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TURTLE MARKETING ACADEMY

36.営業部の改革

2019.05.23 09:36

自分が思い通りの仕事をしたければ、敵よりも味方を多く抱えるほうがよいに決まっています。それには事業再生計画に賛成して一緒に行動してくれる、いわゆる味方を増やさなければなりません。

通常は社内の仲間は全員が味方なのですが、時には、運悪く東日本の営業部長のような人間が重要ポストにいることがあります。また表面では味方のようにしているが内面は裏で足を引っ張ったり妨害したりする人間もいます。しかし、社内がこのようにいがみ合っていては真の敵とは戦えません。戦争中、後ろから鉄砲で撃たれてはたまりません。当然のことながら事業再生など不可能です。


社内を見渡すと全社員が大体3つのグループに分けられるようでした。私の入社を機会に社内を改善したいと考える改革グループ、どっちつかずのグループ、そして事あれば私を排除したいとするグループです。


前述した東日本担当の営業部長は間違いなく三番目のグループの筆頭者です。東日本の営業部は彼を部長として、得意先を担当する4人のセールススーパーバイザー(SS課長)そして4人の現場のビューティアドバイザーを担当するフィールドコンサルタント(FC課長)からなっていました。総勢600人ほどの部下が彼の配下の人数です。私が担当するマーケティング部の意識改革はそれほど難しくありませんが、問題は最大の社員数を抱える営業部の改革でした。


 組織にはピラミッド型と文鎮型の2つがありますが、大きい組織の場合はピラミッド型が通常です。

エスティローダーの営業組織もピラミッド型で、事業部長➡営業部長➡営業課長➡チーフ・ビューティアドバイザー(百貨店のカウンター担当)➡サブチーフビューティアドバイザー➡ビューティアドバイザーの階層でした。

営業部の組織は軍隊と比喩されるように厳格に階層化されています。つまり、上司には部下の生殺与奪権(生かすことと殺す権利)が与えられているので、営業部を改革するためには、上位から手を付けなくてはなりません。「魚は頭から腐る」と言われるように、鮮魚にするには頭を変えなくてはなりませんが、これは状況から考えると非常に難しい課題でした。東日本の営業部長の意識改革は不可能でした。ダメのまま放置しておくとビジネスの再生は不可能で、私も近々再度転職しなければなりません。どのように解決してゆくかが最初の大きな挑戦課題でした。