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フィルムカメラでスナップを

CANON F1で桜の駅を撮る

2019.04.28 01:52

僕は同じことを繰り返していると何でもすぐに飽きてしまう方なのですが、それでも「毎年この季節にはここに行ってこんなことをする」という恒例行事にはやはり心躍るものがあります。


特にそれが長い冬を終えて春の訪れを告げるイベントならばなお更です。


ここ数年、桜の季節には岐阜の樽見鉄道に「桜と汽車の写真」を撮りに行くのが恒例となっております。


地方のローカル線の例にもれず、樽見鉄道も1時間にせいぜい1本程度の汽車しか来ませんのでシャッターチャンスはごく僅か・・・


さすがにそんな瞬間を狙うのにフィルムカメラを使うほど酔狂ではありませんので(笑)、メイン機のα7Ⅱを持って行ってるのですが、あろうことか前日に故障!


「カメラエラー」という表記が出るばかりでうんともすんとも言いません・・・・

この辺が精密電子機器と化した最近のデジカメの泣き所です・・・


一応サブカメラのGXRを持って行ったのですが、思い切ってフィルムカメラも持って行くことにしました。


機種は(レンジファインダーカメラばかりの僕の所有カメラの中で)数少ない一眼レフで、尚且つ望遠レンズも幾つか所有しているCANON F1をチョイスしました。


桜を撮るので本当はポジを使いたかったのですが、前日に思いついて、翌朝出発前にポジが手に入るほど昨今のフィルム事情は甘くはありません。


そこで家にたまたまあったX-tra400を持って行きました。


家に「たまたまカラーネガフィルムがある」ってのも一般的にはあまり無いとは思いますが(笑)


まずは木知原駅へと向かいました。

タイミングよく桜は満開です。

しかしついつい桜以外の物にレンズを向けてしまいます・・・

そして次はこの季節の樽見鉄道の駅で、最も有名で最も人が集まる谷汲口駅へと向かいました。

といあえず定番の「桜と汽車」の写真を押さえます。

桜をバックに汽車が後ろボケ・・・という写真を狙ったのですが、ちょっとボケ過ぎましたね(笑)

f8くらいまで絞ったのですが、200mmですとやはりこのくらいはボケてしまいます。

F1は被写界深度を確認できるレバーがあるのですが、それでも撮った時のイメージと仕上がりには差が出ます。


ただし狙ったわけじゃないのに片方のライトにちょうど花びらが一枚綺麗に入っていました。


こういう偶然があるのもフィルムの楽しみです。


それにしてもこの季節、乗降客も多いです。

次はここからもう一つ先の高科駅へ。

ここもとてもフォトジェニックなのですが、谷汲口駅に比べると人も少なくとても静かです。

そろそろ夕暮れ時というこの時間に、近所のお婆ちゃんと思しき二人組が談笑していました。

一日の用事を終え、晩御飯までの支度のちょっとしたひと時。


桜が咲きほこる駅で、仲のいいお友達とお喋りして過ごす時間・・・

フィルムに残したくなるのって案外こんな瞬間です。


そして最後に日当駅へ。

ここは高台から、桜と陸橋を走る汽車が狙えるポイントでもあるのです。

元々はメイン機の故障のために仕方なく持ち出したF1ですが思いのほか面白かったです。


上にも書いたようにポジを使ってみたかったんですけど、下の写真のような仕上がりを見ると、しみじみネガの発色もいいよなぁ・・・と思いますね。

しかしフィルムカメラだとついついこんな物の方へ興味を魅かれちゃうんですよねぇ(笑)

いずれにいたしましても、もう40年前のカメラでも写真を撮る楽しさは現代のカメラに全く引けを取らないことをあらためて実感した一日でした。