部下が、怖い。
こんにちは。スタッフです。
今日は「部下とのコミュニケーションのとりかた」についてお話しします。
先日、ある管理職の方から「面談時、部下にどう思われるかを考えると、正直怖い。言いたいことが言えない。どう接したらよいだろうか?」というご相談をいただきました。
お話を伺うと、その方は経営者から数字で判断される<癖>がついてしまっているので、自分もいつも数字や報告物で部下の方の<人格>を判断しているとのこと。本人の悩みなどは「公私混同」だと考え、なるべく職場には持ち込ませなかったと、おっしゃっていました。
私はとても残念な気持ちになりました。
チームを任されている管理職の方は、部下の能力を活用しなければなりません。
しかも、多くの管理職が部下の<人間としての本寸法>を知りません。
部下が<どのような苦しみや悩みを抱え、どのような家庭環境で生活し、どのような夢や目標を持っている人間か>を知らないのです。機械とは違い、人間には感情があるのです。
私は次のようにお答えしました。
・組織のミッション(方針)と個人の能力の紐づけは管理職であるあなたの職務です。
そのうえで、まず「部下の意欲を高め視野を拡げる」アドバイスをお願いします。
・あなたのチーム構想のなかでその部下の立ち位置・役割を言葉で明確に伝えましょう。
・その部下の方の活躍によって、会社はどう成長し、その結果世の中がどうよくなるかをあなたの言葉で伝えましょう。
次に、「部下の成長を促す」アドバイスをお願いします。
・あなたにとって、その部下の方の「どの能力」が欲しいか。「伸ばしたい」と思うか。理由とともに明確に伝えましょう。
・逆に、その部下の方が行う振る舞いのうち、どこに気づいて直してほしいか。相手の立場に成り代わってみたうえで優しい表現で明確に伝えましょう。
つまり、活躍を評価し、期待していることを言葉で明確に伝えることが、部下とのコミュニケーションの第一歩だとお伝えしました。
趣味やファッション、休日の過ごしかたといった雑談は、私は「職場のコミュニケーション」とは思いません。誤解を生じることを承知で言えば、それは上司による上から目線の「機嫌取り」です。
それよりも、部下の方の仕事ぶり(※結果ではなく、プロセスとビジョン)についてよく観察し、期待を込めて評価してみてください。
じきに部下の方も心の重荷をあなたに話してくれるようになります。あなたはそれを解決しようと思わなくていいのです。解決できない重荷かもしれない。でも、ただ部下に寄り添って、耳を傾ける。そしてその共同作業が<本寸法の部下>を知るきっかけとなり「人と人とのコミュニケーション」につながるでしょう。
そうなれば、きっとあなたのチームはライブ感・グルーブ感が高まり、風通しがよくなる。部下は、<やる気スイッチ>を自分で押せるようになる。私はそう思います。