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Reform Compass  東京表参道店 Staff Blog

リフォームで叶えられない夢

2019.04.27 04:29

先日、リフォームコンパス東京表参道店にI様ご夫妻がお越しくださいました。

元々はホームページ内の暮らしの診断シートにお答えをいただいていたのですが、

リフォーム会社の選定報告書をお送りすると、

「実際に紹介をお願いする前に、お話をお伺いしておいた方が良いと思って…」と

ご来店をいただいたのでした。


I様のお家は築30年の鉄骨系ハウスメーカーのお宅でした。

困っている訳ではないが、少し古くなってきたのでこれを機会に将来に備えて

全面的にリフォームしたいとのご希望でした。

ただ、ガレージの入口にある柱がどうしても邪魔で、車が入れづらいということで

その柱の撤去をご希望されていたのですが、

図面を拝見する限り、どうしても抜け無さそうなご様子。

軽量鉄骨の建物なので、柱や壁の撤去が難しいところがどうしても出てきてしまうのです。


奥様のご要望としては、外観のイメージを変えたいこと、

また、ベランダ部分をサンルーム状にしたい、というものもありました。

軽量鉄骨はよくALCという壁材で外壁が仕上げられています。

ところが、そのイメージを変えるというのは、なかなか難しいところがあります。

また、実はサンルームというのは、建築的には床面積に含まれてしまいますので、

それを新たに設置するとなると、その多くは増築の扱いになってしまいます。

増築をするためには、通常役所への申請と、現在の建築基準法上の規制を

クリアすることが必要になりますので、実は難しいケースが大半です。


駐車場の件、外観とベランダの件、などは正直にご説明させていただきましたが、

I様は非常に良くご理解をいただいた様でした。

そこで、リフォームの可能性を実際に提案してもらいながら判断いただく意味で

デザイン提案が得意で、軽量鉄骨の対応にも十分な実力のある3社をご紹介させていただきました。


ところが、その夜、I様からご連絡が入りました。

ご帰宅後にご夫婦でいろいろとお話しされた様なのですが、

ご主人様がお父様と建てた家に、長年文句も言わずに一緒に住んでくれた奥様に

今回はできるだけご希望をかなえてあげたい。

そのためには、リフォームではどうしても制限がかかってしまうので、

やはり新築で検討したい、そういったお話でした。


お店ではそこまでのお話をされていらっしゃいませんでしたが、

今回のご計画には、ご主人様の奥様に対する深い想いがあったのですね。

リフォームの場合には、どうしても既存の建物がありますので、

そこでできる計画には、一定の制限が出てしまいます。

ただ、新築が良いのか、リフォームが良いのか、という判断をするためには、

まずはリフォームで何ができるのかを先に検討しなければなりません。

そういう意味では、I様にはご来店いただいたことで、少しでもお役に立てたのかな、そう思いました。


ぜひ、これからのご夫婦の時間を大切にするための新しく良いお家にしていただけたらと

心からお祈りしております。

I様、ご来店ありがとうございました。




Kousuke Kitamura