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ZIPANG-3 TOKIO 2020 「日本とイタリアの気候風土・歴史・文化・デザインについて語る! 雨宮 勇 講演会 遠くて近い『鏡の国のイタリア』とは⁉」

2019.05.03 14:55

はじめに 記事をお届けするに当たり、先の北海道における地震災害、関西地方ならびに中国四国・九州地方における大雨・地震災害で未だ行方不明、並びに亡くなられた皆様のご冥福をお祈りするとともに、被災された全ての方々に心よりお見舞い申し上げます。 


   




上の図は、同縮尺のイタリアと日本である。日本を鏡に映した逆の形にしてみた。こうすると、よく似ている。


鏡の中の日本に似ているイタリアは、似ているけどいろいろなことが逆になっているのかもしれない。 日本から飛行機で11~12時間でイタリアに到着する。それはまるで鏡の国に入ったアリスのような気分だ。


イタリアでベッドに入る夜の11時は、日本で目覚める朝の7時である。1日の暮らしが一方で終わり、一方では始まる。飛行機は、異国へのタイムマシンだと思う。 


ローマ帝国、ルネッサンス、現代のデザイン国と、どの時代にも輝いてきたイタリア。
一方、ユニークな文化を作り上げた日本、その比較は思わぬ事柄を思考の土俵に上げそうである。


鏡の国のイタリア
第1章では、日本とイタリアを気候風土から、第2章では歴史から見た日本とイタリアを、そして第3章で以上から得られた文化について二つの国を交互に見ながら比較した。比較は、暮らしとインテリアを中心に書いてみたが、あちこちで脱線している。ただ、どうしてもすべての事柄がインテリアと暮らしにつながっている。関係があると私が思っての事だと理解してもらえれば幸いである。 比較すると、似たところと似ていないところが鮮明に対照できた。少しずつそれらをご紹介していきたい。


日本・宇治 お茶席。「お茶碗の置かれる高さ0mm。」

イタリア・ローディ ホテルの朝食。「テーブルの高さ840mm。」

日本・福井県 田植えの終わった水田風景。
「米作りは水平面が重要。住居はすぐそばに。」

イタリア・マルケ州 サン・テルピディオ・ア・マーレ
「麦、オリーブ、ブドウは傾斜地で作り、住居は丘の上。」

日本・福井県 松平家別邸 養洪館庭園。「大名の別邸は水際が美しい。」

イタリア・ヴェネツィア サン・ジョルジョ・マッジョーレ教会。
「ヴェネツィアの教会も水際に。」


いろいろ違うし、いろいろ同じ日本とイタリア、
あなたはどんなことに興味を持つのかな?


日伊の著しい違いの一例

浴室にカーテン・・・・ 

イタリアの古いホテルや小さなホテルには、浴室に窓がある。窓から街の景色や遠い丘の上に教会のある風景が見える。こんな時、ああ、遠くまで来たんだな、という感傷と、それ以上にこれから起こる異国での時間にワクワクするときだ。 縦長の窓には、生成り色のカーテンが柔らかな曲線を描いて吊られていて、少し開けたガラス窓から風が入り込んで、レースの襞を揺らしている。レースのカーテン・・・

天井から床まで長く掛けられたカーテンは、石造りのドッシリした壁にとても優しい。日本の壁ではこの手の優しさは表現できない。ロマンチックな気分に浸りながら、ふと、どうして日本にはこれがないのかと考えてみる。作ればできる。確かにそうだが、カビに悩まされる我が家の浴室に、カーテン・・・は難しそう。


名古屋の夏はひどく蒸し暑い。だからカビは強敵だ。
一方のイタリアは、湿度の低いカラッとした気候の国、と思われている。
だが、実は夏の八月、ローマの相対湿度は東京より高いのである。


ワイン蔵のある地下室はカビ臭く、一階でもカビの臭いが漂っている。
そんなイタリアの浴室にカーテン・・・、不思議な光景である(写真)。
(※イタリアの浴室は、トイレ・洗面と同室になっているものが多い) でもそれが現実だとすると、イタリアと日本、どちらかがおかしい・・・? 


いやいや、冷静になってみると、どうやら日本とイタリアは、生活の仕方そのものが違う、と考えたほうが良いのではなかろうか!それは似ているけど違う鏡の向こうの世界のように・・・


雨宮 勇氏「鏡の国のイタリア」~はじめに~より



「鏡の国のイタリア」~異次元旅行!

それはまるで鏡の国に入ったアリスのような気分だ!


平成時代の最後を飾り「鏡の国のイタリア」を上梓された椙山女学園大学名誉教授・雨宮勇氏を講師に迎え、ワインを頂きながらの講演会です。イタリアに留学、卒業後現地デザイン事務所勤務の経験から得た「暮らし」と「インテリア」「デザイン」を中心に日本とイタリアを徹底比較。

たどり着いた結論は「イタリアは鏡の中の国」。

日本と「似ているけどどこか違う。その違いを見つけていたらますます不思議な世界を行き来しているような気がしてきた。」という雨宮勇氏。

デザイナーならではのユニークな視点から「鏡の国のイタリア」をテーマに講演。


名古屋日伊協会主催

「鏡の国のイタリア」出版記念講演会

要項

日時:5月24日(金)午後6時15分

場所:CBC会館6階(食堂)地下鉄東山線新栄町駅2番出口 徒歩2分

会費:会員2,000円、ビジター2,500円  (オードブル+ワイン1杯付)

定員 :60名(先着順)

テーマ: 鏡の国のイタリア

講師:雨宮勇氏 (椙山女学園大学名誉教授)

主催 名古屋日伊協会 

雨宮 勇氏  プロフィール
椙山女学園大学名誉教授
スペースデザイナー


1948年山梨県甲府市生まれ。
1971年愛知県立芸術大学美術学部デザイン専攻卒業
ロイヤル株式会社(テキスタイルデザイン開発)
1979年イタリア留学(Istituto Europeo di Design)、
 Sawaya&Moroni(インテリアデザイン:在ミラノ)を経て、
1989年 (有)アスポ(インテリアデザイン)設立、
1992年 椙山女学園大学(インテリアデザイン)助教授就任
2007年 椙山女学園大学教授(2019年3月まで)
2019年 (有)アスポ代表 現在に至る。

2019年3月 三恵社より「鏡の国のイタリア」出版


講演会ご参加ご希望の方は、5月15日(水)までに
「鏡の国のイタリア」講演会参加お申込みとして、ご氏名、ご住所、メールアドレス、お電話番号を記載して下記のメールアドレスまでお申込みください。
メールアドレス  isami@sugiyama-u.ac.jp (アスポ 宛)

参加費は当日受付にお支払いください。

なお、準備の都合上、申し込み後のキャンセルは無効となりますのでご注意ください。


「鏡の国のイタリア」講演会、楽しみにしたいと思います。
きっと、そこで生活した者にしか分かり得ない何か微妙な違いや、感嘆の声を上げる位に、まるでそっくりな…また、とっておきの㊙話なども期待したいですね・・・



鎹八咫烏 記
伊勢「斎宮」の明和町観光大使



協力(敬称略)

公益社団法人 宇治市観光協会
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