卵のピデとビベルソース
このところなんだか夜眠くなくて、ベッドに入るのも午前様。
昨夜も、そんな感じでようやく3時ごろに眠りについた気がする。
(そういえば、眠りに入る直前に喧嘩したんだった・・・笑)
気がついたら、朝になっていて、うとうとしている私に、相棒が
「卵のピデを買って来たよ・・・」
と言う声が聞こえた。
卵のピデ(トルコのピザ)・・・ああ・・・そういえばピデ食べたいって言ってたよね・・・。でも朝なんだけど・・・
朝から・・・?
ぼんやりと思う・・・。
これはチーズと卵のピデ
起き出してリビングへ行くと、まあるいピデがテーブルの上にあった。
ああ、そうか、こっちのシンプルな具がないピデね・・・。
トルコもラマザン(断食)期間なので、いつもは店頭に並ばない、この手のピデがそこら中で売っている。
これはそのシンプルなピデに卵が入ってるタイプのものらしい。
「朝ごはんできてるよ」
コンロの上にはトマトソースがクツクツと音をたてている。
これに卵入れてメネメン(トルコのトマトオムレツ)作るのかなと思いきや、いや、このままで食べるビベル(万願寺唐辛子)ソースなんだという。
うちのメネメンはこんな感じ。
昨夜どうしても眠れなかった彼は、朝早くから起き出して、その辺をぶらぶらとし、このピデを買って来たらしい。
「子供の頃はフルヌ(オーブンの意味=パン屋)に卵を持って言って、このピデを作ってもらったもんだよ。このソースだけで、9人がお腹いっぱいになる。うちのじいちゃんは人を招くのが好きで、よくたくさんの人で一緒に食べたもんなんだ。じいちゃんは考古学が好きでね・・・。」
「それってお母さんの方?」
「うん」
「そうだよね」
(実は、彼のお母さんはサル・ケチリという遊牧民なのだけれど、彼女の家計にはとても頭の良い人が多くて、中にはアメリカでとても有名なドクターとして活躍している人もいるほど。頭の良い人というのは、どんなところにもいるし、そもそも頭の良さとはなんだろうと考えさせられることもよくある)
「お父さんの方のおじいちゃんは?」
「商売人だったよ」
「やっぱり・・・」
(彼のお父さんもまた商売人だった。血は争えないとはこのこと。ちなみに彼のお父さんはマケドニア出身で、彼もマケドニア生まれらしい)
そんな話をしながら、思い出深い、唐辛子をたくさん使ったソースを2人でたいらげる。
食事は文化、そして人生なんだなあ・・・。
AFYET OLSUN! (Bon Apetit!)
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