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ソラムギソラゴメソラタマゴ。

「V」と「だいたいぜんぶ展」に見る、作品の物語性①

2019.05.01 11:30

まだツアーの感想の続きが書けてないというのに、しかも「Livetour 2019 The Answer」ファイナル公演も終わったばかりだというのに!


先日(4/12)に発売されたFlowBackの初のアーティストブック「V」と、たまたま同じくらいのタイミングで見に行けた乃木坂46の「だいたいぜんぶ展」について、何だかモノ作りにおける共通項を感じたので、どうしてもそれを先にまとめておきたい!という記事です。

(本の内容に関連して、ツアーファイナルの感想もあります)


まずはFlowBack初のアーティストブック「V」(ヴィーディ)について。

この本の紹介については、公式サイト(http://fc.flowback05.com)さんの紹介文を引用します。 

昨年11月に結成5年を迎えたFlowBackメンバー5人が共に歩んできた景色、そして
原点を、みんなに見て欲しいという想いを込めてつけたタイトル「V」(Vide=see)
5という数字をテーマに、5人の原点である渋谷の5か所で撮影を敢行しました。
また、楽曲制作やコレオグラフはもちろん、スタイリングやグッズデザインなど
高いセルフプロデュース力を誇るFlowBackが、初のアーティストブックも責任編集。
自身のページをセルフプロデュースし、今、伝えたいことを表現しています。
FlowBackの、過去、現在、そして、未来を受け取れる一冊が完成です!!


↓因みに最初の12ページぶん、電子書籍で試し読みできます✨(無料)



この本、紹介文にもある通り、5人がそれぞれのページを担当していて、個人ページの内容は(良い意味で)5種5様、バラバラです。


一応


・これまでの人生のアップダウンをグラフ(?)にした「History&Happy levels」と、それに基づくInterview

・喜怒哀楽

・子供の頃の写真

・影響を受けた楽曲リスト

(Spotifyのプレイリストに直接アクセスできるコードつき)


は、各メンバー同じ構成。



個人ページはそれぞれ


MASAHARU【Photography】

TATSUKI【Dance】

MARK【Fashion】

REIJI【Drawing】

JUDAI【RAP】


というテーマで作られています。


他には「セルフプロデュース」についての記事(FlowBackの音楽ができるまで)と、TATSUKIくんのリーダー論&ツアーの演出や楽曲の振付をして下さっているKensukeさんとの対談、ファンからのQ&A、っていう構成でした。


ほんと、写真集というより、読み物の文字量。

メンバーの生い立ちから深掘りして、結構パーソナルな部分を引き出して下さっていてInterviewerさんありがとう…!!ってなりました。


ソロページは「現在」の5人の個性が生き生きと表現されていると共に、コレオグラフ(振付)だったり、衣裳スタイリングだったりグッズデザインだったりRAP詞だったり…写真を見ることで、"セルフプロデュース"の意味について、少し実感を伴って理解できた気がします。


そして最後に「”FlowBack”としての人格」をリーダーのTATSUKIくんとKensukeさん(ツアーの演出を担当されている方)が語る(主観的な目線と客観的な目線で)…っていう流れになっていて、全体としてはちゃんと「FlowBack」っていうグループの成り立ちについての奇跡やセルフプロデュースについて繋がる、物語性を感じる構成です。



そして、この本はちょうど、自身最大規模のツアーのファイナル公演を迎える前のタイミング(2019年4月12日)で発売。

これはたまたま、じゃなくて意図的な気がしました。

(偶然だったらすみません←)

5人と、スタッフさんの意思?なのかな…?



特にセルフプロデュースに関する記事がかなり興味深くて、

5人は、その個性を唯一無二のものにしようと考え日々作戦を練る。その全ての基盤となるのは"テーマ"。
音源制作やライブ構成、彼らはその全てをテーマ作りから始めると言う。

っていう前書きから始まっているのだけど、確かに、FlowBackの楽曲とかツアーって、テーマが凄くはっきりしているから伝わりやすい。


最新シングル「Weekend」は、楽曲もMVも衣裳も振り付けも、そしてCDのジャケットや盤面に至るまで本当にバチっとはまっててかっこ良さMAXだったし


今回のツアー「The Answer」も、「二面性」をテーマにしていたんだけど、2018年の秋に2チームに分けて出したユニットの配信限定曲(白、黒の2色をテーマにしていた)っていう伏線から始まって、それがファイナルの「No Other One*」で回収される…っていう凄く物語性を感じる内容でした。


男性ダンスボーカルグループが乱立している今、その中で独自性を打ち出すには、テーマとか方向性がしっかりしている方が、ファンも同じ方向を向いて進んでいきやすいのかもしれない。



読みながら、それまで参加したツアー14公演分を思い出しつつ、"自分達で決めて、1から作り上げる"っていうのは並大抵の事じゃないんだろうなって感じていました。

きっと大人の事情とかもあるだろうし、反対する偉い人とかもいるだろうから、やりたいこと全部は実現できないですよね。

(その大変さは、今ツアーのメンバーの言葉の端々からも感じられた)


でも「それをできるだけ良い形で叶える為に動いてくれるスタッフの皆様がいる」っていうことが何より幸運なことだし、ありがたいなぁと思うんです。

メンバーにとっても、私たちファンにとっても。



少し話が逸れますが、ツアー中どこかの公演でJUDAIくんが、

「去年(2018年)は制作に追われていて、思うように活動ができなかった」

「でもそれがなかったらこのツアーも出来なかった。だから後悔してるって訳じゃないけど、もっとできたんじゃないかって思うことがある」

って話していたんですね。


それを聞いたときはただ「そっか、去年は思うようにいかないことがあって大変だったんだなぁ…」って思ったくらいだったのですが。


この本とか、後述する「だいたいぜんぶ展」を見てから改めて考えたら、きっと1つ楽曲を生み出したり、ライブを1公演決めるのでも、全部外注してるアーティストに比べると時間も手間も余計にかかってしまうんじゃないかな…って感じました。


だからそんなにリリースペースも速められないし、ツアーもポンポンできない。(あくまで私の推測です)

でもだからこそ、なのかな、練りに練られた楽曲とかライブとか、パフォーマンスとか、彼らが見せてくれる1つ1つは本当に妥協がなくて、素晴らしい。


この本を読んだ後に参加したツアーファイナル(2019年4月27日)は、全25公演中一番大きな会場(品川ステラボール)だったのだけど、たくさんの照明が交差する光の渦の中で、たくさんの音響装置から生み出される音の洪水の中で、これまでの24公演と同様、全力で歌って踊る5人に圧倒されて。


このステージを作り上げるためには、どれだけの人の、時間と、手間がかかっているんだろうってそんなことにも思いを巡らせてしまって、冒頭部分から涙目になりました…。


ファイナルの記事貼っときます。

写真でも分かるくらいに照明がほんとに綺麗なので写真見て欲しい!!!


さて、いつもの事ですが(おい)、長くなったので②に続きます。


あんまりいないと思うんですが、乃木坂46のファンでこのブログにたどり着いた方がいらっしゃったら、タグ付けてるくせに引っ張っちゃってすみません…。

「だいたいぜんぶ展」については次で語ってます🙇‍♀️💦💦



*No Other One...2018年9月にリリースされた配信限定曲。

「第6回全国小・中学校リズムダンスふれあいコンクール」大会規定曲。

実際にFlowBackのメンバーもある中学校に赴き、ダンス指導を通して中学生と交流、その様子がTV放映された。