アジア初!台湾で同性婚が認められる法案が可決されました!【LGBT・ドラァグクイーン豆知識】
2019年5月17日に、台湾の国会(立法院)で同性カップルによる結婚に関する特別法案3種類が、賛成多数で可決されました。
24日から台湾全土で婚姻届の受付がスタートされ、25日には記念として大規模なウエディングイベントがおこなわれるそうです。
世界で同性婚が認められた国・地域では26番目となり、アジアでは初となります。
法改正により、18歳以上の同性カップルは配偶者として結婚の登録することができるようになり、配偶者が死亡した場合の財産相続や税金の控除が認められ、扶養義務なども定めました。
しかし異性カップルに認められている血縁関係のない子どもとは、養子縁組を認めないなど課題も残しておりますが、政府が打ち出した法案では同性カップルによる養子縁組が含まれているため、今後施行される見通しは高いようです。
台湾では同性婚が法律で認められましたが、アジアのほかの国はどのような現状なのか調べてみました。
※全ての国ではありませんので、ご了承ください。
ベトナム
2015年に同性カップルの結婚式を合法化しましたが、同性婚を全面的に認めるには至っていません。
法律で性別の変更は認められていますが、性転換手術は違法とされているため海外で手術するしか方法が無いという矛盾が生じています。
中国
同性婚は違法とされていますが、同性愛行為は1997年に合法化されており、3年後には同性愛を精神疾患のリストから公式に削除されています。
トランスジェンダーの場合、法的な性別の変更ができるようになりました。
タイ
仏教徒のお国柄もあって、法律的には整備されていませんが、同性愛に対しては寛容であり、性転換手術に関しては合法化されており高度な技術もあるため外国から手術を受ける患者がとても多いです。
2007年に性的暴行や強姦の被害者の定義を、女性および男性に拡げており、夫婦間レイプの禁止の条項については被害者を男女両方を想定した法整備がおこなわれました。
また、HIVについての啓発教育が社会層問わず、広くおこなわれています。
インド
2018年9月に最高裁判所が同性での性行為を違法としない判決を下しました。
トランスジェンダーの場合、パスポートや投票関連書類の性別欄に「Other(その他)」を選択できるようになっています。
フィリピン
1994年にアジア初のレインボーパレードが開催され、LGBTへの理解や権利・意識はタイと同様に進んでいます。
しかし、キリスト教の影響が強いためなのか一部の政治家により、同性婚を規制する法案を国会に出し続けているため、未だに認められていません。
ブルネイ
2019年4月に同性愛行為などに対し、石打ちによる死刑などを科す厳格な新法が施行されました。
同性愛が違法とされており、最大10年の禁錮刑が科せられる罰則があります。
政府は、実際にこの新法を適用して同性愛者を死刑という罰則は科さないとしています。
インドネシア
イスラム教が支配的なインドネシアでは、国民の同性愛に対する嫌悪感は強いとされる。
法的にはインドネシアは世俗国家であるため、同性愛を直接禁止する法律は存在していませんが、同性愛者であることを公表した場合、社会的な非難に晒され反ポルノ法などで逮捕されることがあります。
インドネシアで唯一アチェ州の州議会は、2014年9月に同性愛を鞭打ちの対象にする条例を全会一致で可決され、宗教や国籍を問わないので、非ムスリムの同性愛者である外国人も罪に問われる可能性があります。
韓国
同性愛を禁ずる法律はありませんが、軍隊での同性愛行為は処罰の対象となっています。
しかし、20歳以上になれば性別適合手術の実施が認められており、公的書類の性別変更も可能です。
著名人などのカミングアウトにより以前に比べたら進んできていますが、まだまだ不寛容な社会のようです。
広いアジアの国々では、まだまだ同性婚どころか同性愛すら違法とされてる国が多いのが実情です。
中には死刑という国も多数あります。
女性同士は合法だけど、男性同士は違法という国もたくさんあり疑問が残ります。
欧米よりも大幅に遅れているアジアですが、少しでも寛容な社会に進んでいくことを祈ります。
執筆:スタッフすず