第35回直方谷尾美術館 室内楽定期演奏会「九州の音楽家シリーズ9」
第35回直方谷尾美術館 室内楽定期演奏会:2019年5月19日(日) 17時開演 16時30分開場
バロックから私たちの時代の楽曲で祝うベートーヴェン250歳
10夜のオマージュ 2019-20年<第3夜>
【九州の音楽家シリーズ9 Ensemble +PLUS、葉石真衣(Vn)】
Ensemble +PLUS:佐藤仁美(Vn)、猿渡友美恵(Vla)、重松恵子(Vc)
<公益財団法人福岡文化財団、公益財団法人朝日新聞文化財団助成事業>
<Program> 紹介(演奏者のサイン入り!)
・F.J.ハイドン 弦楽三重奏曲 ト長調 作品53-1 紹介
・L.v.ベートーヴェン 弦楽四重奏曲 第4番 ハ短調 作品18-4 紹介
・A.ボロディン 弦楽四重奏曲 第2番 ニ長調 紹介
<アンコール>
・P.チャイコフスキー 弦楽四重奏曲第1番ニ長調・第2楽章「アンダンテ・カンタービレ」
<演奏者紹介> Ensemble +PLUSについて
<案内> ①新聞報道1 ②新聞報道2 ③新聞報道3 ④新聞報道4
<渡辺氏の演奏会前日のコメント>
第35回定期演奏会、いよいよ明日となりました。
「この室内楽定期演奏会の聴衆は素晴らしい。同じ会場にいて居心地がいい。」と出演者や聴衆の方より評していただきます。
それはクラシック音楽の核である弦楽四重奏曲を、日本を代表する団体であるクァルテット・エクセルシオでこれまでに12回も聴き重ねてきたからでしょう。
この演奏会の聴衆はエクセルシオに育ててもらったのです。
一方、音楽家は演奏会経験によって育ちます。
つまり聴衆は音楽家の育ての親の一人と言えましょう。
結成25年を迎えるエクセルシオは彼らのこれまでの主公演の聴衆が育成したもので、私たちはその方の収穫をご馳走になっていることを忘れてはいけません。
「聴衆が音楽家を育てる」この言葉に違和感を覚える方は多いはずです。しかし欧米ではこの意識はとても強く、音楽家は自分たちの代表と言うほどです。
日本と欧米でのこのギャップには、西洋文化発祥、輸入に根本的な原因がありましょう。
しかしそのことが、日本の文化に接する人の多くを「欧米や中央の完成・成熟された文化」へと傾かせ、「地方文化への関心の薄さ」を招いていることは間違いありません。
文化=Cultuerには「(農作物)を栽培する」と言う意味を持っています。
今回の演奏会を通じて、聴衆の方々に地方文化を育成することへの理解と参画をいただければと切に願っています。
明日、Ensemble+PLUSが弦楽四重奏に挑戦します。
今後も定期的に招聘し、この演奏会の聴衆とともに歩んでいく絆づくりに努め、地方の音楽振興の理想を目指していきます。
弦楽四重奏は4人で意思統一をして音楽を創造し、1人前となるには10年以上要すると言われています。
この弦楽四重奏団の種を寛大で長い目で育ててくださいますよう、里親となっていただきますようお願い申し上げます。