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今だからこそ観るべし。

2019.05.06 05:31

スパイ大作戦(S-1)Ep.01「核弾頭を奪え<Pilot>」

『X-ファイル』以外の海外ドラマで、次に何に手を付けようか悩みまくり、我が家にあるライブラリーから『SUPER NATURAL』を予定していたのですが、ふと「もっと昔のドラマもいいかも」と思い、昔から興味がありつつ手を付けていなかった『スパイ大作戦』(1966年)を入手しました。トム・クルーズの映画版はコレクションしていますが、オリジナル版は実は未観賞で、今回ちゃんと観るのは初めて! 観だしてすぐにツボにハマりました。なにしろ、時代が時代のおかげでいろいろとユルい(笑) DEEPなファンには怒られるかもしれませんが、そのユルさを中心にツッコミながら紹介していきたいと思います(笑)


シーズン1のみのリーダー。​​

『Law & Order』のアダム検事役では、すっかり禿げ散らかしてしまっていたスティーヴン・ヒル演じる初代リーダー、ダン・ブリックス。この頃は、ユダヤ教にどっぷりハマっていて、撮影にも支障をきたすほどになったため、1シーズンで降板になったのだとか。落ち着いた渋さはリーダー役としてなかなかハマってるのに。残念ながら2016年の夏にお亡くなりになりました。享年94歳!


毎回のお楽しみ♪

『スパイ大作戦』と言えば、この指令を受け取るシーンですよね。記念すべき第1話は、パンシンフォニック管弦楽団の1963年の「パヴァーヌ」演奏LPでございました。いやー、なんだか感動です。「ああ、ここが出発点なのかー」と感慨ひとしお。


シーズン1のレギュラーメンバー。

​​左から、電子機器メーカー社長のバーニー・コリアー、トップモデルのシナモン・カーター、ひとり飛ばして俳優のローラン・ハンド、元重量挙げ選手のウイリー・アーミテージ。この4人が、ダンの元で活躍する主力メンバーのようです。中央のテリー・ターゴは今回のみの登板。時々この4人にゲストエージェントが混じるというパターンなんですね。

今回のはミッションは、カリブ海に浮かぶサンタコスタの独裁者、リオ・ドミンゲス将軍が司令部を構えるナショナルホテル金庫室に秘匿されている、2つの核弾頭の奪取。対象となるブツが物騒な事を除けば、シンプルなミッションであります。いや、真面目な話、この後、回を重ねるごとに難易度の高いミッションが増えてくるんですよ。侵入して盗んで帰る、なんてめっちゃ簡単だと思えるくらいに(笑)


ローランの変装。

その特殊なスキルのおかげで、ローランの活躍っぷりはハンパないです。他のエージェントはローランを支えるお役目という感じですね。ラバーマスクなどを自分で装着し、特殊メイクも自らやっちゃうローラン。今回のドミンゲス将軍はメイクしてもほぼほぼローランだったりして、この時代の特殊メイクの技術を考えれば、致し方ないのでしょうが、最初に見た時は思わず突っ込みます。しかもローラン、敵地に潜入してから一生懸命モノマネの練習するんだもの。まあ、指令が来てから時間がないというのもあるでしょうけど。結局、なんだかんだで練習していた演説を披露することにはなりませんでいたが、側近を欺くほどの腕前ではあるようです。でもなあ、やっぱり演じるマーティン・ランドーの顔が濃すぎて、あんまり変装の達人には適してないのでは・・・(-_-;) ちなみに一番下のダンに変装している時の役者は、当然ながらダン役のヒル本人ですよ。


今週のガジェット。

​​さて『スパイ大作戦』のもうひとつのお楽しみは、毎回登場する秘密ガジェットだと思うのですが、さすがにオリジナル版では、時代も反映してチープ感満載です。最初に登場するのは、バーニー演じる駆除業者の道具箱に偽装した装置。これで電話に割り込んだり、テレビ中継をハックしたりできるようです。次に登場したのが、騒ぎを起こすためにネズミをホテルにばらまいたバッグ(笑) なんて超アナログ、というかバイオテロ(笑) お次はテリーが金庫を内部から破るために使った道具。実際にこういうのがあるのかどうか知りませんが、マグネットで扉に貼り付けて、磁力で中の錠を操作しているような感じでしたね。最後は逃走の際に使ったバンに積んであった煙幕装置。後年の映画版のガジェットのイメージからは程遠い、なんとも心温まる秘密道具の数々。これからもちょっと期待してしまいます。ワクワク(笑)


そんなところに核弾頭!

​​今回のミッションで奪取する核弾頭は、なんと普通にホテルの金庫室の中にあったりします。金属製のケースにはいっているとはいえ、核弾頭ってこんなに無造作に保管されてて良いものなのでしょうか(笑) 


将軍を拉致。

​​今回見てて思ったのは、潜入ミッションとはいうものの、意外とガサツだなあと(笑) ドミンゲス将軍になり替わるにしても、警備兵を殴り倒して拘束し、銃をつきつけて拉致。将軍が聞いているのに、手の内明かすような会話とかしてて、大丈夫なのかなあと心配になります。その後も、あっちこっちで邪魔な相手をド突いて殴ってコトを進めていく姿が、なんとも乱暴な感じであります。


今回の想定外、その1。

​​まあ、想定外は起こるもの。それをどうやって切り抜けるかもまた、このドラマの醍醐味だと言えばそうなんでしょうが、結構、オマヌケなピンチが多いです。金庫破りの重責を担っていたテリーは、ドアに指を挟まれて負傷。仕方がないのでダンが代わりに金庫に潜入することに。


あっさり開錠。

​​ダンは将軍と一緒に金庫室に潜入し、核弾頭を納めたケースの開錠を試みます。10色の色からなるダイヤルを3つ合わせなければいけない仕組みですが、将軍はあっさりと教えるはずものなく、ほとんどダンの一か八かで組み合わせを推測。最初はサンタコスタの国旗の色かと考えたダンですが、将軍の顔色を窺って、これはあえて敵対国の国旗の色だと推理(すげえ!)。赤、白、青で見事に一発で開けてしまいます(この順番だって何通りもあるのに!)


今回の想定外、その2。

​​なにやらキナ臭い動きを察知した将軍の側近、アリシオ大佐が将軍の部屋に忍び込み、ローランが用意していたダンに変装するためのマスクを発見。これ、ローランが慌てて装備を隠そうとしてゴミ箱に落としてしまったもの。結構、ローランってドジ踏むんですよねー(笑) 危機メーカーです。結局、アリシオ大佐を殴って気絶させてその場をしのぎます(-_-;)>


クルマ萌え。​​

このドラマを見始めて、たまらんなー♪と個人的に思っているのが、1960年代の車たち。今回、メンバーが潜入に使ったレトロな車は、おそらく1947年式のキャデラックのリムジン。南米などには旧式のアメ車が沢山入っていたそうなので、サンタコスタもそういう設定なのでしょう。後ろの車はもう少し新しい年代のものですね。車種不明ですが・・・。なんにせよこのドラマでは、こういう車ネタも愉しめそうです。


これはアカーン!​​

迎えにやってきたジェット機に乗り込み、まんまとサンタコスタを脱出する一行。ミッション成功で目出度し目出度し・・・かと思いきや、なんか滑走路に落ちてるぞー! おいおい、またダンのマスクじゃないの!! 犯人はまたローランか! 今みたいにDNA解析とかされないまでも、こんな精巧なマスク落っことしていっちゃったら、そのうちダンの素性が割れてしまうんじゃないのか? しかも、逃げる飛行機、堂々とアメリカ国旗ついてるし!! 大丈夫か! ダンのミッション計画って緻密なようで、意外と詰めが甘いような気がしてならない今日この頃です。頑張れIMF!


今週の気になるキャスト。

てなワケで、いろんな意味で気になるキャストはいますが、今回のスペシャル・ゲストで登場し、肝心なとこで使い物にならなくなったテリーを演じたこの方、コメディアンのウォリー・コックスさん。なんでもマーロン・ブランドの子供の頃からの知り合いだそうで、「ウォリーが女性だったらば、私は彼と結婚していただろうな」とマーロンに言わしめるほどの仲だったそうな。スティーブン・ヒルも、マーロンと同じ役者学校に通っていたみたいだし、そういう繋がりが出演のきっかけかもしれないですね。


※こちらも2016年頃に書いた記事の移植です。『スパイ大作戦』レビューは今のところこの1本のみ(笑)