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空井戸サイクル

窮鼠、袋を噛む。

2019.05.16 11:37

「引っ越し!引っ越し!」

そんな奈良の引っ越しオバサンの名曲を口ずさみながら荷物を動かしまくっている空井戸サイクルです。

自転車を使って一箱一箱丁寧に運・・・ぶのは現実的で無いですが、小荷物なら迷わず運べる一台が此方。

SurlyのPackRatです。


パックラットと言えば基本的にはクロスチェックの小径ホイルバージョンという立ち位置になる訳ですが、

その位置にスッと収まる事をよしとせず斜め横にズレてみたくなった結果、「前荷台装着最適化設計」というコンセプトで出走。

具体的にはヘッド角がギュン!と立っておりまして、数字を眺めている限りではどの様な作用を生むのか今ひとつピンと来ませんが、

実際に重たい荷物を載せて走ってみると・・・なるほど、そういう事かと納得&感心させられました。

重量物がハンドリングに与える影響を抑え、重い荷物を積んだ際にもフラッと感が感じ難く仕上がっていますし、

空荷で走っても数字で想像した様な切れ過ぎ感も感じさせない絶妙な落とし所が此処だったんだろうなぁ、と。


この立ちっぷりを700cのクロスチェックでやってしまうと、前輪と爪先のクリアランスが消滅してしまいますから、

26インチ&650Bホイルという小径車輪を使うパックラットだからこそ出来る事!という話になるのでしょう。



そんな積載性という実利以外にもパックラット独自の魅力というモノがありまして、それが此方。

見た目のバランスの良さです。


「え?普通じゃない?」と感じたアナタ、正解です。

しかし身長170cmを切るレベルの人の適正サイズで、となれば・・・この視覚バランスの良さは特筆モノですよ。

ユッタリとした前三角のボリュームが生む車格感は、自転車を降りて愛車を振り返った時の満足度に大きく貢献するでしょうし、

乗っている姿もまた美しいバランスを保てる訳で、人によってはどんな性能よりも得難い価値と捉えて頂ける可能性あり。

「クロスチェックとロングホールトラッカーのどちらか?で悩んでしまう」

そういった御相談を頂く事がたまにありますが、性質の大きく異なる両車ゆえキチンと内容を見ていけば自ずと答は出ます。


などと偉そうに語って居られたのも今や昔、その中間にパックラットが割って入って来ると・・・話が込み入って来るぜ。



まぁそんなこんななパックラット。

ティアグラコンポ&STIをアッセンブルして、ラックもついて¥185,000というのは中々戦略的な値付けですし、

初代のグリーンに加え、定番の黒、そして今回の「GlayHaze」と色の選択肢も増えて来ましたが、

如何せんまだまだ情報が少ないというか・・・謎の新人という認識が強い様にも思います。

特に今回のグレーヘイズに関しては「色味がわからない」というお声を頂いておりましたので、

色を判別する為の参考画像として「こんな感じ!」ってのをどうぞ。

ガンメタというよりも、パーカー処理したままクリアロウフィニッシュで仕上げた色味に似てる感じ、ですかね。