直線と捻れ
人間の身体に直線的な力はかからないと書いてきましたが、それでは経絡は?
経絡は途中曲がっているところはありますが、なぜ直線的な描かれ方をしているのでしょうか?
多分、詳細な流れは見て感じなさいということだと思います。
経絡というのは、全体として直線に見えるということであって、決して真っ直ぐには流れていません。というか流れようがないと考えています。
骨にも末端と中枢で捻れが確認できるのに経絡が真っ直ぐに走ることはないと断言できます。
経絡は単位が穴です。しかし、穴は良く見てみればわかりますが、点ではありません。底なし沼のように極小の円形が奥まで続いています。正に「穴(あな)」です。そこを鍼で刺激するから効果が出る訳です。すり鉢状に深くなっています。そして、その穴(円)は、その周囲にある円とネットワークでつながっています。
外周の円の線の一点が、そこを中心として、また円を作っています。つまり限りなく無数に穴は存在するということです。
穴と経絡の関係は、インターネットのプロバイダーと同じで、単体で存在している訳ではありません。拠点を中心に蜘蛛の巣のように広がっている訳です。その円と円を継ぐ経路が無数存在しているから一つの経路が途切れても迂回して他の経路を通って目的のアドレスに接続することが可能です。
何が言いたいかと言えば、要するに何処に鍼を打っても効果があるということを言いたい訳です。ただ、僻地で回線が弱いところは、つながってもかなり遅延してしまいます。通信網が太いパイプならつながりやすいということです。
穴も効果がある穴というのは、通信網が太いパイプのようになっている場所で快適に通信ができるというのと同じです。
だから直線的に情報を伝えることは不可能と言えると思います。