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トレイルという手段を通して「カッコ良い大人になる」

2019.05.04 13:07

令和1発目のブログは、競技者視点の分析やレースを離れ、自分自身のベクトルを結構直感的に書いてみたいと思う。


◯なんで走り始めたんだっけ。

走り始めたのは2013年。アルペンスキーで競技普及に奔走してた一方、たまたまIVSのセミナー@京都で聞いた小野裕史さんのマラソンの話がきっかけで「大阪環状線」「山手線」「伊豆大島」を一周したり、ウルトラマラソンに出たりした。周りの人がリプライ(Facebookの再生回数1万回とか)をくれることに喜びを感じたころ、今度はトレイルランナー山本健一さんの情熱大陸を観て、単純に「これだ!」と直感で思いトレイルランニングを始めた。

トレイルを始めてからは、競技の難しさに直面しながらも周りの人の支えも得ながら、近畿縦断を400km以上縦断したり、海外のレースで1桁順位(korea50k_2019 6位)にも入ることができた。


◯トレイルは大人の世代(40代)が強くカッコ良い

2018年,2019年のUTMF(168km/D+8,000m)。日本人上位に入ったのは子供が中学生となるような、40代の世代が多かった。若くても30代後半。分かってはいたけれども、衝撃だった。

トレイルランニングを始めたころ、ある雑誌で「ウルトラトレイルはメンタルが7割」という言葉があった。当時は【メンタル=忍耐力】とシンプルに捉え、「なんかメンタル強い人が強い」って思っていたけど、実際の7割の内訳はレースや練習への「戦略性」とか「身体・心に対する知識量」、それを組み立てる「論理性」、確実にパフォーマンスを発揮する「確動性」などその7割の力には、知識もアジリティ面も、圧倒的な効率的な”努力”が下支えになっている。と恥ずかしながら、最近気づいた。

数々の試合を通し、多くの40代ランナーの方にお会いをする中で、まだまだ自分を始め、20代の若手の世代には土俵にすら立ててない、と気づかされ、そして輝かしく「カッコ良い大人」に見えてきた。


◯「カッコ良い大人」の40代って?

ウルトラトレイルは、あまりにも過酷(競技時間が24時間超)なため、もちろん走力だけでは何とかなる訳もなく、心技体が全て一つになる必要がある。20代と40代の圧倒的な差はこの中でも特に上述の「心=メンタル面」にある。彼らは時間が限られているため、超規則的な生活を送り、徹底的に24時間を可視化&振り返りをし、食事や睡眠を年に数回しかないレースに捧げ、結果を出すorダメな時は感情に流されずしっかりと受け止め、理想と現実のGAPを見出し、また次の24時間を超えるレースの為に24時間×数十日を過ごす。一回成功を天狗にならず、失敗なんかに凹む事もなく、どちらにせよPDCAを高速で回し、アウトプットを通し、形式知にすることで自分への財産、社会へインパクトを残す。

シンプルに自分もそんな大人になり、そのプロセスも身体も成長をし続け、こんな姿を描く「カッコ良い大人」になりたい。


◯これからの令和へ

だいたい、こういう意気込みを述べると、平成の時代では「厨二病」という3つの漢字でまとめられます。意味は、「背伸びしがちな言動を自虐する語」らしい。ブログを通して、ポジティブなフィードバックの数倍はネガティブなフィードバックをいただける素晴らしい。でも大丈夫。結果でお返しすれば、この平成に生まれた「厨二病」という言葉は自然と消える世界。

変な意図は無いが、令和の時代は、平成の世の中で作って下さった昭和の先輩の経験を通し、成長をして、トレイルランニング界を盛り上げられる人財になるのが、平成の世代の役目。

UTMFとか他のレースを見ていても、40代の先輩方はもう次の目線に向かっている。未だに結果がよくて自惚れてるのは、凹んでいるのは20代。まじで置いていかれる前に、中長期の明るい未来を見つめ、一つ一つ目の前のことを今しかできないこと、を実践していこう。このトレイルの世界を通して「カッコ良い大人」になった、そう終われる令和を過ごしていきたい。