Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

蒼いコスモス's Ownd

京都庭園散歩 知恩院・前編(2019年04月)

2019.04.24 08:43

場 所:京都市東山区林下町400

拝 観:無休

拝観料:境内自由

    方丈庭園は400円、友禅苑は300円、共通券は500円

拝観時間:9:00~16:00(4月の開閉門は5:40~16:00)

    方丈庭園は9:00~15:50受付終了

    友禅苑は9:00~16:00受付終了

    共通券は9:00~15:20受付終了

知恩院は、浄土宗総本山で、山号は華頂山、正式名称は華頂山知恩教院大谷寺、本尊は法然上人像と阿弥陀如来、開基は法然上人。

浄土宗の宗祖・法然が東山吉水(現在の知恩院勢至堂付近)に営んだ草庵を起源としています。

法然は長承2年(1133年)美作国(岡山県)に生まれ、13歳で比叡山に登り源空に師事、15歳で出家。18歳で西塔黒谷の叡空に師事し法然房源空と改名、承安5年(1175年)比叡山を下りて東山吉水に草庵を結び専修念仏の布教を始めた。建永2年(1207年)に旧仏教の弾圧を受け讃岐に流されたが、4年後の建歴元年(1211年)許されて京に戻った。しかし翌年、80歳で没した。

法然の勢至堂付近にあった住房は、吉水御坊とか大谷禅坊とか称され、法然入滅後の建暦2年(1212年)には廟堂が建てられた。嘉禄3年に比叡山の衆徒により破壊(嘉禄の法難)されたが、文歴元年(1234年)に弟子の勢観房源智により再興された。

慶長8年(1603年)徳川家康が青蓮院の領地を割き、寺地堂舎を造営、元和5年(1619年)には江戸幕府が三門・経蔵を造堂した。寛永10年(1633年)の火災で、三門・経堂・勢至堂を残しほぼ全焼するが、3代将軍家光のもとで再建が進められ、寛永18年(1641年)までにはほぼ諸堂が完成した。

青蓮院を出て左に神宮道を南下すると、花園天皇十楽院上陵の門の次に知恩院・黒門があります。庭園は方丈庭園・山亭庭園・友禅苑の3つがあります。

今回は、黒門から入って武家門を通って集会堂(しゅうえどう)から方丈庭園に下りて、権現堂を見て山裾を登り山亭庭園・勢至堂から御廟を経由して石段を下りて経蔵・大鐘楼・御影堂・阿弥陀堂・友禅苑を見て三門に至る経路で参拝します。前編は山亭庭園までです。(境内図参照)

黒門を入ると石段が続き北門に至ります。

北門を入った左手に桜があります。北門を潜った内側からの北門と桜。

北門を入って真っすぐ南に進むと左手に武家門があります。

ここから入って、法然上人御堂(集会堂)(重要文化財)の中を拝観しながら大方丈に至る歩廊の入口にある受付で料金を払って庭園へ。玄関を出ると歩廊と塀に囲まれた四角の空間があります。右手には法然上人御堂(集会堂)が、正面には御影堂(国宝)に続く唐門(閉門)が、左手には桜と方丈庭園入口があります。

振り返って歩廊に付属する庭園に下りるための玄関。

入口から方丈庭園へ。寛永10年(1633年)に作庭が始まった池泉回遊式の山水庭園で、小堀遠州と縁のあった僧玉淵(ぎょくえん)によって作庭されたと伝わっています。(京都市指定名勝)

入ってから振り返ってみた桜。

入って右手の築山。

左手は大方丈。寛永18年(1641年)に建てられた、檜皮葺・入母屋造りの書院建築で正面30m・奥行25m、54畳敷きの鶴の間を中心に狩野派の豪華な襖絵に彩られた11の部屋があります。(重要文化財)

大方丈前の庭園。

大方丈の南東角辺りの所に大きな慈鎮石があり、その横から山亭庭園へ山裾を登る道が通じています。

慈鎮石の前辺りから、入口方向を振り返った景色、庭園越しに御影堂が見えます。

順路に従って先に大方丈を左に曲がって小方丈へ。小方丈も大方丈と同じく寛永18年(1641年)に建てられたもので、正面22m、奥行き19mで狩野派の襖絵で飾られた6つの部屋があります。(重要文化財)

小方丈前の庭園には3代将軍家光の御手植え松があります。

小方丈前から南側をみた景色。

小方丈を左に曲がると、小方丈の東側に「二十五菩薩の庭」があります。この庭は知恩院が所蔵する「阿弥陀如来二十五菩薩来迎図」を基に作庭されたものです。立石で阿弥陀如来と二十五菩薩を、植え込みで来迎雲を表現しています。奥に権現堂の門が見えます。

権現堂は、知恩院の造営に関わった徳川三代(家康・秀忠・家光)の位牌と肖像画を祀っています。度重なる火災にあい、現在の建物は昭和49年に再建されたものです。門を潜って中から振り返って「二十五菩薩の庭」を見た景色。

入って左手には、茶室・葵庵とそれに続く飛び石があり、東照宮五重石燈籠があります。

正面は築山となっており、右側から権現堂に至る石段があります。

権現堂前から桜越しに茶室・葵庵を見た景色。

来た道を慈鎮石の所まで戻り、順路に従って山亭庭園に向かいます。

右手に方丈庭園を見ながら石段を登ると、途中に土蔵があります。

土蔵を左に曲がって更に登ると勢至堂(重要文化財)の裏手に出ます。奥に山亭庭園の入口の瀟洒な門が見えます。

山亭は霊元天皇・第10皇女浄林院宮吉子内親王の客殿を移築したもの。山亭をL字に取り囲む庭園は江戸末期の様式を色濃く残しています。三尊石と桜越しに京都市内が一望出来ます。

山亭を右に折れて小さな門から境内に出ます。

2019年04月05日撮影