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復帰を見届けに。群馬へ

2019.04.26 13:09

2019年4月21日、前橋総合運動公園サッカー場を会場に、

2019関東女子サッカーリーグ1部第2節

群馬FCホワイトスターvs早稲田大学ア式蹴球部女子

の試合が、15時30分キックオフで開催されました。


この日は生憎昼過ぎまで仕事があり、最悪行かれないかとも心配していたんですが、幸いにもキックオフ時間が遅く、また出発前に小髙愛理選手がスタメンに名を連ねているのを見て、車を走らせ前半10分頃に会場に入りました。



小髙選手は、日ノ本学園、新潟医療福祉大学を卒業後、2018年にAC長野パルセイロレディースに入団。日ノ本学園時代には日本一も経験し、世代別代表に選ばれたこともある、世代を代表するGKです。

ただ、大学でもケガに泣き出場はほとんどなく、これは時効だと思いますが、パルセイロレディース入団後の練習(直後?)でまたケガをして、2018年は結局公式戦出場が無く、リハビリの日々でした。練習場であるリバフロに私もそこそこの頻度で通っていましたが、小髙選手がゴールを守っていたのを見たのは練習でも1~2回でした。最大のチャンスは練習復帰した夏頃。リーグ戦再開直後に国体本大会があり、チームの方針か北信越予選2試合を完封した池ヶ谷選手ではなく、最初のプログラムでは小髙選手が15人中唯一のGK登録選手だったと記憶しています。しかしその後、登録は風間選手に変更。小髙選手は再びリハビリに入りました。そのままリザーブ登録もなく、このシーズンは終了。辛い1年になってしまったかと思います。

小髙選手は、シーズン終了後に群馬FCホワイトスターへの移籍が公表されました。ホワイトスターは関東女子サッカーリーグ2部優勝チームで、2018年はチャレンジリーグ参入をプレーオフまで進みながら逃したチーム。新シーズンでは関東女子1部での参戦です。

シーズン終了後、最後の練習となった12月24日、クリスマスイブの午前。練習は軽めで、全員での記念撮影があり、26人中結果的には半数以上の14人が去ってしまうチームの卒業式のような雰囲気で、それぞれが話をしたりハグしたり、仲の良い選手と記念撮影をしたりしていました。そんな中、皆と記念撮影もしていた小髙選手が貴重な最後の時間の過ごし方で選んだひとつが、堤GKコーチとのキャッチボールでした。試合に出られなかった悔しさと、それでもGKとして前に進むことを選んだ気持ちが伝わるようでした。私も含め、リバフロで見学する人の何人かは、小髙選手が第2GKとして来シーズンもここで勝負することを望んでいた人もいました。でも、この日リバフロにいた私は、次のチームに行っても小髙選手を応援しよう、というか、26人の中で唯一公式戦でのプレーを見ていない小髙選手の再出発を見るまでは2018シーズンが自分の中で完結しない気さえしていました。


バカ長い前置きは終了し・・・。

ホワイトスターサポさんのツイートで見た情報通り、ホワイトスターのゴールを守っていたのは小髙選手でした。先制し1-0リードの状況、しかし相手FK、直接狙える場面というピンチ。ボールに懸命に飛びつく小髙選手の指先より先をボールは通り過ぎましたが、わずかに枠の外。

その後も、相手FWが裏抜けしてGKと1対1の場面、懸命に飛び出した小髙選手がボールをライン外に掻き出しCKに逃れましたが、接触の影響か膝からは少し出血、足も痺れをとる仕草。正直、ケガしないかヒヤヒヤしながら見ていました。前半はそのまま1-0で終了。

パルセイロレディース在籍経験もある、牧井選手と談笑。

ベンチ、監督、役員さん?も含め、全員での円陣。こういうのも良いですね。

笑顔でピッチ内に向かう小髙選手。

イレブンでの円陣で気合を入れ、後半へ。

後半、群馬FCホワイトスターが追加点を決め2-0となりますが、早稲田が押し込む時間帯も増え始め、失点したショートカウンターのシーン、ギリギリで相手のシュートが右に外れたシーン、PKかどうか微妙だった直接FKの場面など、スタッツ以上に接戦で、最後まで気が抜けない試合でした。

そのまま、2-1で勝利。あとはもうしばらく、細かいことは抜きで喜ぶ小髙選手をご覧ください。

群馬FCホワイトスターでの初先発、初勝利。

群馬サポさんがピッチに一番近い最前列通路の手すり(大体、佐久陸と同じ作りです)に移動して選手に声を掛ける中、恐る恐る私も声を掛けてみました。お、覚えてもらってた!

「4年ぶりに勝ちました!」

という声に、勝ったんだから泣いちゃまずいと思いつつ・・・本当に長かったでしょう。ご本人のツイートやインスタから知ったのは、6度?に及ぶ手術、不安、それでもサッカーが好きで、この日の先発・勝利まで辿り着いたこと。他人の私が想像し得るレベルではない思いが、この日少しでも報われたかと思うと、無茶して車飛ばして来た甲斐があったと嬉しくなりました。いや、来なかったら一生後悔したでしょう。この言葉を聞いた瞬間が、ようやく、私の中で2018年のパルセイロレディースが終わった瞬間だったのかもしれません。

私が長野から来たということを知って、牧井選手も加わっていただきVサイン。

実は古いレディースサポさんからも、ツイッターで「かさねは元気?」と聞かれていたので、これが返事(笑)左ウイングバック、というよりはウイングとサイドハーフの中間のような形で、前半はドリブルでゴリゴリ仕掛け、後半はタメを作って味方の上りを引き出す感じで、追加点への起点にもなりました。

その後も、仲間と喜ぶ小髙選手。前半の接触プレーは大丈夫だったのかな?

主感たっぷりで書きましたが、関東女子リーグ1部自体はまだ始まったばかり。優勝候補の一角早稲田に土を付けたことで、1部は2節終了時点で全勝が居なくなる大混戦の様相。となれば、負けを少なくし、失点をできるだけ少なくすることが求められ、守備、ひいてはGKの安定感が求められます。幸先の良いスタートを切った小髙選手ですが、チームメイトとの競争、試合でのハイレベルのプレー、またケガなく出場を続けることが求められます。でも、そのどれもが昨年はスタートラインにさえ立たせてもらえなかったこと。苦労も喜びも責任も、しばらくは全部自分のものです。シーズン通した活躍を、期待してます。たまには、また応援に行きます(笑)