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食品&日用品で密かに進行する“実質値上げ”の実態!

2019.05.06 23:29

 Business Journal 


 【転載開始】


 ■ペットボトル飲料がこっそり容量減・・・ 

 食品&日用品で密かに進行する 

 “実質値上げ”の実態  


 最近、自動販売機で売られている 

ペットボトル飲料の容量が減って 

いることにお気づきだろうか。 

サントリーなどは「自販機限定」と 

して430mlサイズを販売しており、 

買ってから量が少ないことに気づい 

た消費者からは不満の声も上がって 

いる。  


 ほかにも、菓子や食品などで値段 

は据え置きながらサイズダウンする 

“実質値上げ”の動きが相次いでおり、 

インターネット上では 

「知らぬ間に食べ物が小型化している」 

と話題に。 

NHKの『クローズアップ現代+』は、 

この現象を「スモールチェンジ」と 

名付けて取り上げたこともある。  


 この“食品のスモール化”ともいえる 

動きは、なぜ起きたのか。 

そして、いつまで続くのか。 

大手総合家庭用品メーカーで長年 

商品開発に携わっていた、 

プロダクトリサーチャーの四方宏明氏 

に話を聞いた。


 ■10年前から始まっていた“スモール化” 


 値上げするよりも容量を減らして 

価格を維持するという販売戦略を取る 

食品メーカーが増えている。 

問題は、そうした規格変更を消費者に 

気づかれないように、こっそり行う 

ケースが多いことだ。 

1Lサイズに見える牛乳パックの内容量 

が実は900mlになっていたり、 

ミートソースの缶詰が295gから255g 

へ13%減っていたりするなど、 

我々が知らず知らずのうちに内容量が 

減っている。 

そんな食品のスモール化について、 

四方氏はこう話す。  


 「価格はそのままで内容量が気づか 

れない程度に減っていく現象は 

『シュリンクフレーション』と呼ばれ 

ており、その手法自体は昔から存在し 

ました。日本で顕著になってきたのは 

原材料価格が高騰した2007~08年頃 

で、その後も一定のレベルで現在まで 

続いています」(四方氏)  


 原料費高騰により原価が上がったが、 

価格を維持するために容量を減らして 

対応する。 

このシュリンクフレーションは、 

日本に限らず世界的に起きている現象 

だという。 


 「日本はほとんどが食品ですが、海外 

ではトイレットペーパーや歯磨き粉など 

の日用品でも行われています。スモール化 

は、大きな設備投資をしなくても容量調節 

が比較的容易にできる商品に起こりやすい 

んです」(同)


 ■最終的には値上げせざるを得ない?  


 なぜ今、スモール化が世界的な動きに 

なっているのか。 

その理由を四方氏はこう語る。 


 「国によって経済状況はさまざまですが、 

原材料価格の高騰を商品価格に転嫁する、 

つまり値上げをするのが難しいのはどの 

市場も同じです。たとえば、経済成長が 

続き賃金が上昇する環境であれば、値上げ 

という選択肢が比較的容易ですが、それ 

でも容量を減らしたほうがイメージが良い。 

消費者は量よりも価格の変化に敏感に反応 

します。いつも買っているチーズの価格は 

覚えていても、量まで覚えている人は限ら 

れます。その顧客心理を考慮して、値上げ 

よりもスモール化という選択肢が取られ 

やすいのです」(同) 


 消費者の反発を招くことが必至の値上げ 

より、普段は意識しにくい量で調節する。 

それが得策だと、企業側は考えているよう 

だ。 

しかし、それにも限界があり、最終的には 

値上げに踏み切るしかないという。  


 「原材料価格や人件費などを含めたコスト 

が高騰すれば、スモール化だけでは限界が 

あり、最終的には値上げせざるを得ないと 

考えられます。商品価格はさまざまな問題 

が複雑にからみ合って以前よりも変動性が 

増しているので、企業にとってはより柔軟 

に対応することが死活問題となるでしょう」 

(同)


 ■メーカーにもメリットがある“ラージ化” 


 こうした状況のなか、一部の消費者は 

スモール化を歓迎しているという。 

確かに、単身世帯が増えたことで無駄に 

大きなサイズの食品購入を避ける人も 

少なくなく、持ち歩き需要にこたえる 

かたちで価格を下げた小型版の菓子や 

飲料も目立つ。  


 18年1月放送の『クローズアップ現代+』 

では、

「単身・2人世帯が増えてきたため、 

食べ切りサイズに変えた。その分価格

も下げた」という食品メーカーの回答

を紹介 し、スモール化は時代の要請と

いう見解も 紹介している。  


 容量を減らすことで個食化に対応し、 

世界的な問題になっているフードロス 

も防ぐことができるという理屈だろう。 

ただ、これについて四方氏は懐疑的な 

見方を示す。 


 「『気づかれない程度に内容量が減る』 

というスモール化がフードロスを防ぐこと 

になるとは考えづらい。個食化やフード 

ロス対策を目的とするのであれば、 

『気づかれる程度の最適な内容量に変えた』

 というスモール化を行うべきではないで 

しょうか」(同) 

 

 また、スモール化が取り沙汰されている 

一方で、ペットボトル飲料などの容量が 

増える「ラージ化」も起きている。  


 「スモール化と違って、ラージ化の場合 

はメーカーが増量したことをアピールしま 

す。洗剤や飲料などで増量したりビッグ 

サイズの商品を出したりすることは、 

購入当たりの単価を上げ、同一商品を長く 

使ってもらえるという効果を生みます。 

また、容量当たりの価格を下げやすく 

バリュー訴求がしやすい。それも、 

メーカーがこぞってラージ化を行う理由 

です」(同) 


 スモール化の一方でラージ化が起きる 

という現象を、消費者はどう受け入れる 

べきなのか。 


 「ラージ化は消費者にもメリットが 

あるので、続いても良いと思います。 

また、スモール化もそれ自体が“悪”で 

あるとは考えていません。ただ、消費者 

に誤解を招くようなコミュニケーション 

は避けるべきで、メーカーは『商品価値 

を守り、顧客に正しく伝える』という 

原則を忘れてはならないと考えます」 

(同)  


 食品のスモール化の裏には、そうせざる

を得ないメーカー側の苦しい 事情と時代

背景があることだけは確かな ようだ。 

(文=沼澤典史/清談社)


 【転載終了】 

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 内容量が減ったのに気付くのは、 毎日、

スーパーで買い物をしている 主婦でしょ

うかね。  


 私もほぼ毎日スーパーに行きますので、

内容量が減ったかなと思うこと は度々

ありますね。