今日は俺一人でいく


涼介:…!!だ、ダメだよ! 


星夜:お前に引き止める権利ないだろ!嘘つかれて約束破られて、俺だってどうしたらいいかわかんねぇよ!お前の事これからも信じていいかわかんねぇんだよ!!!


涼介:せ、星夜…


星夜:…お前と天体観測すんの、すげぇ楽しみにしてたのにな…もう俺、お前を大親友って呼んでいいのか、わかんねぇよ… 


涼介:!


星夜:一生のお願いまで使って、バカみてぇだな


涼介:…一生の、お願い…


星夜:…今日は俺1人で行ってくるから、じゃあな、涼介


涼介:あ!まって、星夜!!






──星夜、夜の道を歩いていく






涼介:…どうしよう…行っちゃった…星夜を、傷つけちゃった…こんなつもりじゃなかったのに…なんで………星夜を助けなくちゃ…でもどうやって…僕の力じゃ、星夜を助ける事なんて…


カミサマ:君はホントに、それでも大親友なのかい? 


涼介:わあ!!


カミサマ:そんなに驚くことないだろ?


涼介:カミサマ!?なんでここに…


カミサマ:君が現代に戻ってこないから心配で来てみたんだ…そしたら、大親友と喧嘩別れか、君はそれでいいのかい?


涼介:っ…そんなの、嫌だ!


カミサマ:だったら、早く引き止めないと、また同じことを繰り返すことになるよ? 


涼介:…分かってるよ…でも…僕は体力ないし…今から行って追いつけるかどうか…


カミサマ:あああもう!うじうじじれったい男は嫌いだよ!


涼介:んな!


カミサマ:時間を戻す前、私は君にこう言ったよね?自分の力を信じろと…どんなに体力がなくても、どんなに時を乗り越えても、君の力で変えなくてどうするんだい?!過去は変えちゃいけない、そんなカミサマのルールも法則も破って、私は君に手助けしてるんだ!少しは自分を信じたらどうなんだい!!


涼介:…え、それって…


カミサマ:…これがラストだ…自分の力を信じて、過去を変えてみせて…私の力が、消えてなくなる前に


涼介:カミサマ…なんで…なんで僕のためにそんな…


カミサマ:私には、君に救われた恩がある、それを返したいだけさ…学校途中にあった、小さな稲荷神社、そう言えば分かるかな?


涼介:…!!


カミサマ:さぁ、行くんだ少年!!私は君の力を信じてるぞ!


涼介:…ありがとう、カミサマ!!







──涼介、ダッシュで星夜を追いかける







カミサマ:…そう、私は君に救われたんだ…君のおかげで、今でも別の場所で、稲荷神社のカミサマを出来てるんだ…力尽きる最期まで、君の事を見届けるよ、少年…






──息を切らして走る涼介







涼介:はぁ、はぁ…星夜、ごめんね…僕だって、星夜との天体観測…本当に楽しみだったんだ…!!でも、また君を失うのが怖かった…目の前で、暗い崖下に落ちていく君を見るのは、もう嫌だったんだ…!!幾らでも謝る、幾らでもお願いきくから…だから、生きてて、星夜…!!







──1人でずんずん上に行く星夜






涼介:っ!!




涼介(M):あの場所は…




涼介:星夜!待って!!


星夜:!涼介?







───星夜、振り返る、すると、涼介の視界が歪む…







涼介:え…


涼介:(うそだ…ここで足を滑らせるなんて…)


星夜:!!涼介ぇ!!


涼介:わああ!!



涼介(M):ここで、死ぬ訳には、行かない…!!







──涼介、必死で近くの草にしがみつく

 




 

涼介:うぅ…


星夜:涼介!待ってろ、今行く!!






──星夜、涼介に駆け寄る






涼介:!!来ちゃダメだ!


星夜:何言ってんだよ!お前体力ないだろ!たすけねぇと!


涼介:ダメ!来たら星夜が死んじゃう…!!


星夜:はあ?!何言ってんだ!


涼介:…僕はっ…星夜を助けるために、未来から来たんだ…信じてもらえなくてもいい…命に変えても、君を助けたいと願ったからここにいる……嘘ついててごめんね…約束破ってごめんね…僕のために、一生のお願いまで使わせちゃって、ごめんね…でも僕は、君がまた、僕の目の前から消えちゃうのをみるのは、もう嫌なんだ! 


星夜:…涼介…






──言ってる途中、片腕の力がなくなって手を離してしまう涼介






涼介:うあっ…


星夜:っ…!!






──星夜、落ちそうになった涼介の片腕を引く






涼介:っ!


星夜:…っ俺だってなぁ!!大親友のお前が目の前で死ぬなんて、そんなの耐えられねぇ!!未来から来たとか、俺が死ぬとか、そんなの関係ねぇ!!俺はお前と今、この時間を一緒に生きて居たいんだよ!!!


涼介:星夜…


星夜:涼介、引っ張り上げるから、足に力入れろ!


涼介:!うん…!






──星夜、涼介を引き上げる






星夜:涼介、怪我ないか?痛いとことかないか?


涼介:大丈夫…ありがとう…


星夜:ホント、お前は昔っからそそっかしいよなあ…ちゃんと足元見て歩けよ 


涼介:ご、ごめん…


星夜:…俺も、ごめん、色々酷いこと言っちまった…


涼介:ううん…気にしないで…僕の方こそ、ごめんね…


星夜:いいよ、お前は、俺の大親友だからな


涼介:…あ…






───涼介、空を見上げる、夜空いっぱいの星






涼介:すごい…星って、こんなに沢山あるんだ…今までちゃんと見た事なかったけど、こんなに綺麗なんだね


星夜:だろ、星空って、自然の夜景なんだぜ…今は人工の光で作った街とかのことを夜景って言うけどさ、俺はこの星空の夜景の方が好きなんだ…本当はさ、涼介にも、これを知って欲しくて、天体観測誘ったんだ…なぁ、今度はさ、その、自由課題じゃなくて、ちゃんと星を見に行かないか?


涼介:…うん、行こう、大親友の頼みなら、いつでも!


星夜:よっしゃ!決まりだな!…んじゃ、今日は帰ろうぜ


涼介:え、でも、自由課題は…


星夜:あー、今日はいいや、色々あって疲れちまったし、また今度にしようぜ


涼介:うん…じゃ、帰ろう!





──涼介、気がつくと自室にいる





涼介:…!あれ…


星夜:どうしたんだよ、涼介、ぼーっとしてさ 


涼介:!星夜!なんでここに


星夜:なんだよ、俺が居ちゃ悪いかよ


涼介:そんな事ないよ!むしろ嬉しいくらい!


星夜:な、なんだよ、急に…きもちわる


涼介:そ、そんな事言わなくても…ところで、カミサマは?


星夜:カミサマ?なんだそれ?ここには俺とお前しかいねぇじゃんかよ


涼介:え、でも確かに…


星夜:夢でも見てたんじゃねぇの?それよりさ、ゲームの続きやろうぜ!


涼介:う、うん…




涼介(M):あの後、カミサマは1度も僕の前に姿を見せることはなかった…カミサマには、感謝の気持ちでいっぱいだ…もしまた会えたら、お礼言わないと…あの日から、僕と星夜は時間があれば、天体観測という名目で一緒に星を見に行っていた、まるで宝石の海のように、キラキラと輝く星空…僕は、あの日、あの夏の出来事を一生忘れないだろう…ありがとう、カミサマ…



星夜:星屑トラベラー、これにて終演





終わり