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癒し系心理セラピスト:川口淳一【ホームページ】

TV番組『saku saku』は画期的でした!!

2019.05.25 11:14

先日、息子(8年ほど前からアメリカ在住)の放置されていたダンボールをちょいと開けてみたら、こんなパペットが出てきました。

パペットの名前は「白井ヴィンセント」と言います。

■saku saku(サクサク)とは???


テレビ神奈川は2000~2017年、月~金曜の朝7:30~8:00に『saku saku(サクサク)』という音楽情報バラエティを放送していました。


この番組、女性MCとパペットキャラクター(操作している「黒幕」が話す)2人の、とにかくダラダラしたほとんど意味のない井戸端会議的トークがメインに繰り広げられ、合間に音楽情報を流すという、不思議で、ある意味画期的な内容でした。


日によってはNext Break的アーティストをゲストに迎えるのですが、トーク内では楽曲やアルバムの話題に触れることもなく、ただただ与太話をするのです。。。


なかなかシュールな世界。


※神奈川のローカル番組ゆえに、神奈川・東京以外の地域ではほとんど放送されなかったので、知らない方が圧倒的に多いかもしれません><



■saku saku と木村カエラ


2003~2006年の3年間は木村カエラがMCを務めており、当時中学生だった息子がハマってしまい、毎日欠かさず録画して観ておりました。それを私も観て、私までハマってしまったという・・・(^_^;)。


この3年間は、saku saku 16年半に渡る歴史の中でも黄金期だったのではないでしょうか。


木村カエラの音楽アーティストデビューはMC担当2年目の2004年でしたから、この番組が彼女の知名度を押し上げつつデビューに加担し、順調なキャリアをスタートさせ、その後も強力なプロモーションを提供していたことは確かです。



■パペット「白井ヴィンセント」とは??


冒頭写真の「白井ヴィンセント」は、2005年(木村カエラ2年目)に先代キャラ「増田ジゴロウ」から入れ替えで登場し、saku sakuの認知拡大・人気拡大に大きく貢献しました。

このヴィンセントのトーク(黒幕は先代と同じ人ですが・・・)がなかなかの毒舌で、今でいうマツコ・デラックス的なセンスを持っていたと思います。


当時、ヴィンセント・グッズはかなり売れたはず。。。

うちの息子も買ったわけでして・・・(^_^;)



■saku saku という番組の特異性


ここで注目して頂きたいのが・・・


【番組制作がテレビ神奈川であること】。

はい、神奈川県のローカルテレビ局なのです。東京(全域ではありませんが・・・)でも観ることが出来るので、ローカル局とはいえエリア的に圧倒的に有利でありますが。。。


しかも、

【慌ただしい朝7:30~8:00に何故か音楽情報バラエティであること】。

「ローカル局が真面目にニュース番組流したってキー局に勝てるわけないから、逆に面白ければそれでいいんじゃない??」みたいな思惑があったのでしょうか???

朝の番組なのに、朝らしくない。深夜枠番組の匂いがプンプンしてました。


そして極めつけが・・・

【トークがどうでもいい話ばっかだったこと】。

私は木村カエラ時代しか観ていないのですが、実のあるような話題はまずありませんでした。

スターウォーズのマニアックなネタで勝手に盛り上がったり、視聴者からのくだらない投稿に何故か盛り上がったり、スタッフいじりネタで盛り上がったり。。。


息子が当時録画ダビングしていたDVDをチラッと見返してみましたが・・・本当にトークがくだらない><。マジ、くだらないのですよ><。

木村カエラの生粋の天然さ・仕事感覚ナシの遊び感覚具合が、当時新鮮だったのも確かですが、なんで、当時あれほどまでにハマったのか、よくわからんほどにくだらない><


そして当時、この番組は何故か、かなりのブームとなりました。



■低予算という事情から生まれたアイディア


ローカルTV局はキー局と違って、番組を一から制作する潤沢な予算はありません。

saku saku も、MC2人を起用する予算がなかったために、女性MC1人とパペットという形態を取ったらしいのです。


アイディアの勝利ね(^-^)。


昨年(2018年)公開されたインディーズ映画『カメラを止めるな!』も低予算でした。なんとたったの300万円で、31.2億円という興行収入を記録しています。

確かに面白くて、見始めたら一気に引き込まれる映画です。

「なんでいまどきゾンビ映画やねん?」

「ワンカットのゾンビ映画がどないしたん?」

・・・とタカをくくって観るからこそツボるという・・・巧妙な仕掛けでした。


フラッシュ・アニメ『秘密結社 鷹の爪』(基本、1話9分)も然り。

作者FROGMANの出身:島根県の自虐ネタを織り交ぜながら、意味不明さをウリに、時には時事ネタも入れるという絶妙なバランス感覚が素晴らしいのです。
原作・監督・脚本・キャラクターデザイン・声優(のほとんど)をFROGMAN一人でこなしていることも凄い。

民放での放送を経て、2012年からはなんと、NHK-Eテレの子供向け番組『ビットワールド』内で4年間に渡って放送されました。

当時、まさかNHKで放送されるようになろうとは、思ってもいませんでした。。。



■社会通念や常識から抜け出す


朝の情報番組はこうあるべき・・

低予算のインディーズ映画は売れない・・・

そういう社会通念・定石や常識から抜け出すことで、思わぬヒットが生まれるのでしょう。


しつこく私のブログでも触れている『おっさんずラブ』だって、テレビ朝日のお偉方はこれほどまでの社会現象を引き起こすなんて予測もしていなかったし、ましてや会社に多大に貢献してくれるなど期待だにしていなかったらしい。。。


=====


心の問題にしても、自分の価値基準ではなく社会通念や常識にこだわっている為に生じることが、多々あるのかもしれません。


犯罪を犯したり、人様に極端な迷惑をかけないことは大原則ですが・・・

形骸化した社会通念や常識は、日本を一歩出た瞬間から無意味なものかもしれないし。。。

本当に守る・従うべきことなのか、不可欠な要素なのか・・・自分で決められるようになりたいものです。



(本文終わり)



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