感心したインスタレーション
2019.04.26 21:50
ミラノデザインウィークにはレクサスいがいにも日本企業が出展をしていた。
なかでも驚かせてくれたのがAGCだ。
チェントラーレというミラノ中央駅高架下の倉庫を使っての展示である。
巨大なガラスをシャボン玉が生まれる過程をなぞるように、2メートルの板を三次元曲面成型でふくらませたものが並べられていた。
巨大なガラスは光があたると圧倒的な雰囲気になる。
AGCはセラミックの技術も高い。
このガラスとともに並べられたられたのはセラミックスだ。
AGCの「Brightorb」という人工セラミックスは縮小率がきわめて低い。
3Dプリンティングしたものをセラミックスで焼いてもほとんどサイズが変わらないそうだ。
そのため収縮したときのサイズまで計算して設計する手間が省ける。
人工セラミックスと3Dプリンティングの組み合わせは、小ロットだけれど精密なパーツを作るのに向いているという。
たとえば宇宙産業で重用される技術なのだそうだ。
これは波の模様を模したもので、連続して並べるときれいに波紋になっていく。
従来の技術だと焼成の過程でズレが出て波紋が続かないんだそうだ。
ミラノデザインウィークはお祭りとはいえこういう日本企業のテクノロジーに接すると、それはそれで嬉しくなってしまうのも事実だ。