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二元代表制と地方議員の役割

2019.04.28 14:34

 今回は地方議員の役割について書かせていただきます。

 利根町を含む地方と呼ばれる市町村の議会では、二元代表制を採用しています。この二元代表制とは、首長である市町村町長はもちろんのこと、議員も選挙によって住民から選ばれ、それぞれが団体自治と住民自治を行う事になります。

 利根町で言えば町長が団体自治を、町議が住民自治を行います。よって、町長は自分の公約を基に利根町をどのような町にしていくのかを考えながら行政職員に指示を出し、全体の意思決定を行っていきます。そして町議は住民自治を行うことが役割ですので、町全体の政治に関する意思決定権はありません。しかし、二元代表制を採用していますので、立場としては町長と同格と言え、議決・予算の監査・政策立案を行うことができます。さらに所属している政党の議員が議席の12分の1以上あれば、議案を提出することも可能になります。

 国会であれば議員同士が与党と野党に分かれて政治を行います。しかし地方議会では、町長と行政職員が与党、議員全員が野党ということになります。議員は町が正しく運営されているのか常にチェックしなければいけません。議員が与党になってしまえば、全て町長のやりたい放題になってしまいますので、政策や事業、そして予算について正しくチェックしていかなければ、「いつの間にか町が財政難に陥っていて」ということになりかねません。

 町が何年も何十年も健全に運営されるためにも、地方議員は住民第一の考えで町長や行政をチェックする!それが地方議員の果たすべき役目です。

 しかしそれだけが仕事ではありません。住民自治ですので、住民の生活を守らなければいけません。普段の生活で困っていることはないか、悩みを抱えていないか相談に乗り、問題があれば解決することも仕事の一つです。

 地方議員の仕事は「こんなまちづくりをしたい!」と言って、自分勝手な判断や考えで政策を立案し、自分本意な一般質問をすることではありません。全てにおいて、住民の意見を聞かなければいけません。住民の意見を反映させなければいけません。住民が困っていることを解決するために政策を立案し、財源を確保するために不要な政策を無くし、住民からの要望を受けて一般質問をして行政職員に問題提起し、行政職員を動かすこと。それが地方議員がやならければいけないことです。

 地方議員に求められる資質は、住民の意見を聞きにいくことができる、民意を取り入れることができる、住民の生活を守ることができる、忖度抜きで町長と行政の働きをチェックすることができる、住民第一の考えで働ける、ことだと思います。

 そのような議員ばかりであれば健全な町の運営ができるのではないでしょうか。町長そして行政の職員たちと良い距離感を保つことも大事です。みんな、町をよくしたいと考える仲間です。町長・行政職員・住民、そして議員が手と手を取り合い、みんなが協力しあえる町でありたいです。