涸沢岳
【日程】2018/01/02-05
【メンバー】L:タマキチ、N野さん
【レポート】
厳冬期雪山行ってきました。当初は南岳西尾根の計画だった。春に横尾尾根を登攀後、悪天に捕まり這う這うの体で下山に使用した尾根。5月だったが、激パウダーで雪崩に怯えながら下ったものだ。登りなら、しかもトレース付なら、1月でも縦走できると目論んでた。 1月2日(火) 休みの都合上1/2夜発~1/6なので、ラッセル泥棒公言も同然。んが、2日新穂高温泉に向け出発すると、近づくにつれ吹雪になってくる。こりゃ適当にテント張れない。平湯バスターミナルは屋根・壁ありの自販機前でヌクヌク仮眠できた。しかし、車はすっぽり雪見大福。除雪車が作業してたので脱出できたが、新穂高温泉の駐車場に入れない。完全防備しスコップで整地して駐車するありさま。30cmは積もってる、前の車ならここまで来れなかったかも?
1月3日(水)
ちょうど同じように駐車し出発する5人Pがいた。涸沢岳西尾根から奥穂を目指すと言う。白出まではトレースあるってことね、で7:30出発。すぐに追いついちゃった、なんかラッセルしてる模様。ゲー、こんなとこから?ラッセル部隊に加わり7人で交代しながら雪を泳ぐ。膝まで、50cmほどか。軽いから良いけど、ストックも埋まる。5人のペース・歩幅に合わせてたらかなり消耗、股関節がやられた。穂高平小屋まで2倍かかった。白出まで4.5時間かかった、7人で。さらに同距離で槍平だが、5時間でも辿り着かないだろう、2人ラッセルじゃ。行ったところで、南岳西尾根も中崎尾根も胸までラッセル必須。槍平ピストンに終わるのは明白、そんなんつまんねぇ。で、このまま7人Pよろしく混在させて貰う。3年前に行ってるし、トポ地図もある。そん時は暖冬で50人くらい入ってたから2400mまで難なく行けた。比べても仕方ない、条件が変われば難度も上がる。深々と降り続き、ちょっと外れると腰まで埋まる。明後日も崩れる予報。このあたりから急速にモチベーションが下がってくる。明日、奥穂高冬季小屋まで頑張るとして、15時前2000mで幕。樹林帯なので案外暖かく眠れた。夜中1:30に足音を聞いたって。この時期単独日帰りピストンのツワモノ。
1月4日(木) 6時すぎ、全荷で出発。雪も締まったし6人のトレースの後、随分楽に感じる。しばらく行くと5人のテント発見。え~、空身ピストンなのぉ~?てっきり小屋まで担ぐんだと思ってた。フム、帰りの林道で2人ラッセルは避けたい。で、2200mに再度テント張って空身で出発、8:30ころ。13:30目処に引き返すが条件。この時点で奥穂は諦めざるを得ない。半ば、蒲田富士まででも良いか、ってなくらい。軽くなり視界もまずまずで、10時すぎに蒲田富士到着。N野さんはかなりお疲れの様子、ここで下ろうと言う。いや~天気もまだ持つ!せめて涸沢岳に登頂したい!を貫きトレースを追う。ある意味、5人が必ず戻ってくるというのが安心材料。3年前はゴツゴツ岩稜帯だったが、程よく雪が付いてて歩きやすい。時折視界も晴れるが、概ねどんよりで風もある。思い足を引きずりながら12:40涸沢登頂!カメラ電池も切れ、滞在は30秒。そそくさと往路を戻り微風地帯で一息つく。彼らはもう登頂できたかな?3時発だったらしい。気合いが違うよね。今日は4(木)、2~3パーティ入ってた。明日は崩れないらしい、ちっ。15:30テントに帰還。ここもあったかかた。5人は17時ころ降りてきた、お疲れ様とラッセルのお礼を伝える。
1月5日(金)
翌日はまさしく駆け下りた。あんな苦労した林道は高速道路。10時すぎ下山する。ここまで共に行動したんだ、で5人の行くひらゆの森の温泉に変更。さらに松本の洋食屋さんまでご一緒させて頂いた。SNSで知り合った仲間だそうな。彼らがいなかったら本当槍平ピストンだったな。ありがとうございました。N野さん、お疲れ様。来月も宜しくお願いします。
レポート:タマキチ