一眼二足

2019.05.09 14:04

長い連休が明け、久々の稽古となりました。

昨日は声も小さくなんだか気合の足りない感じの子ども達も、今日は力一杯声を出して稽古に励むことができました。


始めて間もない子達が稽古を重ねるにつれ、メキメキと上達しているのを間近で見ると、元立ちをやらせていただいている自分も頑張ろう!という気持ちになります。

慣れてきて笑顔も増え、一生懸命竹刀を振る姿は他のメンバーにもいい刺激になっているかと思います。



昨日の稽古終わりに先生が、一眼二足についてお話しされていました。

相手を見る目、足さばきをしっかり身につけなさいとのことでしたが、ちょっと言葉を調べてみるとつづきがあって、一眼二足三胆四力という剣道を修行するのに大切な古人の教えの1つだということがわかりました。



一眼。

相手と対峙した時は、まず相手の施行や動作を見破る眼力・洞察力が最も

大切である。宮本武蔵は 観見二様の目付として

観の目強く、見の目弱く。と、教えている。


二足。

初心者ほど手先で打って足が伴わないものである。

道歌に

立合いは竹刀で打つな手で打つな、胴造りして足で打て

と、教えているが、すべての打とつは足がその根本であり

足の出ない剣道は居付技として卑しまれている。


三胆。

胆は胆力である。四戒と云われる驚懼疑惑の四病を払拭して、

一刀両断する勇気と決断が大切である。


四力。

力は思い切った技、およびその技を発揮する体力や筋力などの身体能力である。



全日本剣道連盟の回答にはこうあったのですが、先生は子ども達にまずはしっかりと相手を見ること、足さばきをしっかり身につけることの大切さを教えてくださったのかなと思います。


元立ちで受けている時も、しっかり見てる子は確かに上達していくスピードが違うなと感じます。

まずは相手をしっかり見る。

そのうちただ見るだけでなく、相手がどう動くかを見極める力になっていくのかと思います。


足さばき。

城剣では基本を毎回しっかり指導していただいていますが、この単調な動きをまじめに取り組んでいる子は打ち方もすごく上達しているなと感じます。



基本を通じて良い土台を築いてこそ、自分の剣道が見つかるのかもと思うと、稽古が単調だなと感じるのではなく1つ1つの動きをしっかり身になるように体に染み込ませながら励んで行かれれば良いなと思いました。




余談ですが、我が家の次男が高校で剣道部に入りました。

城剣では5年生の終わりから6年で卒業するまでしか携わっておらず、その後誘ってももうやらないの一点張りでした。

ですが中学の3年間で自分自身についてよく考えたようで、もう一度剣道を通じて自分自身を鍛えたいと思ったとのことでした。


子どもが何を通して成長するかは子どもの選択にかかっているので、親が口を出すことではありませんが、自分自身にしっかり向き合うことのできる剣道をまた頑張ってみたいと思ってくれたことは嬉しく思います。



今ちょっとだけ稽古に上の空な子たちも、自分を鍛えたい!思った時にはしっかり基礎が身についていっていると思うので、是非とも長く続けて楽しく稽古に励んでもらえたらと思います。