問題も答えも、いつも自分の中にある
こんにちは。
こころの健康支援室 そらいろのmirineです。
何か問題が起こったとき、多くの場合問題が急に降ってわいた、もっと言えば襲いかかってきたかのように感じることがほとんどなのではないでしょうか。
実際、どんな問題の渦中にある人も、元々そうなることを望んでいたわけでも、起きた問題が続くことを望んでいるわけでもありません。
自分が望んでいないのに問題に巻き込まれている、つまり問題は自分の外側から突然現れたと感じられるのも当然のことといえるでしょう。
自分が意図して問題を起こしているわけではないし、実際に目の前の問題に困ってもいる。
それでも、問題を問題たらしめている要因も、そして問題を解決するための答えも自分の中にあるとしたら、どう感じられるでしょうか。
問題の渦中にあって困っているのに、さらにお前のせいだと責められている気持ちになってしまうでしょうか。
カナダ出身の精神科医であるエリック・バーンは、「過去と他人は変えられない。しかし、いまここから始まる未来と自分は変えられる。」と言いました。
たとえば、今目の前にしている問題が自分ではない誰かによって引き起こされているとしても、問題の原因に思える人を変えようとする努力はなかなか功を奏さないことの方が多いものです。
なぜなら、究極的には、人が変わるとしたら、それは誰かによってではなく自分自身によってだけだからです。
どんな人にアドバイスされても、どんな人の意見を聞き入れたとしても、自分の選択、自分の行動に関する決定権はその人自身にしかないからです。
そのため、他者を責めたり、相手を変えようと努力するよりも、問題を問題と感じている自分自身の捉え方や対処法を変えることに焦点を当てた方が、ずっと早く困っている状況を解消できる目があります。
むしろ、問題の解決を他者が変わることに頼るということは、問題解決の主導権を相手に握らせるのと同じことです。
「問題を問題たらしめている要因も、そして問題を解決するための答えも自分の中にある」という考え方は、その意味では大きな救いであるとも言えます。
たとえ問題の原因と思える人が変わらなかったとしても、自分の力で問題と感じている状況を解消することは可能だということだからです。
問題はしばしば、狭まり固定された視野、視点によって問題のまま固定されています。
視野を狭め、視点を固定化する大きな要因の一つは感情です。
感情に囚われず、広い視野と複数の視点に気づくようになると、問題として目の前に立ちふさがっていた状況も、まったく違う側面から捉えることができるようになります。
それまで気づかずにいた新しい捉え方、新しい対処法によって、問題はもはや問題ではなくなるのです。
解決可能な課題になることもあれば、新しい視点から捉え直しただけで、問題そのものが霧消してしまうこともあります。
問題を問題たらしめる要因も、問題を問題でなくしてしまう解決の方法も、同時に自分の中に存在しています。
自分自身で気づくことがむずかしい時には、専門家を頼るのも一つの方法です。
カウンセラーのもつ第三者の視点は、固定された視野を広げるきっかけを提供することができます。
ご自身の中にある可能性を、見つけてみませんか。
かしこ