2019年度 第一回目桂坂小総合学習授業しました
昨年までは子ども達にわりと「教える」授業をしていましたが、今年は「教えるより気づく」スタイルの授業内容にしたい!という地元大人のメンバーや先生方の意見を反映して、自由に生き物を観察する時間を大幅アップさせました。
今年も4年生の総合学習で「学校ビオトープの生き物を探す」の授業をはじめました。
去年まではスケジュール表を綿密に作り、10分単位ぐらいに小分けし、観察テーマもしっかり決め、解説の時間も多くとってやってましたが、
この方法だと自由な発想が出難いんじゃないの?と地元大人メンバーから意見が出ました。
すごい長い議論があった後、それじゃ、大幅に自由観察時間を増やして、出て来る子ども達の疑問やアイデアに率直に先生や大人が答えよう!ということになり、細かいスケジュールはあえて決めず、授業を始めて子ども達を学校ビオトープに放ち、子ども達が見つけたもの、知りたいと思ったことなんかの「生の声」に即興で答える形式の授業をやってみました。
その結果、わかったことは、先生や大人がまごまごしている方が子ども達は自由闊達になるみたい、という意外なものでした。
要領よく授業展開をする先生のクラスの子ども達は、わりと先生の言うことの先読みをして要領よく授業をこなして行こう?のような感じに見えて、それはそれで良かったけど、別の先生のクラスは「あ、あの、この次説明は地元の方々にバトン渡していいですかね・・・」みたいなまごつきがありました。でもこっちのクラスの方が観察では多様な質問が多くて、中にはハメを外れたような意見や質問も多くあったけど、これで授業は盛り上がったようでした。
授業の前にシナリオとかをびっちり決めない方が良い効果が出るかも知れない!という結果が分かって来たものだから、この次の授業もそういうスタイルで臨もうと思います。しかしこれはアドリブのチカラが要ります。
子ども達の予期しない質問にほんとに答えられるか?が大人に問われることになります。
私もうっかり蝶やカブト虫は完全変態で、ダンゴムシは不完全変態です!と間違ったことを言ってしまいました。
実は、ダンゴムシは不変態だと指摘されて慌てました。シナリオを決めない代わりに勉強はシッカリしなければダメみたいです。もし中学受験で「次のうち不完全変態のものはどれか?1.カブト虫、2.バッタ、3.ダンゴムシ」という受験問題が出たとしたら、危うく不合格者を出す危険がありました。
それと、授業ではなるべく生き物の名前を教えない、と決めて臨みました。
子ども達は名前を知りたがるのですが、すぐに教えると、それだけで生き物のことがわかった気分になってしまい、肝心の特徴とか生態のことを知ろうとしないまま終わってしまって探求につながらない!という指摘がメンバーから出たためです。
だから、名前を知っていても教えませんでした。
しかしうっかり「これはミント」って、いい香りのする草を見つけた子の誘導質問に引っかかって名前を漏らしてしまいました!!
子どもってやっぱり口コミネットワークが発達していて、しかも空気読む力もありますから『あのひと、けっこう名前を教えてくれるぞ』みたいに以心伝心で周囲に伝わったのか、私のところにばっかり「この草は何?」「この虫の名前言って!」とか質問責めに遭いました。
今回は私どもの即興授業も初挑戦ということで、あまり完璧に上手く進まなかったけど、できれば教えることより子ども達に気づきを与えられるような授業方法を今後も探って行きたいと思っています。
今年度初回の授業は気づかれも多くて終わってからヘロヘロに疲れました。