【 機能性昆虫食×群馬 】〜シルクフードチャレンジ〜 ①
2019年5月10日付上毛新聞(経済/11面)で『機能性昆虫食』に関する取り組みをご紹介頂きました。
京都大学との共同研究で生まれたスタートアップ企業”エリー株式会社”との新たな取組として、蚕を原料とするパウダー×群馬県産食材(地域の文化)の可能性を探る試食会並びに関連産業施設視察などのフィールドワークを行いました。※機能性昆虫食については上記リンクをご参照下さい。
エリー株式会社をサポートする伊藤忠商事さんよりご紹介頂いたのが今年2月。エリーの考える機能性昆虫食の内容について伺い、それが『お蚕さんのサナギ』だという事を知り、
「国内きっての養蚕県といえば我々の故郷、群馬でしょう。是非地域の文化を知ってもらい、何かコラボレーションしましょう!」
とお声がけし動き出しました。
高崎で様々な食に関する取り組みを一緒に行っているパートナー、ビストロノックスオーナーシェフの横山明伸と最初の試作品づくりからはじめ、多くの皆様(以下ご紹介させて頂きます)
・吉田製麺 生パスタブランドJapastalia 吉田幸二さん
・下仁田町
・群馬県地域おこし協力隊(富岡市)
・試食会にご出席頂いた皆様ならびに新聞各社様
にご協力を頂き、今回の試食会ならびにフィールドワークを開催することが出来ました。
まとめについてはこれからとなりますが、今回の流れをざっと記録しておきます。
まず初日、吉田製麺を訪問。
こちらではきぬの波(高崎産小麦)を使用した国産生パスタJapastaliaを製造しています。
今回のシルクフードを練り込んだ試作パスタを横山シェフと共に作って頂きました。
写真左は標準の生パスタ、右のグレーがかったものが試作品です。
吉田製麺さんでは、配合や練り込み方法など様々試行錯誤を経て、今回の試作品を作って頂きました。有り難うございます!
サンプルのシルクパウダー(※フリーズドライして粉末にした物の名称とさせて頂きます)と生パスタのスナック2種(生地に桑の葉茶とシルクパウダー配合のもの、標準生地にシルク&コンソメパウダー、塩胡椒をまぶしたもの)をつまみながら、試食会スタート。
企画趣旨を私からお伝えし、エリーの梶栗社長から事業に関するプレゼンを頂き、試食会は進みます。
今回の参加メンバーは、エリーさんからお三方、伊藤忠商事から葛西さん、廣野さん、群馬県蚕糸園芸課から齋藤さん、新井さん、下仁田町役場・黒澤さん、上毛TR・高橋さん、富岡で養蚕をされている浅井さん、大栄青果・杉田さん、PRIMA STELLA・安藤さん、横山シェフ、小池、新聞社2社様。
その後、横山シェフプレゼンツ【シルクフードのコース料理】が次々と。
…これだけの品数での試食は、おそらく日本初ではなかろうかと思います。
コースメニューのご紹介
【前菜盛り合わせ】
ブルーチーズソース、赤城鶏のガランティ、マッシュポテトにパウダーを使用。
【一人前の盛り付け例】
「マッシュポテトやソースにもシルクパウダーを使用しています。」
という紹介にテンションのあがる梶栗さん。オリジナルのTシャツが素敵です。
続いて、【高崎野菜と蒟蒻のバーニャカウダ】
東京からお越しの皆さんは口々に「高崎の野菜は美味しい!」とおっしゃっていました。
…やっぱり美味いんだよなぁ。もっとお伝えしないと!
バーニャカウダソースにシルクパウダーを使用。だけでなく、
蒟蒻にも練り込んでいます。
実は、蒟蒻に関しては、流石の横山くんも悩みどころがあり、試食会前日、達人蒟蒻の佐々木蒟蒻店、佐々木さんにもご協力を頂きました。そしてとても美味しい蒟蒻が出来ました!
佐々木さん有り難うございます!
【コウイカのカルパッチョ春菊ソース】
春菊ペーストと魚醤を使ったソースにシルクパウダーを合わせています。
【ホワイトアスパラ(空輸品フランス産)】
マスカルポーネベースのソースにパウダーが使われています
”初体験”のメニューに様々な意見やアイデアが飛び出します。
当初は少しおっかなびっくりだった参加者の皆さんの多くが、実際に食してみて「おいしい!」と
【アトランティックサーモンのソテー 山アスパラ添え】
レモンクリームソースにシルクフード使用
【赤城よっちゃん豚の香草パン粉焼き】
パン粉にシルクパウダーを混ぜ合わせてあります
【キヤベツのペペロンチーノ】
練り込んであるパスタを使用
「特に、パスタと蒟蒻がおいしい!」という感想が多かったです。
ラスト
【シルボナーラ】もはや料理名すらシルク由来に笑
赤味噌を使ったカルボナーラで、麺にもソースにも使用。私個人的にはこれと蒟蒻がワンツーでした。
”実際、どんな味なの?”
気になる方もいらっしゃると思いますのでざっくりイメージをお伝えすると、
きな粉と魚粉の間のような食感(粒子の大きさにもよりますが)で、”出汁”感のある味わいです。
”機能性昆虫食”というテーマではありますが、”ただの栄養補給ではなく、美味しく食べられてかつ、健康にも資する。”という部分を念頭に置いて組み立てられた横山シェフの”シルクフードコース”は好評でした。
『更に美味しくするにはどうしたらいい?』
『こんな食材と相性いいのでは?』
など、今後に繋がるアイデアが多数飛び出し、試食会はひとまず『大成功!』
翌日は県内の様々な施設を巡ります。
【 機能性昆虫食×群馬 】〜シルクフードチャレンジ〜 ②】に続きます