久々坂峠
敦賀の隧道好きなら避けては通れない隧道。
このブログでも取り上げ、過去に何度か「あの隧道」と呼ばれて友情出演している隧道。
柳ヶ瀬隧道
この隧道は鉄道由来の隧道として有名ですが、道路由来の隧道トンネルには旧道がつきもの。
ダムなどやむを得ない事情がない限り、それらは廃道として人の目につきます。
しかし鉄道由来の隧道と言うのは、勾配を緩やかにしなければならない性質上、難所には最初から隧道が掘られることが多く、隧道=旧道と言う図式は成り立ちません。
しかしこの柳ヶ瀬隧道があった旧北陸本線は、北国街道を踏襲するルートをとった為、柳ヶ瀬隧道の旧道ともいえる街道が現存しているのです!
その峠の名は
久々坂峠(くぐさかとうげ)
現在も登山道として利用されているこの峠をレポします。
久々の徒歩でのレポ!いってみよう!!
もはや皆さん、見慣れてしまった光景かもしれません。
しかし今日の目的はここではなく、ただのスタート地点に過ぎません。
目的の峠には北陸自動車道の高架下をくぐる交差点を左折するのです。
交差点を曲がった先は完全に林道の姿。
この林道の名は調べたんですが、はっきりしませんでした。
「玄蕃尾林道」(げんばおりんどう)と仮称します。
この「玄蕃尾林道」は非常に整備されていて、走りやすいことこの上ない。
四輪車走行難度は
狭さ 1 (1.2車線、離合個所あり)
落石 1 (散在程度)
勾配 0 (普通)
路面状況 0 (普通)
設置物有無 1 (無いが理解できる範囲)
特殊評価 0
合計 レベル3
交通量も多いわけではないので、落石にだけ注意していれば問題なし。
先にある玄蕃尾城の観光道路化しているところが大きいですね。
治山工事が痛々しい沢。
こういう光景は目を覆いたくなります。
土石流対策何だろうけど、自然は自然のままが一番美しいってことです。
上に書いたとおり離合個所も頻繁にあります。
現役の道を感じさせるこの姿にはいささか驚きました。
勾配が上がると林道が分岐していました。
支線て感じの分岐なんですが、こちらも名前は不明。
こういう林道の名前って何で調べるのが一番いいんだろう?
おすすめがあったら教えてください!
うお!いきなりトイレ!!
最後のカーブを曲がると、突然広場とトイレが現れました。
予想外の光景にちょっと拍子抜け。
結構観光地化されてるんだなぁ・・・。
さて大分、若草たちにわかりにくくされてはいますが、ここが久々坂峠への登り口。
こっからが本番!!
なかなかの急峻な斜面をつづら折れで登っていく旧北国街道の様子。
リハビリにはもってこい!(僕は約2週間前に小指にひびを入れてますw)
登り始めは不明瞭でしたが、歩きだしてみればはっきりと道とわかります。
5月の山はやっぱいいなぁ。
勾配はなかなかだけど、そこまでしんどいという感じはしません。
おおおお、意外とこういう光景は珍しい。
駐車場からつづら折れで一気に勾配をあげるので、てぃーだくんがどんどん遠ざかっていきます。
ちなみに帰りにこの辺りで足を滑らせかけて、
あやうく人間ピンボールしかけました。
あぶねえぇ・・・。
登りきるとまるで向こうから侍でもあるいてきそうな街道の景色。
映画の撮影とか、この辺に誘致してみたらいいかもしれませんね。
そしてお地蔵さまには一礼。
これは僕としては道を趣味とするものには必要最低限の礼儀だと思うんですよ。
この道の主に挨拶せず通過するのは、礼儀知らずも甚だしい。
立ち止まって両手を合わせ峠へ向かいました。
そして明らかにもうすぐ峠とわかる道筋。
掘割が裂いた道の先に明かりが見えます。
久々坂峠、着
久々坂峠もまた別名を多く持つ峠です。
「刀根越え」「柳ヶ瀬峠」「倉坂峠」、歴史を持つ峠にはその両側の麓で呼び名が変わるというのもよくあること。
かつて柴田勝家がこの峠を越えたともいわれています。
峠にはこのような登山道使用の案内板が立っていました。
こういう使用は好感が持てます。
峠とは道の一部。
それ以上でも以下でもない。
そんなスタンスが良いのです。
この峠から柴田勝家が北陸の居城とした玄蕃尾城へ向かう道が分かれています。
案内板は投げやりな感じですが(笑。
現在この峠を越える人の多くの目的地はここでしょう。
なぜなら・・・
峠の滋賀県側は
廃 道 寸 前
これは遭難フラグだろ・・・。
大丈夫なのかこの道・・・。
まぁ僕は今日はいきませんが・・・。
徒歩系の峠では何より花達が目を楽しませてくれます。
チューリップやバラもいいですが、こういう野の花が僕は好きです。
峠から降りて泥だらけになった靴を軽く洗わせてもらいました。
実はここ、地元のサンサイスト達には有名なポイントらしく、芹やワサビが自生する沢らしいのです。
訪ねる際はくれぐれもゴミなどを残さずお立ち寄りください。
この美しい沢の景色が僕は大好きです。
以上、久々坂峠編