平成から令和へと「きもの」を継承するならこの季節にしっかり黴対策を!
4月は忙しくブログアップもままならず、でした。
10連休のせいです……。
平成から、令和へ。天皇陛下のご退位と皇太子殿下のご即位、ということでどうして10連休になったのでしょうか。私の周囲では「わーい! 10連休」と無邪気に喜んでいる人などひとりもいませんでした。もしかして、私が発している『10連休なんて、黴臭い発想よね』オーラのせいで、内心では喜んでいるのに、喜びを発表できなくさせていたのかもしれませんが……。そうだとしたら、ごめんなさい。
新年号に代わることや、ご退位、ご即位とても感慨深いです。
だけど「みんなで一斉に10連休」というのは、想像していた以上に「てんてこ舞い」をもたらしました。
さて、前述の「黴臭い」は比ゆ的表現の「黴」でしたが、固有名詞としての「黴」はきものから遠ざけておきたいもの。細菌の絶妙なバランスによってこの世は成り立っているとはいえ「黴」と「きもの」は相性が悪いです。
今は『ドライペット』のような除湿剤もあるし、除湿機やエアコンもあるのですっかり油断しちゃうんですけれど。
きもの、しまいっぱなしだと、やっぱりヤバいです。
開かずの箪笥があるご家庭は、この10連休にぜひ、箪笥をあけてくださいね。
きものをつるしてあげるのが一番よいけれど、面倒だったら箪笥から出して床に広げておくだけでも違います。とにかく、「しまいっぱなし」はご法度です。引き出しを段々に引いた状態にして「まるで、空き巣に入られたみたい」な感じで、外出されるのもおススメです。万が一、ホンモノの空き巣が入ったとしても『先を越されたか!』と勘違いして退散してくれるかも知れないというおまけつき。
この頃「箪笥の継承者」の方から「どうしよう?」というご相談をちらりほらりと受けます。そんなとき、ズバッとお答えしているのが
「継承者の方がお召しになるのがいちばんです」
ということ。
買い取り業者もありますが、これはもう「捨てる罪悪感がないだけよしとしよう」という心構えでいてください。それぐらい、お値段がつきません。
すると「友人、知人など着てくれる人にお譲りしたい」という気持ちになるのが人情です。わかります。わかりますが、このプランを阻むのが、前述した「黴」なのです(買い取り業者プランの場合も「黴」は査定に響きますし、最悪、引き取りを拒否されます。黴は感染しちゃうので)。
なので「自分は着るつもりない」という方も「黴」だけはご用心くださいね。
まだ20代、30代ぐらいの方だと「きものに興味もないし」ということも少なくありません。でも、ご安心ください。年齢を重ねると急に興味がわくこともあります。洋服のオシャレに飽きる方もいらっしゃるんですよ。
また、年齢を重ねて「ヒールのある靴がしんどい」となって、「きちんとした服装を求められる時はきものを着るわ」とシフトされる方も少なくありません。草履は足元がラクチンです。立食パーティーもどんとこい、です。
さらに、肉体の経験変化により「二の腕が~」といった問題も、きものなら気になりません。気にならなくなると「二の腕が太いこと」など「初めからなかったこと」になれちゃうから不思議。
この前の記事でアバンギャルドきものを大胆に着たので、今回は王道の着付けです。帯揚げ、帯締めもきものと同系色にしました。
こちらはアバンギャルド版です。
で、もう一回、王道な着付け。間違い探しのごとき「小さな違い」がありますがお気づきになりましたでしょうか?
正解は「帯締めと帯揚げが違う」です!
小物で雰囲気が変わる感じを楽しむのも、きものの醍醐味のひとつなんですよ♪
ということで。
今日の結論は「黴にご用心!」でした。
お忙しい方は、せめて、せめて梅雨入り前に「ドライペット」を箪笥に仕込んでくださいね!
今日も読んでくださってありがとうございました♪