パニパニカフェ看板猫バンジロー星になる
かなしい知らせがありました。
長い間かわいがってくれてありがとう、と。
心優しき友人にバンジローは拾われました。
20年ほど前の雨の日、小さな箱に入れられ鳴いているバンジローを連れ帰ったのです。
わたしが初めて宮古島を訪れたときと同じころでした。
初めての宮古島滞在は、そのとき失業中だったこともあり2週間。
仕事に出ている友人たちの夕食を作って、友人宅に泊めてもらっていました。
友人が帰宅すると、下の写真のように(この写真はおじいさんになったバンジロー)ご主人さまの膝にのっかり、ご主人の胸をもみもみしてチューチューしていました。
まだ幼いころに捨てられたので、母猫が恋しい時期だったからでしょう。
油断するとわたしにもチューチューしに来るので、恐怖でした。
それだけでなく、歯がゆいのを解消するために、夜寝ていると足を噛みに来るのです。
暑いのを我慢して、タオルケットで足を防御する毎日でした。
島の滞在時、当たり前のようにいつもバンジローがいました。
心地よい寝場所を求めて、わたしのキャリーバックや持ち物が常に狙われていました。
布製キャリーバックは毛だらけになり、爪を研がれて毛羽立ちまくってました。
ここ何年かは、バンジロー長生きしろよ!というのが口ぐせになっていました。
宮古島伝筆キャラバンで、パニパニファミリーが描いた言葉もすべてバンジローに向けたものでした。
長生 活 ばんじろう
若かりし頃の凛々しい顔の写真で切手を作ったり。
追いかけっこしたり。
ブラッシングしたり。
爪研ぎに付き合ったり。
水を替えてあげたり。
楽しいときもかなしいときも、島でのわたしのそばにいつもバンジローがいました。
島の生活の中心にはバンジローがいて、みんなをいっぱい困らせて、みんなをいっぱい笑顔にしてくれていました。
みんなに愛されたバンジロー、平成31年4月24日、令和を待たずに星になりました。
ありがとう、ありがとう、ありがとう、バンジロー。
バンジローのこと、ずっと忘れないよ。
自分の心にある、形のない想いや気持ちを、伝筆(つてふで)という見える形にして、
大切な人へ、大切に伝えます。
文字を描くのに年齢制限はありません。
50の手習いと言われるように、50歳からでも60歳からでも「生涯の技術」として、
伝筆をはじめていただけます。
一般社団法人伝筆協会認定講師
なみおか恵美