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12.コミュニケーションには「ホウレンソウ」

2019.04.26 04:34

円滑なコミュニケーションは「ホウレンソウ」が必要ですが、当然のことながら野菜の「ホウレンソウ」ではありません。「ホウレンソウ」とは報告の「ホウ」、連絡の「レン」そして相談の「ソウ」の頭の字を取って「ホウレンソウ」です。

会社という組織の一員となると、まず直面する問題が社内のコミュニケーションです。上司、同僚、部下などが対象となりますが、とりわけ難しいのが上司とのコミュニケーションです。コミュニケーションはイコール「ホウレンソウ」だと断定してもいいでしょう。こんな些細なことは報告しなくてもよいと勝手に判断したり、連絡や相談することを怠っていると、相互に不信の感情が生じ退っ引きならない問題に発展する恐れがあります。

コミュニケーション問題は「つもり」がつもり重なって生じます。「言ったつもり」が相手には伝わっていない。「聞いたつもり」が相手の真意を理解していない。すべてこれらは相手の立場に立たずに自分の立場だけに立って考え行動しているからです。先入観にとらわれないで相手の言うことに耳を傾けてみましょう。それには相手の立場を尊重しその意見を拝聴する姿勢がなくてはなりません。しかしながら、素直に聞いても理解できなくては意味がありません。理解するには「幅広い知識」が必要で、それがなければチンプンカンプンで分けがわかりません。

福沢諭吉は名著「学問のすすめ」の中で「人、学ばされば智なし、智なき者は愚人なり」といっています。賢い人と愚かな人との差は、学問をしたかしないかによって決まると言います。学歴のある人に智があるではなく学問をしたかどうかによってきまります。それも生活に役に立つ学問、つまり幅広く実践に役に立つ「実学」を勉強したかどうか、それが大切だとも言っています。人生終わるまで学び続けなくてはならないと示唆しています。

 

戦前、軍隊という大きな組織がありましたが、そこではコミュニケーションを徹底するために、あることが実施されていました。軍隊内のコミュニケーションの欠如は死活問題ですから、常に正確な情報伝達が必須で、徹底されていたことが「伝達事項の反復」という作業でした。例えば、部下に外出許可を与える時には、「○○上等兵、外出良し」と言い、言われた部下は「私○○は、これから外出します。以上」と復唱したそうです。これは軍隊内の話ですが、現代でも相互復唱は効果ある方法だと思います。「○○さん、お昼だから休憩にいってください」とチーフが部下に言えば「チーフ、これから休憩に行ってきます」と返事をしたらどうでしょうか。上司と部下、相互が信頼しあうことによって、お客様と良き関係を築くことができます。お客様にとってもその光景は好ましく写るはずです。

 

アメリカの歴代の大統領を例にとった話ですが、第42&43代大統領のアイゼンハワー(1953~61)は、相談や報告は不必要だと部下に指示したそうです。つまり部下に全面的に権限を委譲し、第44代のケネディ大統領は、問題の情報収集や分析は自主的にしてよいが自分に報告や相談をしてから最終決定だとしました。第46代大統領のニクソンは、自分に何の相談もしないで決定を下してもよいが、実施する前には必ず自分に話すことを指示したそうです。このように大統領の考えは各人各様でしたが、果たしてそうだったのか疑問がありますが、多分、真意は「いつでも、どこでも、ホウレンソウを怠るな」だったと思います。