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劇団木霊

[思考/試行]或いは[想像/創造]の狭間で

2019.05.24 03:00

こんにちは、今回「グレート・ギャツビー」トム・ブキャナン役として出演します、役者の渡辺大成です。

(実は前にブログで書いた通り、宣伝美術も(演出も音響も映像も)担当していて、当日のパンフレットに僕の名前が4つほど載っているのはちょっと誇らしい気持ちになります!)

…いや、そんなことはどうでもよくて。


いよいよ今日から

「グレート・ギャツビー」が開幕します。

フライヤーのアナザーショット


僕たちがこの作品を作り始めたのは、まだ春も浅い三月の頭でした。もうはるか昔のようでいて、作品を介した時間軸ではつながっている、なんとも不思議な感覚です。

梅や桃、桜、藤、いろいろな花が見ごろを迎えては散り緑が生い茂って、月は三回ほど満ち欠けを繰り返していく日々の中で、僕たちはいろいろな言葉を紡いだり、新しい知見、教養を広く共有していました。稽古場では常にみんなが試行錯誤を繰り返し、何もないコンクリート造りのアトリエから、人の頭によってこの作品をゼロから立ち上げてきたのです。


このことに思いを馳せる度に僕は改めて、想像(或いは創造)の力を感じます。

白紙の脚本に、人の頭の想像力だけでテキストが描かれ、それを身体に写し、何も無かった空間に舞台世界を作り上げていく。それを(広義の)他人に向けて、上演する。あまつさえその作品を見たお客さんから感想を頂けたりもします。

何も正解がない場所にモノを立ち上げるというこの過程には、想像(創造)力のダイナミックな渦が生まれていて、時には、観た人の心を揺さぶったり、或いは作り手の私たちのことを大きく変えてしまったりします。このことが持つパワーに僕は惹かれて止まないし、だから演劇を続けてきたのだろうなと思います(実は僕はとりわけ演劇自体が大好きというわけではないのです)

僕は贅沢なことに役者だけではないので、初めてフライヤーに触れたとき、劇場に自分の作った音響を流した時、映像を投影したときなど、この種の感動を味わった場面は複数ありました。ここ数日、肉体は疲労気味ですが、心は不思議とこれまでにないほど満ち満ちています。おそらく、この公演の現場は僕が演劇を始めて以来最も幸福な日々です。


最近は帰りも遅く、空を見上げることも少なくなっていましたが、昨日の帰り道、まだ登り始めの欠けかけの月を見ることができました。周期的な満ち欠けを繰り返す月ですが、その姿は少しだけ僕たちに寄り添っているようでとても美しかった。

僕たちが感動する月にはいつだって名前がないのです。


「グレート・ギャツビー」

この作品がどうか、皆さんにきちんと届くように、届けられるように、今日からの4日間。全力で行きたいと思います。


…長々と綴ってしまいましたが、要約すると

バッチバチなので楽しみにしていて下さい!!!

ということです!!

乞うご期待。(マジで。)


残念ながら予約は2回の増席分含め全席売り止めとなってしまいました。ただ各回僅かですが、当日券も各日開演10分前よりご案内いたします。そちらも是非に。


劇団木霊2019年本公演

『グレート・ギャツビー』

主宰|マツモトタクロウ

潤色・演出|高嶋友行

原作|

F. Scott Fitzgerald

『The Great Gatsby』

5月24日(金) 19:00〜

5月25日(土) 14:00〜/19:00〜

5月26日(日) 14:00〜/19:00〜

5月27日(月) 19:00〜

【料金】

入場無料(フリーカンパ制)

【会場】劇団木霊アトリエ(早稲田大学大隈記念講堂裏)

詳しいアクセスはコチラ

http://blog.gekidankodama.com/?eid=1428168