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ZIPANG-3 TOKIO 2020 令和の時代「少年よ、大志を抱け!『Boys, be ambitious』」

2019.04.29 14:55

はじめに 記事をお届けするに当たり、先の北海道における地震災害、関西地方ならびに中国四国・九州地方における大雨・地震災害で未だ行方不明、並びに亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。  



クラーク博士像

羊ヶ丘展望台には、「少年よ、大志を抱け!」で有名なクラーク博士像が立っています。
札幌市街地を見渡すことが出来、羊が草を食む牧歌的風景は全国的な知名度を誇っています。


この羊ヶ丘、元々は国の研究施設で、戦前は月寒種羊場、戦後は北海道農業試験場として羊を飼育していたのでした。だが研究に支障が出るほど見物客が増えたため、1959(昭和34)年に敷地の一部に展望台をオープンすることとなりました。
面白いことにクラーク像にも同じような歴史があります。


かつて北海道大学構内の胸像に観光客が押し寄せていたため、その代わりとして、博士の来道100年にあたる1976年に羊ケ丘へ全身像が建立されたのでした。展望台からは札幌市街地を一望でき、天気が良い日は石狩平野越しにそびえる暑寒別岳まで見渡せ、敷地内には、バラエティ豊かなジンギスカンが食べられる「羊ヶ丘レストハウス」、雪像模型が並ぶ「さっぽろ雪まつり資料館」、道内各地の泉質が楽しめる「羊ヶ丘ほっと足湯」、お土産やオリジナルソフトクリームが買える「オーストリア館」などの施設が点在しています。


羊の毛刈りやラベンダー刈り取り体験、旬の味覚を味わう催しなど、四季を通してイベントが開催されています。


北海道大学

北海道大学は、大学院に重点を置く基幹総合大学であり、その起源は、日本最初の近代的大学として1876年に設立された札幌農学校に遡ります。爾来、帝国大学を経て新制大学に至る長い歴史のなかで、本学は、「フロンティア精神」、「国際性の涵養」、「全人教育」及び「実学の重視」という教育研究に関わる基本理念を掲げ、培ってきました。

フロンティア精神

フロンティア精神とは、学生及び教職員がそれぞれの時代の課題を引き受け、敢然として新しい道を切り拓いていくべきとする理想主義を意味します。札幌農学校の開校式にあたってクラーク博士が唱えた"lofty ambition"(高邁なる大志)という言辞を端緒として、世紀を超えて北海道大学を揺るぎなく支えてきた基本理念であります。


北海道大学総合博物館

北海道大学には、130年以上前の札幌農学校時代から収集・保存・研究されてきた400万点にものぼる標本/資料が蓄積されています。 その中には、新種の発見・認定の基礎となる貴重なタイプ標本が1万点以上含まれています。


1999年春に開館した北海道大学総合博物館は、こうした北大の多様な研究の伝統を今に伝えるとともに、最先端の研究をさまざまな実物資料や映像で展示・紹介しています。博物館にある「モノ」たちは、「コト」(=事/言)つまり情報とセットになることで、歴史や未来を語ってくれます。来館者の皆様に一つ一つのモノの背後にある「コト」にもぜひ目を向け、あるいは耳を傾け、そこから思いをふくらませてもらえるような博物館でありたいと考えています。


北海道大学総合博物館ではまた、北大の目指す全人教育を担う「ミュージアムマイスター」の育成や、標本資料の準専門家としての「パラタクソノミスト養成講座」など、未来を見据えたユニークな教育活動を行っています。さらに、標本整理や展示解説などではボランティア活動も盛んです。学生や教職員だけでなく市民に親しまれる、開かれた博物館として、多くの「モノ」と「コト」、そして「ヒト」との出会いの場を創りたいと願っています。


使命

●学術標本の保管・整理、次世代への継承と情報の提供

●学術資料を用いた学際的研究分野の開拓

●展示・セミナー等を通じた教育普及活動

●博物館文化の創造と発信


目的

●400万点にも及ぶ北海道大学開学以来の貴重な学術標本、資料、芸術作品などの散逸、劣化を防ぎ、学内外の研究者が利用可能な状態に整理、保存(研究展示)し、一部を一般公開する。

●多くの遺跡、歴史的建造物、豊かな自然を擁する北海道大学キャンパス全体を博物館としてとらえ、来訪者に本学の紹介をする。

●北海道大学で展開されている学術研究・教育の成果、進捗状況を実物で伝え、本学の学術情報発信の拠点とする。

●歴史的資料に基づき、日本近代精神の源流と評される北海道大学に通底する精神を紹介する。

●北海道大学の学生に、本学に通底する精神、研究の伝統と蓄積、将来に向けての発展性を示し、本学に学ぶ喜びと幸運を再認識する機会を与えるとともに、本学の教養教育における全人教育、実証主義的実学教育の発展に寄与する。

●展示公開、見学会、講演会、演奏会等を通じて、地域社会の人々、小中学生、高校生等の学習に貢献するとともに文化に触れる機会を提供する。



5月10日は「地質の日」


地質の日とは

私たちの住んでいる大地は、地層、岩石、土壌などできています。これらの性質のことを「地質」と呼びます。地質とは、まさに大地の性質 = Quality of Earth のことです。


地質はエネルギーやさまざまな素材の基となる鉱産資源、温泉や美しい景観など私たちに豊かな恵みを与えてくれます。また、構造物の建設、地下空間利用や、廃棄物処理などの環境面でも地質は重要な役割を果たします。しかし一方で、地質は、地震、火山噴火、斜面崩壊などによって大きな災害をもたらすこともあります。


このように、「地質」は、人間社会と深く関わっていますが、「地質」の重要性や、地質に携わる人々の活動は、一般には、ほとんど知られていません。


一般の人々が、地質をより身近に感じ、理解できることによって、安全・安心で豊かな暮らしが確保できるとともに、地球や環境を大切にすることにもつながります。


地質の日は、この地質への理解を推進する日として、制定されました。さまざまなイベントや日常の活動を通じて、地質をより身近に感じて下さい。


地質の日の由来

5月10日は、明治9(1876)年、ライマンらによって日本で初めて広域的な地質図、200万分の1「日本蝦夷地質要略之図」が作成された日です。


また、明治11(1878)年のこの日は、地質の調査を扱う組織(内務省地理局地質課)が定められた日でもあります。


地質の日記念行事

毎年5月10日を中心に、「地質の日」を記念した講演会や野外観察会などのイベントを全国の博物館や大学など研究機関で行っています。みなさまのご参加をお待ちしています。



北海道大学総合博物館

2019年度地質の日記念展示
「失われた川を尋ねて 『水の都』札幌」

偕楽園の図:札幌市公文書館所蔵

都市にはそれぞれの川があります。街は三角州や扇状地のように身近に豊富な水があるところに誕生するからです。札幌は豊平川・琴似川などの扇状地に発達し、川は開拓使時代以前から人々の生活に欠かせないものでしたが、都市化とともにこれらの川は失われてしまいました。

本展示では、扇状地の川と泉・北大周辺の「失われた川」を解説し、札幌のかつての自然と風景、そこに暮らした人々について考えます。


期間:2019年4月27日(土)~6月16日(日)

場所:北海道大学総合博物館1階 企画展示室

入場料:無料

主催:「地質の日」記念展実行委員会・北海道大学総合博物館 

共催:日本地質学会北海道支部・産総研地質調査総合センター・道総研地質研究所・ 北海道博物館・札幌市博物館活動センター・北海道地質調査業協会

後援:北海道教育委員会・札幌市教育委員会

協力:北海道大学埋蔵文化財調査センター・山の手博物館・サイエンス・コンソーシアム札幌(札幌科学談話会・札幌市中央図書館・札幌市博物館活動研究センター)


<関連イベント>

○市民セミナー

会場:北大総合博物館「知の交流」ホール

備考:申込不要・入場無料・道民カレッジ連携講座

第1回:「『水の都』札幌 ― コトニ川を尋ねて」

日 時:5月11日(土)13:30~15:00

講 師:宮坂 省吾(北海道総合地質学研究センター)

第2回:「『水の都』その誕生と消滅 ~身近に残る水の痕跡~」

日 時:6月9日(日)13:30~15:00

講 師:古沢 仁(札幌市博物館活動センター)


○市民地質巡検

街中ジオ散歩 in Sapporo「コトニ川を歩く」

140 ~ 150 年前の開拓使時代まで札幌中心街には小川が幾筋もあり、メム(湧泉池)から湧き出る水は扇状地を刻んで流れ、コッネイ(コトニ川)と呼ばれていました。その支流のサクシコトニ 川とチェプンペッ(セロンペッ)川が、北大構内にありました。そこは「鮭の道」で、コタンの人たちはカムイチェプ(神の魚)として食べていたのです。

後に開拓使が「桑園」として開拓した土地は、アイヌのコタンのテリトリーでした。札幌の建設が進むほどに、アイヌの人たちは去り、たくさんあった小川や沼そしてメ ムも失われました。

失われた川の風景を、札幌農学校の写真や開拓使の古地図などで探索してみましょう。

コース:北大正門から西へ→桑園駅東→西11丁目(石山通) →大通西8丁目「鯨の森」

日  時 5月25日(土)10:00~16:00 少雨決行

集合:10:00 北大正門前(札幌市北区北8条西5丁目)

解散:16:00 中央区大通西8丁目

定 員 高校生以上20名(先着順)

参加費 500円(資料代・保険代など)

案内人 宮坂 省吾(北海道総合地質学研究センター)内山 幸二(山の手博物館)

備 考 昼食や飲み物、雨具をご持参ください。
ハイキングに適した服装・履物でお越しください。

申込方法:往復はがきに①氏名 ②住所 ③年齢 ④電話番号を記入の上、北海道大学総合博物館「巡検係」宛にご郵送ください。5月17日(金)必着


【お問合せ】 北海道大学総合博物館 TEL 011-706-2658 



それでは最後に北海道「札幌」の見どころをご紹介します


北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)

外壁の赤い星が開拓使のシンボル、北海道の象徴といえばこの建物のことです。

札幌の北3条通から西方面を望むと、突き当たりに堂々とした姿の北海道庁旧本庁舎が見えます。「赤れんが庁舎」の愛称で知られる煉瓦づくりの建物だ。現在使われている新庁舎ができるまで約80年に渡って道政を担った旧本庁舎は、1888年(明治21年)に建てられたアメリカ風ネオ・バロック様式の建築。明治時代に作られたひずみのあるガラスや、化粧枠にしまわれた寒さ対策の二重扉など、そこかしこに機能美が感じられます。

館内は一般に無料公開され、北海道の歴史をたどる資料を展示。
時間さえ許せば、常駐している観光ボランティアスタッフの説明を聞き、建物の奥深さを感じてみて下さい。


さっぽろホワイトイルミネーション

札幌の冬がキラキラと輝く。白い雪と色とりどりの幻想的なイルミネーション

日本で最初のイルミネーションとして1981(昭和56)年に始まった、冬の札幌を彩るイベントです。大通会場には、大小さまざまなシンボルオブジェが光の芸術としてきらめいています。

駅前通や、南一条通には立木に電球が装飾され街を彩ります。大通公園2丁目で行なわれる「ミュンヘン・クリスマス市 in Sapporo」と一緒に楽しむ人たちが多く、いやが上にもクリスマス気分が高まるのです。そればかりか真夜中の24時まで点灯時間が延長される粋な計らいもあるクリスマス時期には、恋人達には絶好の人気デートスポットとなるのです。

羨ましいかぎりですね〜  


藻岩山・札幌もいわ山ロープウェイ

もいわ山ロープウェイに乗って、日本新三大夜景・札幌の絶景が楽しめる藻岩山へ

札幌市のほぼ中央に位置する標高531mの藻岩山(もいわやま)。山頂からは札幌の街並みや日本海石狩湾、増毛暑寒別岳までの大パノラマを望めます。麓から中腹まではロープウェイか藻岩山観光自動車道を利用、中腹から山頂までは世界初の駆動方式を採用したミニケーブルカー「もーりすカー」に乗車。札幌市民には気軽に登れる山としても人気が高く、軽装で登れる5つの登山道(最短コース2.4km、最長コース4.5km)があり、夏場の週末には登山客で賑わいます。

アイヌ語では「インカルシぺ(いつも上って見張りをするところ)」と言われていました。幕末の探検家、松浦武四郎は「後方羊蹄日誌」の中で、「藻岩山は、アイヌにとって物見をする山であると同時に、尊い神の山だった。」と書き残しています。昼間はもちろん、札幌の夜景を眺めるなら一押しの場所です。


昨年ご紹介した函館の夜景も素晴らしいものでしたが、「日本新三大夜景」と言われるだけあり、実際にご覧になると、一瞬声を失い只々見とれるだけ・・・

本号では札幌の夜が、余りにも美しく魅惑的なので夜景ばかりに偏ってしまいました。でも、昼間の見どころだって沢山あるのです。また機会をつくりご紹介いたします。


令和の時代は愈々足許まで近づいて来ました。

時は押し戻そうにも戻せない。捕まえようにも目の前をすり抜けていく。実に冷淡に無表情に一片のオマケもなく… 

平成最後の本日4月30日までの4日間。そして新しく始まる令和5月1日から5月6日迄の合体したゴールデンウィークは日本人ならば、誰の人生にとっても特別なものです。平成時代には多くの悲しい事件や災害がありました。でも、皆様各々にはきっと素敵な日々、楽しいハプニングの思い出もあった筈。心を込めて去りゆく平成に哀悼と感謝を捧げ、来たりくる令和が平和と幸せな日々が訪れるよう祈念致しましょう。そして皆様におかれてはこの長い連休を思いきり体を伸ばし、休養して、食べて遊んで、自然と触れ合い、新しい自分発見のチャンスになれたらいいですね。 

 


鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使



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